平成5015日目

2002/10/01

この日のできごと(何の日)

【北朝鮮による日本人拉致事件】政府調査団が帰国

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による日本人拉致事件調査のため平壌入りしていた政府調査団(団長・斎木昭隆外務省アジア大洋州局参事官)は1日夜、日航機で関西空港に到着、帰国した。拉致事件の生存者は同行していない。調査団は深夜に成田に移動後、首相官邸で安倍晋三官房副長官に帰国報告。支援室の中山恭子内閣官房参与が2日午前10時から、被害者家族代表を通じて各家族に報告する。

政府は北朝鮮が示した生死情報を「断定的に伝えた」と批判されたことを踏まえ、今回は情報管理を徹底しており、斎木団長は1日午後、北京国際空港で記者団に「コメントできない。ご家族に先に報告するのが筋だ」とだけ述べた。

調査団は9月28日から平壌入りし、日本側からリストになかった曽我ひとみさん=失踪当時(19)=とみられる女性を含めて生存者5人と面会し、本人確認や帰国の意思確認をしたもようだ。「死亡した」とされる横田めぐみさんの娘とも面会したとみられる。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【寺越武志さん】北京到着

1963年5月に日本海で叔父らと漁船で操業中に行方不明になり、現在は北朝鮮の平壌で暮らしている寺越武志さん(53)が39年ぶりに一時帰国するため1日、経由地の北京に到着した。

寺越さんは北京国際空港で、記者団の質問にコメントしなかった。3日に東京に到着、4日に故郷の石川県に向かう。

石川県に在住する母親の友枝さんはたびたび訪朝し、寺越さんと会っているが、寺越さん本人が帰国するのは初めて。

寺越さんは現在、平壌市職業総同盟の副委員長を務めており、日本の自治労中国地区連絡協議会などが招待した職業総同盟の訪日代表団の一員として帰国する。

寺越さんは87年1月に生存が確認され、今年8月に平壌で行われた日朝赤十字会談の際に日本側代表団と面会、一時帰国する計画を進めていることを明らかにしていた。《共同通信》

【台風21号】東日本縦断

強い台風21号は1日夜、速度をさらに上げ、静岡県東部、関東地方を暴風域に巻き込みながら、川崎市付近に上陸、首都圏を通過した。足早に東北地方を縦断し、北海道に向かう見込み。関東直撃の台風としては戦後有数の強さで、気象庁は風や雨の被害に厳重な警戒を呼び掛けた。

神奈川県で死者1人、不明1人が出たほか、栃木、茨城、群馬、東京、神奈川、静岡、愛知の7都県で計17人が負傷した。

茨城県内では送電用の鉄塔9基が強風で折れて停電が相次ぎ、伊豆諸島・大島では外国船が座礁、住民避難も各地で相次いだ。福島県いわき市では午後10時10分に最大瞬間風速48.1メートルを記録した。

台風は速度が速いため接近すると急に風が強まる恐れがある。特に中心の東側では強風被害に警戒が必要。また秋雨前線が活発化しており、関東から北海道の広い範囲で大雨となる見込み。《共同通信》

【ヤクルト・池山隆寛内野手】現役引退を表明

もうあの豪快なスイングは見られない。常にフルスイングでファンを魅了し「ブンブン丸」の愛称で親しまれたヤクルトの池山隆寛内野手(36)が1日、引退を表明し、19年間の現役生活にピリオドを打った。広沢(現阪神)、古田らとヤクルトの黄金期を奏き、304本塁打を放ったスラッガーも度重なる故障に勝てず、静かにバットを置いた。

池山隆寛内野手 8月にファーム行きを言われ、もう一度頑張ろうと精いっぱいやってきたが、まだまだできるという思いと、もう一人の自分が駄目かなあと…。自分は現役のバットは置くけど、これからは第2の人生のバッターボックスに入っていかないといけない。

兵庫・市尼崎高時代に甲子園で活躍。「20年に1人の大型遊撃手」と騒がれ、ヤクルトに入団してから19年がたった。打撃のタイトルを獲得することはなかったが、池山のプレースタイルにはファンを魅了する十分な存在感があった。

本塁打か、三振か。1988年から5年連続シーズン30本塁打以上をマーク。その一方で、89年にシーズン最多三振141のリーグ記録をつくると、92年には148に“更新”した。しかし、周囲が何と言おうが、フルスイングという自分の信念を曲げなかった。。「三振王」のレッテルをはられても、「中途半端なんは嫌やからね」という池山がファンには受け入れられ、同時に「ブンブン丸」という愛称をもらった。

183センチの大型遊撃手としてダイナミックなプレーでファンをうならせ、91年にシーズン連続守備機会無失策405をマーク。このリーグ記録はいまだに破られていない。4シーズン連続全試合出場も果たした。

