平成1088日目

1991/12/31

この日のできごと(何の日)

【韓国、北朝鮮】半島非核化で完全合意

韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は31日、約7時間にわたり板門店で核問題協議のための第三回実務代表接触を行い、「朝鮮半島の非核化に関する共同宣言」に完全合意、これに仮調印した。共同宣言は、核兵器の生産、保有の禁止、核燃料再処理施設の保有様止、さらに南北同時査察の実施などを盛り込んだものの期で、南北間の軍事問題の核心である核非武装に向け具体的措置を打ち出した画期的文書。これにより、先の首相会談で調印した不可侵と交流・協力をうたった合意書とあわせ、南北朝鮮の「平和共存体制」が軌道に乗るのは確実で、朝鮮半島の情勢は完全に新局面に入る。

共同宣言は前文と6条項で構成。前文で「南北は朝鮮半島を非核化することで核戦争の危険を除去し、わが国の平和と平和統一に有利な条件と環境を作り、アジアと世界の平和と安全に貢献する」とうたい、各条項で①核兵器の試験、製造、生産、接受(受け渡し)、保有、貯蔵、配備、使用の禁止②核燃料再処理施設、ウラン濃縮施設の保有禁止③南北同時査察の実施④発効から1か月以内の南北核統制共同委員会の設置—などを規定した。

共同宣言は、南北が必要な手続きを踏み、2月19日、平壌で行う第六回南北首相(高位級)会談を期して発効する。南北はこれに先立ち、1月14、21日、韓国の鄭元植、北朝鮮の延享黙首相がそれぞれ署名した文書を板門店で交換する。《読売新聞》

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【米・ブッシュ大統領】豪に到着

ブッシュ米大統領は31日午後8時、アジア・太平洋諸国歴訪の最初の訪問地、オーストラリアのシドニーに到着した。《読売新聞》

【フィリピン政府】米軍撤退促す

フィリピン政府は31日、「米比軍事基地協定は92年12月31日で失効する」との通告を米政府に正式に通達、スビック海軍基地からの米軍の撤退を92年末までに終えるよう求めた。

在マニラ米大使館は公式の反応を示していないが、同大使館は「すでに撤退作業は部分的に始まっている。きわめて早い時期に完了する準備がある」と、9月ごろにも全面撤収する方針を明らかにした。《読売新聞》

【政府】南アと国交関係樹立へ

政府は31日、アパルトヘイト(人種隔離政策)に対する制裁措置の一環として領事関係にとどめていた南アフリカ共和国との間で1月14日付で外交関係を樹立する方針を固めた。

南アのデクラーク政権が、アパルトヘイト法を撤廃するなど国内改革に取り組んだことを評価し、わが国は、昨年6月に、人的交流制限、また、10月には、投融資規制など経済制裁の解除に踏み切った。

外交関係樹立の方針を固めたのは、①アパルトヘイトの撤廃は後戻りのできない状況になっている②民主的な体制の確立を働きかけるには、外交関係をつくり、大使を交換することが必要―との判断からだ。

わが国は、南アとは第二次大戦前は外交関係があったが、戦後は、プレトリアと東京に双方の総領事館があるだけの領事関係にとどめていた。《読売新聞》

【中韓貿易協定】調印

中国の鄭鴻業・国際貿易促進委員会(中国国際商会)会長と韓国の盧載源・大韓貿易振興公社(KOTRA)駐北京代表部代表は31日、北京で中韓貿易協定に正式調印した。両国は領事機能を持つ貿易代表部相互設置で90年10月、合意して以降、91年1月に韓国側が北京に、また4月に中国側がソウルに代表部を開設し、急速に実務関係の強化を進めてきた。初の貿易協定調印にこぎつけたことから、残る問題は外交関係正常化だけとなった。

中韓貿易協定は民間協定の形をとっているものの、両国政府の認可のもとで協議が進められてきており、実質的な政府間協定といえる。協定の具体的内容は明らかにされていないが、関係筋によると、相互の最恵国待遇、支払い、仲裁などの規定が盛り込まれ、期間は3年間。中国がこれまで韓国産品に課してきた差別関税も撤廃される。双方から異議がなければ、自動延長される。

中韓間の輸出入総額(91年1-9月)は22億2500
万ドル(前年比88.6%増、中国税関統計)に上り、91年全体では約25億ドルに達する見通し。中国からは石炭、石油など、韓国からは機械、電気製品、食品などがそれぞれ主に輸出されている。《読売新聞》

【中国】パキスタン向け原発輸出を契約

新華社電によると、中国核工業総公司とパキスタン原子力委員会は31日、北京で30万キロワットの原子力発電所設備のパキスタン向け輸出契約に調印した。具体的な契約内容には言及していない。

パキスタンに対してはミサイル供与、核開発協力など軍事援助疑惑が出ているが、調印式に出席した李鵬首相は、原発建設協力が平和利用を目的としていることを強調するとともに、「国際原子力機関(IAEA)の査察を受けることに両国とも合意している」と述べた。《読売新聞》

【第33回レコード大賞】KANさん、北島三郎さん

第33回レコード大賞(日本作曲家協会など主催)の審査会が31日、東京・日本武道館で開かれ、ポップス・ロック部門のグランプリに「愛は勝つ」を歌ったKAN、歌謡曲・演歌部門のグランプリに「北の大地」を歌った北島三郎がそれぞれ選ばれた。《読売新聞》



12月31日 その日のできごと(何の日)