平成4850日目
2002/04/19
この日のできごと(何の日)
【井上裕参院議長】辞表提出
井上裕参院議長(74)は19日、自らの政策秘書の裏金授受疑惑によって国会が混乱した責任ととり、議長を辞任する意向を自民党の青木幹雄参院幹事長らとの会談で表明した。同日午後、本岡昭次副議長に辞表を提出した。22日の本会議で許可する。
与党3党は後任人事を調整、小泉純一郎首相(自民党総裁)は19日午前、首相官邸で青木幹雄参院幹事長と協議し対応を一任した。自民党筋は、斎藤十朗前参院議長の「再登板」が固まったと明らかにした。ただ、自民党執行部の一人は決定は22日としており、流動的な要素も残している。
国会の議長が不祥事に絡んで辞職するのは、1966年12月の山口喜久一郎衆院議長以来2人目。辻元清美、加藤紘一両衆院議員の議員辞職に続き、三権の長の一人である参院議長まで秘書のスキャンダルで辞任に追い込まれたことで、政治不信に一段と拍車が掛かりそうだ。
井上議長は18日の与野党各派代表者懇談会で疑惑を全面否定したものの、野党側が今後の本会議出席を拒否していることから、このまま職にとどまれば後半国会の審議に支障をきたすと判断した。
自民党執行部の一人は19日朝、記者団に「きょう中に判断する」と述べ、後任人事も含め同日中に決定させる意向を示した。
議長の秘書をめぐる疑惑は、千葉県内の建設会社の元社長から公共事業発注をめぐり6400万円を受け取り、そのうち1000万円を返したとされる。これに対し、井上議長は「いわれのないことだ」と否定。(1)受け取ったのはパーティー券代の1000万円だけ(2)秘書が1000万円を渡したのは脅迫されたため−と反論していた。
しかし、野党側が秘書と元社長とのやりとりを録音したテープを入手。与党内でもこのままでは国会の権威を傷付けると懸念が広がっていた。《共同通信》
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【ボクシング】WBCフライ般タイトル戦
世界ボクシング評議会(WBC)フライ般タイトルマッチ12回戦は19日、コンゲン(タイ)で行われ、挑戦者の内藤大助(宮田)はチャンピオンのポンサクレック・シンワンチャー(タイ)に日本選手の出場した世界戦では最短となる1回34秒でKO負けした。ポンサクレックは4度目の防衛に成功。
内藤の戦績は22戦19勝(14KO)1敗2分け。ポンサクレックは46戦44勝(26KO)2敗。内藤は、試合開始早々、王者の強烈な右のパンチを受けてダウン、そのまま立ち上がれなかった。《共同通信》
【川崎協同病院】筋弛緩剤使い「安楽死」
川崎協同病院(川崎市、堀内静夫院長)は19日、女性医師が1998年11月、意識不明だった50代の男性入院患者の気管内チューブを抜いて、筋弛緩剤を投与し、患者を家族の目の前で死亡させていたと発表した。
東海大病院の「安楽死」事件で横浜地裁は95年、医師による安楽死が認められる要件として患者本人の意思表明などを示したが、病院側は「要件には当てはまらず、許容できない」と川崎臨港署に届けており、医師は殺人罪に問われる可能性がある。
医師は死亡診断書に事実と異なる死因を記載していたといい、虚偽の診断書を作成した疑いも出ている。
病院側によると、患者は98年11月上旬、気管支ぜんそくの発作が起き、心肺停止状態で運ばれた。心臓は動いたが意識は戻らず、呼吸維持のため気管内にチューブを挿入する状態が続いた。
主治医だった医師は、家族に「楽にしてあげたい」とチューブを抜くこと提案。その2日後、入院から15日目に当たる11月中旬、家族の立ち会いの下でチューブを抜き、鎮静剤を投与した後、呼吸が止まる量の筋弛緩剤を投与し、死亡させたという。
堀内院長は「『楽にしてあげたい』という言葉の意味について、家族と医師の間で食い違いがあったのではないか」としている。
病院側は当時、医師に口頭で注意しただけだった。昨年10月、職員の指摘で内部調査。医師は勧告を受けて今年2月末に退職した。《共同通信》
【ダイエー】3325億円の連結赤字
