平成5071日目
2002/11/26
この日のできごと(何の日)
【伊豆大島】自動車運搬船が炎上
26日午前5時半ごろ、伊豆諸島・大島(東京都大島町)波浮港近くの海岸で、10月1日に座礁したバハマ船籍の自動車運搬船フアル・ヨーロッパ(56,835トン)が炎上しているのを航行中の貨物船が発見、第三管区海上保安本部(横浜)に通報した。
三管本部は巡視船3隻とヘリ1機を現場に派遣したが、巡視船は浅瀬のため近づけず、消火活動できない状態。同船は約100億円相当の自動車3885台を積んだまま燃え続け、船体は中央部でV字形に折れた。出火当時、船内は無人だった。
大島町は災害対策本部を設置。午後1時までに現場付近の住民18世帯30人が自主避難した。町消防本部は延焼を防ぐため、現場周辺の陸地に放水した。
波浮港漁協によると、折れた船体から油が流出。同漁協は近くの波浮港にオイルフェンスを張り、港内に流入した油の除去作業に当たった。
同町によると、積み荷の自動車のガソリンに次々と引火している可能性がある。また同船の燃料の重油約1300キロリットルのうち約300キロリットルは船内に残っており、爆発の恐れもあるという。
三管本部などによると、同船はノルウェーの海運会社が所有し、積み荷の自動車の大半は新車。座礁事故後、撤去できない状態が続き、重油の抜き取り作業が行われていた。25日は台風の影響で作業は行われなかった。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【ボクシング】
世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトルマッチ12回戦は26日、大阪市中央体育館で行われ、世界初挑戦の同級2位本田秀伸(グリーンツダ)はチャンピオンのポンサクレック・クラティンデンジム(タイ)に0−3の判定で敗れ、タイトル奪取はならなかった。
本田は積極的に攻めたもののパワー不足で、ポンサクレックに打ち負ける場面が多かった。パンチの的確性でも見劣りし、決め手のないままに終わった。
戦績は本田が27戦25勝(13KO)2敗。6度目の防衛に成功したポンサクレックは48戦46勝(25KO)2敗。
日本のジムに所属する現役世界王者はWBCスーパーフライ級の徳山昌守(金沢)1人のまま。《共同通信》
【松井秀喜外野手】新バットを注文
米大リーグ移籍を目指して巨人からフリーエージェント(FA)宣言した松井秀喜外野手が26日、岐阜県養老町にあるスポーツ用具メーカー、ミズノのバット工場(ミズノテクニクス)を訪ね、来季用のバットを注文した。
新人の時から世話になっているバット作りの名人、久保田五十一さんと約3時間、実際にトス打撃を行うなど入念に感触を確かめた。毎年、この時期に同工場で打ち合わせをしているが、松井は「例年と違う。道具で補えるものもあると思う」と真剣な表情だった。
今月17日まで行われた日米野球で日本と大リーグの野球の差を再認識した。日本より外角に広いストライクゾーンと、手元で微妙に変化する速い変化球に対応するため、今季のバットよりも1センチ長く、しかもやや太めにしてスイートスポットを広げる。
材質も10年間使ってきたアオダモだけでなく、大リーグで主流のホワイトアッシュや、ボンズ(ジャイアンツ)が使っているメープルも試したいという。
既に松井は大リーグの公式球も用意しており「できるだけ早く打ってみて、ベストのものを見つけたい」と意欲的。久保田さんも「材質で迷っているようだった。年内にもお渡ししてその辺を解消してあげられれば」と話していた。《共同通信》
【北朝鮮による日本人拉致事件】
小泉首相、粘り強い対応を指示
政府は26日、こう着状態となっている朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国交正常化交渉について、年内の開催は困難との判断を固めた。外務省局長による北朝鮮側との非公式協議でも、拉致被害者家族の帰国問題や核開発問題で北朝鮮側から前向きな対応が示されなかっため。
小泉純一郎首相は川口順子外相に「難しい状況にあるが、粘り強くやるように」と指示。政府は北朝鮮と非公式折衝を継続し、打開策を模索するが、11月中の開催で合意していた安全保障協議の開始のめども立たず、10月末に約2年ぶりに再開された日朝交渉は暗礁に乗り上げた。《共同通信》
支援法、4日に成立へ
政府は26日、首相官邸で、北朝鮮による拉致問題に関する「専門幹事会」(議長・安倍晋三官房副長官)を開き、帰国した拉致被害者に経済支援を行うための総合的支援策を正式決定した。
与党は、支援策実施に必要な法案を了承。これを受け、与野党は国対委員長会談を開き(1)27日に衆院厚生労働委員会で質疑の後、委員長が法案を提出し採決、28日に本会議で採決(2)参院でも早期採決を図る−ことで合意した。同法案は12月4日の参院本会議で成立する見通し。