先月から右ひざに水がたまり始め、引退を決めたという。将来は指導者として“第2の池山”を育てるべくグラウンドに戻ってくることを約束してくれた。《共同通信》

【近鉄・中村紀洋内野手】「大リーグも選択肢」

今季終了後のフリーエージェント(FA)権行使を表明している近鉄の中村紀洋内野手は1日、米大リーグへの移籍も選択肢のひとつとして考えていることを明らかにした。9月30日付の一部米国紙が大リーグのメッツが中村に興味を示していると報じたことを受け、「(報道は)光栄には思う。大リーグは選択肢のひとつ? そら、そうです。話があったら聞きます」と話した。

近鉄側は慰留に努める方針で、その去就が注目される。《共同通信》

【ホテル税】東京都が課税開始

東京都内のホテルや旅館の1万円以上の宿泊客に課税する都宿泊税(ホテル税)制度が1日から始まった。対象となったホテルなどでは、受付でパンフレットを示すなどして新制度への理解を求めた。

ホテル税は旅行客誘致など観光振興を図る法定外目的税で、自治体が独自に宿泊客に課税するのは全国初。1日の宿泊分から課税された。税額は1泊1万円以上1万5000円未満が100円、1万5000円以上が200円。都は年間10億円の税収を見込んでいる。《共同通信》

【本庄保険金殺人事件】52歳被告に死刑判決

埼玉県本庄市の保険金殺人事件で3人を殺傷したとして殺人、同未遂などの罪に問われた金融業Y被告(52)の判決公判で、さいたま地裁の若原正樹裁判長は1日午後、求刑通り死刑を言い渡した。

判決は、Y被告を一連の犯行を発案、指示した首謀者と認定し、争点だった共犯証言の信用性や風邪薬の「致死性」について、検察側主張を全面的に認めた。

量刑理由で若原裁判長は「冷酷で残酷極まりなく、犯罪史上に例を見ない巧妙、悪らつな犯行」と指摘。Y被告が度重なる有料の記者会見で無実を訴えたことにも触れ「虚言をろうして責任を回避し、反省、悔悟の情はみじんもうかがえない」と厳しく断じた。

無罪を主張していたY被告は、判決を不服として即日控訴した。《共同通信》

【石破茂防衛庁長官】武力攻撃の定義変更

石破茂防衛庁長官は1日、継続審議となっている有事関連法案の武力攻撃事態の定義を変更するとともに、それに併せた自衛隊法改正も検討する考えを表明した。定義変更をめぐっては政府与党で修正案提出に向け水面下の調整が進んでいるが、防衛庁長官が公式に言及したのは初めて。報道各社のインタビューに答えた。

武力攻撃事態の定義のうち、攻撃が「予測される事態」と「恐れがある場合」については、先の通常国会審議でも「あいまい」「区別がつかない」との批判が相次いだ。「恐れ」を削除して「明白な危険」との表現を盛り込むなどの見直し案が検討されている。

石破長官は「予測も恐れも含め武力攻撃事態と言うのは実態とすごく離れている。無理がある」と指摘。そのうえで「武力攻撃事態法案とそれに対応する自衛隊法の整合性を取る必要があるが、それは困難なことではない」と述べた。

自衛隊の防衛出動命令、防衛出動待機命令を規定する自衛隊法76、77条にある「恐れ」「予測」の定義見直しも視野に修正作業を進める考えを示したといえる。

ただ政府内には自衛隊法改正には「大きな問題になってしまう」(首相周辺)と慎重論も強く、政府与党協議では曲折が予想される。《共同通信》

【野党】3党首脳そろい踏み

民主党の鳩山由紀夫代表、自由党の小沢一郎党首、社民党の渕上貞雄副党首が1日夜、東京都内で開かれた、衆参統一選の一環として行われる参院鳥取選挙区補選の無所属候補のパーティーに出席、政権交代や今回の統一補選の重要性をそろって訴えた。

鳩山氏は迷走した執行部人事に触れ「民主党、大丈夫かと思われていると思う。いろいろ一週間、悩み、苦しい中で船出下。後ろを振り向くことなく、新しい時代に向け、政見交代を実現させるために全力を挙げる」と強調。「ほぼ(執行部の)陣容は整った。絶対に皆さんにご迷惑をかけることはないので安心してほしい」と党のイメージ回復に躍起。

小沢氏は「今回の選挙結果は日本の政治を大きく左右する『ミニダブル選』との考えで、(民主、自由、社民)3党が結束し戦いに挑む。鳥取県で勝利を収めることは、大きな日本の政治の転換のきっかけになる」と強調。渕上氏も「ここで勝たないと今までの政治を続けることになる」と述べ、議席奪取の重要性を訴えた。《共同通信》

