平成5070日目
2002/11/25
この日のできごと(何の日)
【民主党・鳩山由紀夫代表】代表ポストに固辞せず
民主党の鳩山由紀夫代表は25日の講演や街頭演説で、党内で強まる代表辞任要求に揺れ動く心境をのぞかせた。
同日夕の水戸市の街頭演説で鳩山氏は「私利私欲で代表をやっているわけではない。私よりもっと適任の人や、党の再生のために、この人のために一つになろうという人がいれば、何も身を惜しむものではない」と代表ポストにこだわらない考えを強調。
しかし、この後の集会では、鳩山氏の進退をめぐる新聞報道を取り上げ「よってたかって、そのような(辞任)記事を早く書きたいという気持ちになるようだ。だがそう簡単にはいかない」と不快感を表明した。
またこれに先立つ早稲田大の講演では「民主党の役割は、われわれが政権を取ったらこうなるという将来ビジョンを示すことだ」と述べ、政権構想の具体化に取り組む考えを明らかにした。
党内情勢については「批判の大半は若手(から)なので、若手の期待に応える新しい姿をつくり上げるのが急務だ。あらゆる可能性を模索し、答えを出したい」と、若手の声もくみ上げて党改革を推進する考えを示した。
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民主党の羽田孜特代表は25日午後の記者会見で、党内で鳩山由紀夫代表の辞任要求が強まっていることに関連して「鳩山氏はまじめに、深刻に考えている。局面を打開するには、一つの行動がなくちゃいけないと、冷静に見極めているときだろう。野党第一党の責任を自覚して、少しでも早く一つの方向を出すべきだ」と述べ、鳩山氏が自らの辞任を含めて党の立て直し策を検討しているとの見方を示した。《共同通信》
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【プロ野球・近鉄】新スポンサーに「アコム」
近鉄は25日、2003年度の球団オフィシャルスポンサーに、消費者金融大手「アコム」(木下盛好社長)が決定したと発表した。契約期間は12月1日から来年11月30日。消費者金融会社がスポンサーになるのは、プロ野球界では初めて。
コンビニエンスストアを展開する「エーエム・ピーエム・ジャパン」との契約が11月末で切れるため、新たなスポンサーを探していた。《読売新聞》
【石川県】新庁舎落成式
金沢市駅西で建設が進められてきた新石川県庁舎の落成式は25日行われ、出席者約600人が新しい県政の拠点の完成を祝った。
新県庁は高さ約100メートル、19階建ての行政庁舎を中心に左右に県警本部庁舎、議会庁舎が連なる。音声誘導装置や車いす用トイレなど高齢者や障害者にも使いやすいバリアフリー設備を整え、太陽光発電を取り入れるなどの環境に配慮した施設となっている。
震度7の地震にも耐えられる構造を持ち、災害発生時の司令塔となるITを駆使した対策本部室も備えるなど防災拠点としての機能も持つ。
1999(平成11)年11月に起工し、総事業費は726億円。延べ床面積は約10万2000平方メートルで、現庁舎の2.6倍の広さとなる。来年1月6日から業務を開始する。《北國新聞》
【福岡県稲築町】町議会議長が児童買春
福岡県警飯塚署は25日、同県稲築町平、同町議会議長A容疑者(56)を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)の疑いで逮捕した。調べによると、A容疑者は9月1日午前、同県嘉穂郡内のホテルで、同郡内の女子中学2年生(14)(当時13歳)が18歳未満と知りながら、わいせつな行為をし、5万円を支払った疑い。
女子生徒がしばらく学校を欠席したため、教諭が問いただしたところ、生徒が打ち明けて発覚した。友人に「5万円くれるおじちゃんがいる」と言われ、A容疑者と知り合ったという。A容疑者は「18歳未満とは知らなかった」と供述している。《読売新聞》
【成田空港】横堀要さい解体始まる
1978年の成田空港開港直前、反対派と機動隊との間で激しい攻防戦が行われた横堀要さいの解体、撤去工事が25日始まった。
横堀要さいは、三里塚・芝山連合空港反対同盟が開港直前の77年、B滑走路の南端に建設を開始。攻撃に備え、分厚い鉄筋コンクリートでできた強固な建物で、高さ約11メートル(地上4階、地下1階)の箱型。入り口が1カ所あるだけで、窓は1カ所もない。土地所有者だった元反対派の農家の男性が今年3月、空港公団への用地売却で合意したため、撤去されることになった。《共同通信》
【参院予算委員会】
参院予算委員会は25日午後、経済運営、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による拉致問題などについて集中審議を行った。小泉純一郎首相は、公共事業による景気刺激策について「国債を発行して需要を喚起し、公共事業を積み増すのは今までのやり方。小泉内閣はそういう声に同調できない」と述べ、国債増発による景気対策は取らないことをあらためて強調した。《共同通信》
【米国】テロ対策の新省発足へ
ブッシュ米大統領は25日、ホワイトハウスで米政府のテロ対策を統括する「国土安全保障省」の設立法案に署名、同法が正式に発効した。
昨年9月11日の米国同時テロのような米国を狙ったテロの再発防止のため大統領が設立を提案していたが、組織が軌道に乗るまでには数年かかるとの指摘もあり、期待通りの成果が上がるかどうかは不透明だ。
大統領は法案署名の式典で「新しい脅威から米国民を守るための歴史的な行動だ」と言明。初代長官として、ホワイトハウスの国土安全保障局長を務めていたトム・リッジ氏を指名した。