法案は「北朝鮮当局による未曽有の国家的犯罪行為」で失われた被害者の生活基盤の再建を目指すとの目的を明確に打ちだした。法案の名称は、朝鮮民主主義人民共和国という正式名を使用することに異論が多く「北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律案」とした。
経済支援は、帰国した被害者が永住する場合、五年を限度に「拉致被害者等給付金」を毎月支給。永住の意思表明が困難な場合も同額の滞在援助金を支給する。
曽我ひとみさん、上京
北朝鮮による拉致被害者で新潟県の佐渡から上京した曽我ひとみさん(43)は26日午後、滞在先の東京都内のホテルで横田めぐみさん=失跡当時(13)=の父滋さん(70)、母早紀江さん(66)らと面会。「大きな八重歯がかわいかった」と、北朝鮮で一緒に過ごしたことがあるめぐみさんの思い出をあらためて話した。
ほかに蓮池薫さん(45)の兄透さん(47)や支援する国会議員らが面会した。
横田夫妻によると、曽我さんは「めぐみさんは二人の弟のことやバドミントンの話をしていた。とても明るくて元気な子だった」と語った。早紀江さんは胸が詰まり涙が出たという。
めぐみさんの娘キム・ヘギョンさん(15)と、曽我さんの朝鮮名(ミン・ヘギョン)が同じだった。ことに「めぐみさんがわたしのことを思い出してつけたのかも」と話したという。
10月に帰国した際には都内のホテルからそのまま古里の佐渡に戻ったため、東京の様子をほとんど見ていなかった。曽我さんは「佐渡のような田舎が好きで都会は嫌い」と話しているが、上京中は買い物などに行く予定で、蓮池さんは「東京をエンジョイしてください」と声を掛けた。
蓮池さんには「いつもは佐渡弁を使っているが、インタビューでは標準語で話そうとして詰まってしまう。表情も硬くなり『疲れている』と言われるが、これが本当のわたしです」と語っていたという。《共同通信》
【この日の民主党】
「来週中に政権戦略委で党改革案まとめる」岡田幹事長代理
民主党の岡田克也幹事長代理は、26日の記者会見で、民主党の現状について「政権をめざす野党第一党として、早く国民から期待してもらえるようにならなくてはならない」と述べ、自ら委員長を務める政権戦略委員会(鳩山代表の諮問機関)として来週中に党改革に関する第二次答申をとりまとめることを明らかにした。
報道機関の調査で『嫌いな政党』として民主党を挙げた回答が前回調査の2倍に増えているとの記者の指摘に対しては、「民主党はいままで(他の政党よりも)拒否度が少なかった。率直に反省すべきだ。民主党が何かを行った結果、拒否度が高まったというわけではないので、党の現状への批判として謙虚に受け止める」と述べた。
また、鳩山代表が提唱している「二世議員」の出馬制限について具体案を問われた岡田代理は、「党内の議論は、まだ鳩山代表が常任幹事会で提案したこと以上に煮詰まってはいない」としながらも、「二世議員がだめと言っているのではない。小選挙区制のもとでは、政治家がリタイヤした際に、その子どもが出るのが当選のために確実な道だと考えられ、二世議員が生まれやすくなっている。これは、政治を志す人の道を閉ざすことになるし、政党の側から見れば、幅広い人材供給源から優秀な人を得にくくなる。特にチャレンジャーである民主党としては、幅広い人材を得られる仕組みを目指すべきだ」との考えを表明した。
岡田幹事長代理の定例記者会見は、従来は民主党担当の記者クラブだけを対象にしていたが、今回から「試験的に」外国プレス、雑誌などにも門戸を開いた拡大記者会見として開催することとなり、初回の26日は記者クラブ以外にもスポーツ紙、週刊誌、月刊誌、外国人向けメディアなど15社が参加した。
有楽町でアフガン支援の街頭募金活動を展開
民主党は26日午後、有楽町・マリオン前でアフガニスタン支援のための街頭募金活動を行い、鳩山由紀夫代表を始めとする国会議員たちが来日中の3人のアフガニスタン女性とともに募金への協力などを呼びかけた。宝くじを買う行列に並んだ人をはじめ、ショッピング途中の女性、昼食に街へ出たサラリーマンなど多くの人々が足を止めて訴えに耳を傾け、また募金に応じていた。
この日の募金活動は、民主党が25日から5日間の日程でスタートしているアフガニスタン女性招聘事業の一環。この事業では、アフガニスタン女性のオピニオンリーダー的存在である、シマ・サマルさん(人権委員会委員長、前女性大臣、医師、NGO=シュハダ・オーガニゼーション代表)、ジャミラ・ムジャヘッドさん(ジャーナリスト、女性誌「マラライ」編集長)、クドゥシア・マジャージャさん(NGO=Health & Development Center Afghan Women代表)の3名を日本に招聘している。
募金活動とともに行われた街頭演説会では、まず司会進行役の小宮山洋子参議院議員が「アフガニスタンへの(日本国民の)関心は薄れつつあるが、日本からの継続的な支援を必要としている状態が続いている。そうしたなか民主党は、NPOの方々と協力して、明日はアフガニスタン女性支援会議を開く」と紹介。市民に注目と参加を呼びかけた。