【民主党】執行部人事を承認

民主党は1日午後党本部で両院議員総会を開き、海江田万里政調会長や佐藤敬夫国対委員長など、先の臨時党大会で決まった中野寛成幹事長を除く新執行部人事を承認した。

代表選で鳩山由紀夫代表と争い、政調会長への就任要請を断った野田佳彦衆院議員は、新設の国民運動委員長に起用された。

中野幹事長の辞任を求めていた若手議員から反対意見の表明などは一切なく、当初混乱も予想された同総会は、短時間で終わった。

鳩山氏はあいさつで「小泉政権と堂々と渡り合い、時代を切り開きたい。代表選で変化を期待していた方にはいろいろな思いがあるだろうが、ベストを尽くしていただきたい」と挙党態勢への協力を呼び掛けた。

また中野氏に対し、旧党派グループごとに行動する「党中党」的存在の解消に努力するよう指示したことを明らかにした。

議員総会では、27日の衆参統一補欠選が「喫緊の課題」(中野氏)として鳩山氏を本部長とする選挙対策本部の設置を了承。この後、中野氏は記者団に勝敗ラインについて「7戦全勝だ。何敗かする可能性があるというのは候補者に失礼だ」と述べた。《共同通信》

【日中国交正常化30周年】

日中国交正常化30周年を記念したオペラ「蝶々夫人」が1日、北京市内の天橋劇場で幕を開け、北京市民ら約1000人余りが詰めかけた。

イタリアの作曲家プッチーニによる「蝶々夫人」は、米海軍士ピンカートンと結婚した日本人少女「蝶々さん」の悲恋を描いた物語。指揮は小澤征爾さん、演出はイタリアのミラノ・スカラ座などで好評を得ている浅利慶太・劇団四季芸術総監督、衣装はデザイナーの森英恵さん、演奏は新日本フィルハーモニー交響楽団が担当。

また、蝶々夫人役で中国のソプラノ歌手陳素娥さん、ピンカートン役で米テノール歌手リチャード・リーチさん、さらに中国国立中央音楽学院青年合唱団が出演。華麗な音楽と風雅な演出で彩られた舞台上で、日中米の芸術交流が繰り広げられた。《共同通信》

【国連、イラク】査察再開で合意

イラクが無条件受け入れを表明した大量破壊兵器査察再開に向けた国連とイラク政府のウィーンでの実務協議は1日、2日間の協議を終了。イラクは既存の国連安全保障理事会決議に基づき、大統領宮殿など8施設を除外した全施設の無条件、無制限での査察の受け入れで合意した。8施設については事前の立ち入り通告などの条件付きで受け入れるとしている。

また、イラクは協議で、1998年6月から2002年7月の核関連施設などの情報を収めた4枚のCD−ROMを国連側に提出した。

査察再開問題をめぐり国連安保理では近く、対イラク武力行使を容認する米英の新決議案の交渉が始まる予定。米英は査察再開前の新決議採択を主張しているが、今回、イラクが一定の譲歩を示したことで、早期の査察再開を支持する流れが強まり、米英が厳しい立場に追い込まれる可能性が出てきた。

国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は、安保理が査察再開を承認すれば今月中旬にも国連の先遣隊がバグダッド入りする見通しを明らかにした。査察は米英がイラクを攻撃した98年12月以降、中断している。《共同通信》

【この日の民主党】

党大会に次ぐ議決機関である両院議員総会が1日開かれ、新執行部の主要人事などを承認した。

冒頭、鳩山由紀夫代表は「今回、変化を期待した多くの方々にとって、私の再選についていろいろな思いがあることは、事実として真剣に受け止めたい。選挙も大変厳しい結果だった。今後は、皆さんの能力を全面的に発揮できる体制を作りたいので、お互いにベストを尽くして行こう」と挨拶。鳩山代表はまた、中野寛成幹事長を指名するにあたり、「党中党的な存在は解消する」「新人候補者にとって障害となっている単独比例立候補については原則として廃止する」という2つのことを確認したことを報告し、全議員の協力を求めた。

続いて鳩山代表は、特別代表に羽田孜議員、政策調査会長に海江田万里議員、国会対策委員長に佐藤敬夫議員、選挙対策委員長に赤松広隆議員、幹事長代理に岡田克也議員を充てるなどの新執行部の主要人事(一覧参照)を提案、満場の拍手で承認された。残余の役員人事については、3日の続会両院議員総会に持ち越された。

この日の総会では、10月27日に投開票が行われる衆参両院の補欠選挙に向け、「民主党統一補欠選挙対策本部」が設置された。鳩山代表が本部長、羽田特別代表が同代行、中野幹事長が事務総長、赤松選対委員長が事務局長を務める。《民主党ニュース》



10月1日 その日のできごと(何の日)