平成4849日目

2002/04/18

この日のできごと(何の日)

【成田空港】新滑走路運用開始

成田空港2本目の滑走路となった暫定滑走路(2180メートル)が18日、本格運用を始め、午前7時33分、定期便一番機のバンコク発のタイ航空機が、滑走路南端から約400メートルに住む反対派農家の自宅の約40メートル上空を飛行し、到着した。

1978年に滑走路1本で開港して以来、25年目でようやく本格的な国際空港として踏み出した。しかし当初計画の2500メートル平行滑走路用地内に住む反対派農家は厳しい姿勢を崩しておらず、本来の滑走路整備への道のりは険しい。

新東京国際空港公団によると、午前11時までに計14便が暫定滑走路を利用したが、特にトラブルはなく、この日は午後10時すぎまでに約100便が発着する。

空港内で公団はくす玉を割って一番機到着を祝い、羽田から成田に拠点を移した中華航空は、台北行きの初便を記念して獅子舞を披露した。

滑走路周辺では、反対派の支援者ら約100人がデモ行進するなどして運用開始に抗議。反対派農家は家族で野菜の出荷準備をするなど、普段通りの農作業に取り組んでいた。

一番機通過の際、農家宅付近の騒音は、電車通過時のガード下レベルの99デシベルだった。

暫定滑走路オープンで、空港の年間発着枠は13万5000回から20万回に増加した。《共同通信》

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【紀宮清子内親王殿下】33歳に

紀宮さまは18日、33歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち、宮内記者会の質問に文書で回答。自身の将来像について「将来的にどのような場所でどう過ごしていくのかは分かりませんが、今、さまざまな折を通じて得ている経験や感じ方の積み重ねがこれからの自分を形づくる基盤となっていると思いますので、一つ一つの体験を大切に受け止めていきたいと願っております」と述べた。

皇太子ご夫妻の長女、敬宮愛子さまの誕生については「私自身も何だかほっといたしました。折々にお会いするたび、お顔つきがしっかりとされ、成長される早さを感じております」と述べた。

女性皇族の役割について「内親王という立場は、将来的にその立場を離れる可能性がどうしても念頭にあるため、中途半端に投げ出してしまうことのないように、継続的な責任ある立場に就いたりすることは控えてきたということはあるかもしれません」とした上で「私自身は国内外において意義のある務めの機会を頂いていることを、本当に有り難く感じています」と答えた。

この一年間で印象に残ったこととしては、米同時多発テロやアフガニスタン情勢などを挙げた。《共同通信》

【東海道新幹線】米原−京都間に新駅

滋賀県交通政策課は18日、地元から要望が出ていた東海道新幹線米原−京都間の新駅「びわこ栗東駅」(仮称)について「JR東海との間で設置に向けた大詰めの協議に入っている」として、近く合意する見通しを明らかにした。同県は早ければ2010年の開業を目指したいとしている。

同課によると、新駅設置の事業費は約240億円を見込んでおり、事業費は基本的には地元自治体が負担する。同県は今後、周辺市町と費用の負担割合などについて調整する。

新駅が実現すれば、1988年に新富士、掛川、三河安城の3駅が新設されて以来となる。

新駅の予定地は滋賀県栗東市で、周辺は大阪、京都のベッドタウンとして人口が増加している。米原−京都間は約68キロと東海道新幹線で最も駅間隔が長い区間。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自民党の麻生太郎政調会長は18日、粕谷茂元北海道・沖縄開発庁長官の後援会が主催する朝食会に出席。講演後、粕谷氏の支持者から「(麻生氏が)総理になったら幹事長に粕谷茂先生を」と気の早い陳情を受け「そこまで知恵は回っていないが…」とまんざらでもない様子。「同じ派閥の人は総裁、幹事長にはなれない。これはルールで、その場合は総務会長とかそのほかの党三役という方法を考える」と解説を交え「『幹事長を』と言われるとなかなか難しい」と「人事構想」を披露。気構えはすでに首相か。《共同通信》

【井上裕参院議長】秘書疑惑を全面否定

井上裕参院議長は18日昼、参院の与野党各会派代表者懇談会を国会内で開き、公共事業入札に絡んで自身の政策秘書が建設業者から計6400万円の裏金を受け取り、そのうち1000万円を返却したとされる疑惑について「いわれのないことだ。恐喝された」などと全面否定した。

野党は議長の説明では疑惑は払しょくされないとして、政策秘書の証人喚問や参考人招致を求める構えをみせている。議長は懇談会終了後、記者団に「進退なんか考えていない」と述べたものの、政治家とカネにまつわる問題が相次ぐ中、与党内でも議長の疑惑を長引かせれば国会の権威を傷付けるとの懸念も出ており、井上議長の進退問題への波及は避けられないとの見方も強まりつつある。