大手スーパー、ダイエーが19日発表した2002年2月期連結決算は売上高が前期比14.2%減の2兆4988億円となり、コンビニエニンスストア「ローソン」の三菱商事への売却益などで経常損益は15億円の黒字を維持したものの、店舗閉鎖などのリストラ費用から当期純損益は3325億円の大幅な赤字に転落した。
また、店舗刷新や負債圧縮を進める新経営再建3カ年計画(01−04年度)を円滑に実施するため、総額5200億円の金融支援を受けた主力3行から現在のUFJ銀行に加え、みずほコーポレート銀行と三井住友銀行からも取締役を受け入れると発表した。
任期満了で6月に退任する警察庁OBら2人の取締役が経営責任を取り、退職慰労金を辞退したことも明らかにした。
決算発表の席上、高木邦夫社長は再建計画後の業績について「4月の来客数は今のところ前年を上回っている」と強調した。《共同通信》
【金融庁】みずほを緊急検査
柳沢伯夫金融担当相は19日の閣議後会見で、口座振り替えの遅れなど深刻なシステム障害を起こしたみずほフィナンシャルグループに対し、金融庁による異例の緊急検査を実施する意向を表明した。5月の大型連休後、速やかに立ち入り検査を始める。システム障害に伴い、緊急検査を実施するのは過去に例がない。
同庁は金融機関のコンピューターシステムに精通した検査官を集中投入。(1)システム障害の原因(2)トラブル発生に備えた危機管理態勢(3)事前準備と障害発生後の対応(4)再発防止策−などを洗い直し、一連のシステム障害の実態を解明する。日銀による考査との連携も検討する。
みずほグループをほじめ三井住友銀行などもコンピューターシステムの全面統合を予定していることから、同庁は今回の検査を通じ、大手銀行の再編に伴うシステム統合のリスク抑制を目指す。
柳沢金融相は会見で、「物理的な混乱もあり、現場できちんと説明を受けることが必要だ」と述べた。検査期間は未定だが、1カ月程度かけて立ち入り検査とその後の分析作業にめどをつける考えとみられる。同庁は検査結果に基づき、みずほグループへの行政処分を決める。《共同通信》
【平沼赳夫経産相】米商務長官と会談
来日中のエバンズ米商務長官は19日、経済産業省で平沼赳夫経産相と会談し、米政府が発動した鉄鋼製品の緊急輸入制限(セーフガード)問題などを話し合った。平沼経産相が「欧州連合(EU)が米国に対抗して暫定措置を打つなど、セ一フガードの連鎖が広がっている」とあらためてセーフガードの撤回を迫るとともに、鉄鋼以外の輸入関税を引き下げる代償措置の実施を求めた。
これに対し、エバンズ長官は「セーフガードは世界貿易機関(WTO)のルールにのっとっている」と反論。ただ「既に26品目の(セーフガード適用)除外を表明しており、今後品目の拡大も検討する」と述べ、適用除外品目の上積みに前向きな姿勢をみせた。また「一方的な対抗措置には懸念がある」と指摘、日本側が米国からの輸入品に高関税を課する対抗措置発動に自重を促した。《共同通信》
【小泉純一郎首相】医療費3割負担法案「保険料抑制が狙い」
サラリーマンらの医療費自己負担率を来年4月から3割(現行2割)に引き上げることなどを柱にした健康保険法改正案など医療制度改革関連法案をめぐる審議が19日午後の衆院本会議ではじまった。
小泉純一郎首相は3割負担導入について「公平で分かりやすい(医療費の)給付体系を目指すとともに、保険料負担の上限をできるだけ抑制する観点から行う」と説明。過去最大の引き下げ幅となった診療報酬改定の見直しを日本医師会などが求めていることに対しては「医療機関の経営に深刻な影響が生じるとは考えられない」として明確に否定した。《共同通信》
【パレスチナ問題】
イスラエル放送によると、ヨルダン川西岸パレスチナ自治区の侵攻作戦を展開するイスラエル軍は19日未明、西岸北部カルキリヤに再侵攻、同朝までに撤退した。パレスチナ過激派掃が目的とみられ、散発的な戦闘が起きた。
軍は3月31日にカルキリヤに侵攻、今月9日に撤退したばかり。軍は他の地域でも撤退後に再侵攻しており、必要に応じ即時再侵攻できる態勢を維持している。
軍はさらに19日朝までに撤退を完了したジェニン市と近郊の難民キャンプを包囲、同市に近い西岸−イスラエルの境界地帯にも部隊を配置する二重包囲網を敷き、パレスチナ過激派の侵入を防ぐ態勢を強化した。