1947年の国防総省設立以来、米政府として最大規模の組織再編。今後60日以内に臨時本部が設置され、1、2年間かけて沿岸警備隊、国境警備隊などこれまで別々の組織だった22の政府機関の統合が行われる。《共同通信》
【この日の民主党】
円議員、資産デフレの解決を強く要求
参議院予算委員会の25日の集中審議で、民主党・新緑風会の円より子議員が質問に立ち、政府の経済対策、とりわけ資産デフレ克服の展望を中心に閣僚を追及した。
円議員はまず、「失われた10年から復活の10年への転換のためには、資産デフレ克服こそ必要」という認識を示し、株・不動産で1570兆円もの国富が失われたことが経済活動に深刻な影響を与えている事実を指摘。しかも、土地担保融資のメカニズムが崩壊した下での金融財政政策の失敗が信用収縮を一層加速してきたとして、関係閣僚の見解を質した。
しかし、塩川財務相は、「外国は日本を“強い国”だと見ている」「バブルの話は、架空の土地の価格に目がくらんでいたのが、やっと醒めたという話。失業者が増え、職がなくなっているということが最大の問題」などとはぐらかした。小泉首相も、「デフレ克服なくして改革なしではなく、改革なくしてデフレ克服はない」などと対置するだけで、無内容な答弁に終始した。
また関連して円議員は、失われた国富を国民の個人金融資産で穴埋めするために2004年の新円切り替えに伴う預金封鎖が検討されている問題を追及したが、塩川財務相は「そんなことは全然考えていない」と否定した。
円議員は、国民の1400兆円の個人金融資産が実際には大きく目減りしているなど、資産の簿価と時価との間に大きなギャップがあることを強調。資産価値が下がり続けているという資産デフレの問題を明確にし、そこに切り込むべきことを提起した。しかし、竹中担当相は「時価と簿価が一致しないという問題はあるが、バランスシートの調整を徐々に進めていく力が日本経済にはある」などと追及をそらせた。
さらに円議員は、デフレ脱却に向けて金融緩和を通じた円安誘導策をとる考えがないかを質したが、参考人の速水日銀総裁は「諸外国のへの影響を考えると慎重にならざるをえない」などと述べた。
最後に円議員は、「“復活の10年”への転換のためには、小泉首相が一刻も早く退陣すべきだ」と述べて質問を終えた。
福山議員、大島農水相、清水議員の疑惑追及
民主党の福山哲郎参議院議員は11月25日、参議院予算委員会で大島農水相の秘書官口利き疑惑と、自民党の清水達雄参議院議員の党費立替疑惑を追及した。
福山議員は、大島農水相前秘書官の宮内氏やその妻が大臣後援会代表の宮部和夫氏が経営する企業から給与・顧問料をもらっていた問題をまず追及。農水相は「ありませんとの報告があった」と従来からの答弁を繰り返した。さらに福山議員が、「妻に10万円ずつ振り込まれていた」と具体的に追及すると、「初めて知った。改めて調べる」と前言を翻した。福山議員はさらに、コンサルタント会社社長A氏から宮内氏が借り入れたと見られる500万円に関して、宮内氏とA氏の参考人招致を要求、理事会で協議されることとなった。
福山議員はまた、清水議員の前回の比例代表選挙に関して、全政連(全国不動産政治連盟)が1億円の党費を立て替え、さらに報奨金がキックバックされたことについて、「政治資金規正法、公選法違反ではないか」と法務省の見解を質した。刑事局長は「個別の案件には答えられない」とした。さらに福山議員は、自民党宅建支部と全政連が一緒に出した党員獲得要請の文書にキックバックの存在が示されていること、また後援会報には入党費は不要との記述があることを資料を示して追及。首相には「神奈川11支部にも、100万円の献金がなされている。受け取った方も違反では」と見解を質した。小泉首相は「今初めて知った。肩代わりはいいことではない。調査する」と答えた。
「小泉内閣の支持率は早晩凋落する」羽田特別代表
民主党の羽田孜特別代表は、25日の定例記者会見で、小泉内閣の経済対策について「国債30兆円の公約が破綻しても『政策強化』だと言い、『金融機関は健全』と言いながらペイオフを再延期、『デフレは止まった』と言いながら実際には補正予算編成に追い込まれている。何ら説明責任を果たしていない。この政策に国民の支持も低調で、内閣の支持率だけが高いことに首を傾げざるを得ない」と指摘するとともに、「この数カ月の動きを見て、さすがに国民の多くが小泉首相の言葉だけで惑わされていることに気がついている。支持率が落ち込むのは早いだろう」との見方を示した。
「イラクの子ども達についての勉強会」開く
イラク情勢が緊迫の度を強める中、民主党の国際局とNPO局は25日、衆議院議員会館で「イラクの子ども達についての勉強会」を開いた。
ドイツ文学翻訳家で「100人村イラク写真アクション」の代表である池田香代子さんが「イラクの子どもが置かれている現状を知ってもらおうと、全国会議員に写真集を届ける運動を10月下旬に行った。私たちはサダム政権がどうだ、ブッシュ政権がどうだ、ということではなく、問題ある政権下にいる人に生存権はないのか、という立場だ」と自分たちの運動を紹介。
その後、98年から今年秋まで5回に渡ってイラクを取材してきたカメラマンの森住卓さんがスライドを上映しながら、11年前の湾岸戦争で使用された劣化ウラン弾によってイラクの子どもたちに広がる健康被害を説明したが、頭部が欠損した無脳症児らの写真に参加議員らは息をのんでいた。
最後にツルネンマルテイ国際局長が「もう1回戦争を起こすことは許さない、という声を大きくしよう」と締めくくった。
なお、森住カメラマンの写真集『イラク 湾岸戦争の子どもたち──劣化ウラン弾は何をもたらしたか』は高文研から発売中(2千円)。
また、28日には、イラクのバスラで子どもの治療に当たっている2人の医師から話を聞く集まりが予定されている(午後3時から、参議院議員会館第一会議室)。《民主党ニュース》