同懇談会は議長発言を整理した上で、議長を除いて午後に再開する。

懇談会の冒頭、井上議長は「議長の権威ということもあり、話をするのを避けてきた。再三申し入れがあったので(説明する)決意をした」と述べた。その上で、6400万円の裏金授受の事実がないことを強調、1000万円についても「恐喝」と主張した。《共同通信》

井上裕参院議長の政策秘書の公共事業に絡む裏金授受疑惑をめぐり18日、国会で与野党が全面対立した。与党内では事態を長引かせれば国会の権威を傷付け審議にも支障を来すとの懸念が拡大、議長辞任は避けられない情勢となった。

参院の野党4会派は与野党幹事長会談で、井上議長の下での本会議欠席を通告し、事実上の議長辞任を要求、同夜の議院運営委員会理事会も欠席した。

同日の井上議長の説明を受けた野党4会派の協議は「疑惑は深まるばかりだ」との認識で一致、この秘書と裏金を渡したとされる建設会社元社長の証人喚問を与党側に求めた。《共同通信》

【橋本龍太郎元首相】小泉首相に政務復帰を報告

自民党の橋本龍太郎元首相は18日夕、首相官邸に小泉純一郎首相を訪ね、心臓の緊急手術から回復、政務に復帰したことを伝えた。コーヒーを飲みながら「おかげ様で生き延びた」などと話したという。《共同通信》

【伊・ミラノ】高層ビルに小型機衝突

イタリア・ミラノ中心部で18日午後、33階建て高層ビルの25階部分に観光用のパイパー型小型プロペラ機が衝突、3つの階が炎上した。ロイター通信によると、イタリア上院議長の報道官は「事故の可能性が高い」と述べた。これより先、上院議長は「テロ攻撃の可能性が非常に高い」との見方を示していた。

消防当局などによると、少なくとも2人が死亡、約20人が病院に運ばれた。衝突機には、操縦士1人が乗っていたとの情報もある。

国営テレビによると、小型機は衝突前、エンジントラブルを起こし、SOS信号を発していた。ロイターによると、航空当局者も、衝突機が事故前に機体のトラブルを連絡してきたと述べた。米CNNテレビによると、衝突機は「制御不能になった」と管制官に連絡していたという。

ANSA通信によると、衝突機は同日、スイスのロカルノを飛び立った。

国営テレビによると、25階付近に穴が開き、煙が出ている。

事故があったのは中央駅に近い高層ビルで、炎上しているのは地元行政府が入居している階付近とみられる。ミラノの日本総領事館によると、日本人が巻き込まれたとの情報はない。《共同通信》

【アフガニスタン】元国王、帰国

1973年にアフガニスタンで起きた無血クーデターで国外追放され、イタリアで亡命生活を送っていたザヒル・シャー元国王(87)が18日午前、特別機でカブール国際空港に到着、約29年ぶりに祖国の土を踏んだ。

ローマまで元国王を迎えに行ったアフガニスタン暫定政権のカルザイ議長(首相)やアブドラ外相も一緒に戻った。

国民の多くは元国王を新生アフガニスタンの「統一の象徴」とし、帰国を歓迎した。だが、最近、元国王暗殺計画が発覚したこともあり、治安当局は空港や道路などに多数の警官を配置、厳戒態勢を取った。《共同通信》

【パレスチナ問題】

イスラエル放送によると、ヨルダン川西岸パレスチナ自治区の侵攻作戦を展開するイスラエル軍は18日、最大の激戦地となった西岸ジェニン近郊の難民キャンプから撤退した。ベンエリエザー国防相は同日、同夜中にジェニン市内からも撤退し、ナブルスからは21日朝までに撤退を完了すると述べた。

アラファト・パレスチナ自治政府議長が監禁されている西岸ラマラについても、国防相は17日「21日までに一部から」と述べ、監禁場所の議長府を除く撤退方針を示した。ベツレヘムは、武装パレスチナ人が立てこもる「聖誕教会の問題が解決され次第」としている。

国防相発言が実行されれば、シャロン・イスラエル首相がパウエル米国務長官に示した撤退方針が具体化することになる。ブッシュ米大統領は18日、パウエル長官から調停結果の報告を受けた後、イスラエル軍の撤退継続をあらためて求めた。イスラエル政府は18日夕、治安閣議を開き撤退の詳細を決めるが、完全撤退までには曲折も予想される。

イスラエル放送によると、軍はジェニンの難民キャンプから撤退した後も包囲態勢を崩しておらず、市内には兵員が残っている。ナブルス近郊の村では18日、イスラム原理主義組織ハマスの軍事部門イザディン・アルカッサムの有力司令官を逮捕、武装ヘリコプターによるミサイル攻撃で3人を殺害した。