続いて挨拶に立った鳩山代表は、タリバン政権下で女性蔑視の政策が続けられてきたアフガニスタンでは、暫定政権下で女性大臣だったシマ・サマルさんらの努力によって女性政策が進められ始めてはいるが、まだ不十分な状態にある、と指摘。また、母子保健、子どもたちの教育施設・医療施設の整備など、国際的な支援を必要とする分野が多岐にわたっていることを訴え、「日本の景気も決して良くないが、アフガニスタンの一般の国民の暮らしぶりは非常に厳しいものがある」として支援募金への協力を呼びかけた。
この日の街頭募金活動には、野田佳彦国民運動委員長、鎌田さゆり男女共同参画委員長、伴野豊、近藤昭一、松本剛明の各衆議院議員、神本美恵子、榛葉賀津也の両参議院議員らも参加した。
アフガニスタン女性たちが川口外相に支援を要請
民主党アフガニスタン女性招聘事業で来日したシマ・サマルさん、ジャミラ・ムジャへッドさん、クドゥシア・マジージャさんの3人は26日午後、外務省を訪れ、川口順子外相と会談した。民主党から鎌田さゆり男女共同参画委員長、首藤信彦衆議院議員、榛葉賀津也参議院議員らが同席した。
シマ・サマルさんは、アフガニスタン暫定評議会において女性大臣を務めた後、移行政権では人権委員会委員長に就任。アフガニスタンの人権状況の改善のために東奔西走している。シマさんはそうした自身の活動状況を説明し、「女性省の仕事よりもむずかしい。人権に対する尊重が確立しなければ、本当の治安と平和は訪れないと考えている。金銭だけでなく、政治的な援助を」と川口外相に要請した。
ジャミラ・ムジャへッドさんはジャーナリストとしての視点から、「アフガニスタンの女性の人権はまだまだといった印象だ」と述べ、イスラムの教えに反するとして女性への権利制限が現存し続けている現実、国民の多くが武器を持ち続けていることが治安の悪さを引き起こす要因となっている点などを指摘した。「女性の人権が確立するのは、治安が良くなってから。ぜひ、女性の人権尊重の視点を忘れずに支援をしてほしい」と川口外相に注文をつけた。
クドゥシア・マジージャさんはカブール近郊の難民キャンプで女性支援プロジェクトを実施しているNGOの代表として、「教育の復興は経済復興など他分野よりも時間がかかる。しかし、国の背骨をつくるのは教育。教育を確立しないと発展できない」と述べ、多くの子どもたちや女性たちの学ぶ意欲に対して設備が追いついていない状況を訴えた。
川口外相は「ジェンダーの視点を大事にこれからも支援していく」と述べ、国としてのアフガニスタン支援継続を表明。鎌田委員長らは外相に強く念を押し、民主党としても協力していく考えを明らかにした。
都内でアフガニスタン女性支援会議の前夜祭開く
26日夜、民主党はアフガニスタン女性支援会議の前夜祭として「アフガン女性と国際協力に関心のある人たちの交流会」を開いた。アフガニスタンを撮り続けてきた写真家・今岡昌子さんの作品などが展示された会場には約300人が集まった。
会場では、アフガニスタンを始め世界の子どもたちへ音楽を届けることで支援・交流を行ってきた岡野弘幹さんが楽器を演奏。軽快なリズムと和やかな雰囲気に包まれる中、来日したシマ・サマルさん、ジャミラ・ムジャへッドさん、クドゥシア・マジージャさんの3人もリラックスした様子だった。
挨拶に立った首藤信彦議員は、「アフガニスタンの復興はこれからこそが大変」と指摘。「政党、特に野党はある意味でNGOだ」とし、民主党としてNGOの視点を持ちながら復興支援を進める考えを示した。
民主党女性議員アフガニスタン訪問団の一員として、昨年アフガニスタンを訪れた神本美恵子参議院議員は「支援は何かをしてあげるということではない。アフガニスタンの方々が抱いている『子どもをすこやかに育てたい、学校に行かせたい、自分も健康でありたい』といった思いを共有し、関わり続けることだ」と訴え、日本における支援活動の輪を広げていきたいと語った。
4野党、自民党費肩代わり問題で聴き取り調査
野党4党疑惑解明プロジェクトチーム(座長・桑原豊民主党衆議院議員)が26日、清水達雄参議院議員の党費を肩代わりしていた疑惑が持たれている3団体(全宅連、全宅保証、全政連)を聞き取り調査した。
当初、3団体の会長である藤田和夫氏が聴き取り調査に応ずる予定だったが、藤田会長は突如、過労のため入院したとして聴き取り調査に応じず、各団体の事務局長と弁護士が対応した。
調査後に記者会見した桑原PT座長は「3団体と、さらに自民党宅建支部が一体であることが明らかになった。今後も追及し疑惑の解明を進める」と語った。また、民主党の木下厚衆議院議員は「全政連本部からの寄付金で、自民党宅建支部の党費を出している。これは党費の肩代わりで問題だ」と指摘。東政連では会費を自民党費に充てることを機関決定しており、4000円の党費を個人から取っていないことが明らかになっている。