イスラエル紙の報道などによると、パウエル長官は17日、アラファト議長に対し聖誕教会に立てこもるパレスチナ人約200人を投降させるか、海外追放するよう要求したが、議長側は拒否した。《共同通信》

【この日の民主党】

鮫島議員、地球温暖化対策の哲学を問う

18日、衆議院本会議において、政府提出の「地球温暖化対策の推進に関する法律の一部改正案」の趣旨説明が行われ、民主党・無所属クラブを代表して鮫島宗明議員が質問に立った。

鮫島議員は冒頭、本会議場の炭酸ガス濃度に触れ「外気の1.5倍、550ppm程度、京都議定書で2100年の目標としている濃度」であるとして、「感知する能力を人間は備えていない」ことに、温暖化対策の難しさがあると指摘した。

続いて鮫島議員は、森林の吸収枠の使用はやめるべきだと指摘し、「文明の転換の視点が不可欠」と主張。原子力発電の発電コスト、目標達成計画の策定状況、ロシアの京都議定書批准などについて質した。

質問に対して平沼経済産業相は「発電コストは5.9円。事業者の利益に反する部分があるのでこれ以上は詳しく申し上げられない」、大木環境相は「3.6%削減という約束を達成するため、森林を整備しながら、森林吸収枠を活用する。一般市民の考えも受け入れながら、計画をつくる」、川口外相は「引き続き積極的に働きかけていく」とそれぞれ答えた。

4野党、官房報償費の執行停止を申し入れ

民主党をはじめとする野党4党は、18日、総理官邸を訪れ、上野公成内閣官房副長官に平成14年度予算の官房報償費を執行停止するよう申し入れを行った。

冒頭、民主党の枝野幸男衆議院議員が上野副長官に申し入れ書を手渡し、「この問題は予算に絡む重要な問題であり、内閣は国民の不信を率先して払拭しなければならない。疑惑が解明されるまで報償費予算の執行を停止するべきだ」と迫った。

これに対して上野副長官は、「予算の停止はできない。こういった話があったと伝える」と言うに留まった。

民主党からは、ほかに原口一博、城島正光両衆議院議員が同行した。

「小泉さんの最後の仕事は解散」羽田特別代表らが街頭で訴え

18日、民主党の定例街頭宣伝が新橋駅頭で行われ、羽田孜特別代表、近藤昭一運動遊説局長、山村健衆議院議員、今野東衆議院議員、小林憲司衆議院議員、小川勝也参議院議員、榛葉賀津也参議院議員が参加、多くの聴衆から「民主党頑張れ」と声援を受けた。

羽田特別代表は、演説で「国会は次から次へといろんな人の名前が出て、無様な姿をお見せしている。このままでは本当に日本は沈んでしまう。疑惑追及の専門の委員会をつくり、再び起きないようにするべきだ。自民党の政治が続く限り、日本の国が蘇ることはない。もう解散するしかない。小泉さんの最後の仕事は解散だ。民主党は明治維新の志士たちと同じように、行動することができる」と訴え、「行動する民主党」への支持を訴えた。

北朝鮮拉致疑惑問題で、被害家族と鳩山代表らが面談

18日、北朝鮮に拉致されたとされる横田めぐみさん(当時13歳)と有本恵子さん(同23歳)の両親が民主党本部を訪れ、鳩山由紀夫代表、伊藤英成外交・安全保障NC大臣、大畠章宏衆議院議員、木俣佳丈参議院議員らと面談した。

この日、横田さんと有本さんの両親は参議院外交防衛委員会に参考人として出席することになっており、それに先立って民主党本部を訪れ、拉致問題への対応を求めたもの。

伊藤NC大臣は「鳩山代表の指示のもと、取り組んできている」として、北朝鮮拉致疑惑問題プロジェクトチームの活動を報告。大畠議員は「有本さんに関する証言が出てきたように、この問題ははっきりものを言う段階にきている。解決の糸口としては新たな観点からの取り組みが必要」との見方を示し、朝鮮総連へ働きかけていきたいとした。

有本さんの母、嘉代子さんは、「顔が見たい。私が元気なうちに元気で帰ってきて欲しい」と訴えた。横田さんの母、早紀江さんは「将来を楽しみにしていた。それがこんなことになり、私たちの思いは踏みにじられた。そして虫けらのように放置されたようで、どういう人生なのかと悲しく、憤りに思う」と語り、人の親として、同じ思いで問題解決にむけて取り組んでほしい、と語った。

鳩山代表はこの問題の重さを改めて深刻に受け止めたとし、これまでの取り組みの反省を踏まえて、解決に向け野党として努力するとした。《民主党ニュース》



4月18日 その日のできごと(何の日)