イスラエル紙ハーレツ(電子版)などによると、自治区ガザでは19日未明からネツァリムなど各地でパレスチナ人とイスラエル軍の衝突が発生、パレスチナ人12人が死亡した。
西岸へブロン近くでは、自爆テロを計画していた17歳の女性が逮捕された。この女性は6日にエルサレムで起きた自爆テロを実行した女性の親類という。
イスラエル放送によると、レバノン南部では19日、イスラエル方向にロケット弾2発が発射されたが、レバノン領内に着弾した。《共同通信》
【日米財務相会談】
塩川正十郎財務相とオニール米財務長官は19日夜、先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に先立ちワシントンで会談し、この中で塩川財務相は、税制改革など4分野の経済活性化策を6月中にまとめ、特に成長産業育成のための減税に取り組む方針を伝えた。オニール長官は日本政府の政策対応に強い期待感を示した。
4分野は、税制改革のほか不良債権処理の促進、産業再生、規制緩和。税制改革では、16日の経済財政諮問会議に提出した「塩川財務相の3原則」を説明し、産業再生のための減税措置などに取り組み、情報技術(IT)やバイオテクノロジーなど成長産業を育成する考えを強調した。
不良債権問題で塩川財務相は、金融庁による過剰債務企業向け融資への特別検査で処理が進展したことを指摘。「破たん懸念先債権以下にランクが下げられた34社向け債権の多くを、2年以内に整理していく」とし、不良債権問題に不退転の決意で臨む姿勢を見せた。
これに対しオニール長官は「日本経済が高い成長の潜在力を持っていることを強く信じている。(米国は)サポートしてきている」と語り、引き続き日米が協調して政策運営にあたる考えを示した。《共同通信》
【先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議】
先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が19日夜、ワシントンの米財務省での夕食会で始まった。会合では、米国経済の急回復を足掛かりに、世界経済が一段と回復に向かっていることを確認する見通し。ただ、低迷を続ける日本経済には海外の懸念も強い。このため日本は、大手銀行13行への特別検査を通じた不良債権処理の進展、税制改革への取り組みをアピールする。
アルゼンチンは19日、国内の銀行業務と外国為替業務を週明けから無期限停止する方針を発表。これを受け、G7は同国の経済危機への対応を20日午前の会議で緊急議題として取り上げることにした。G7が、融資再開を求める同国と国際通貨基金(IMF)との間の協議進展を促すことになりそうだ。
19日は夕食会の後、G7メンバーのほか、中東、東南アジアなど約10カ国の当局者を加えた異例の「拡大会議」を開催。世界規模でのテロ資金監視体制の強化を確認し、資金凍結の実績を点検した。《時事通信》
【MLB】
米大リーグ、ドジャースの野茂投手は19日、ロサンゼルスのパドレス戦に先発。7回1/3を4安打、2失点で今季2勝目(2敗)を挙げた。野茂は五回にソロ本塁打され、3−1とリードした八回、一死二塁に走者を残して降板。救援が得点を許したため計2失点となった。
マリナーズのイチロー外野手はレンジャーズ戦で4打数無安打、ジャイアンツの新庄外野手はアストロズ戦で5打数無安打に終わり、連続試合安打はそれぞれ「11」と「8」でストップした。0−9で完敗したマリナーズの連勝も「10」で止まった。《共同通信》
【この日の民主党】
道路4公団民営化推進委設置法案めぐり首相を追及
民主党は19日、衆議院内閣委員会で行われた「道路関係四公団民営化推進委員会設置法案」の採決で、政府案に対して(1)改革の理念・目的を法文に明記する(2)委員会の独立性を高める(3)委員会の審議事項に個別路線建設の優先順位を含める(4)委員の任命を国会同意とする、との内容の修正案を提出。政府案には反対した。
民主党は、道路4公団の民営化を通じた改革という点では賛同できるが、同法案は自民党道路族と妥協した結果、(1)改革の理念や目的が明記されていない(2)委員会の独立性が弱い(3)委員会に個別路線の建設計画の見直しの権限を与えていない(4)委員の任命に係る国会同意を不要としている、など問題点が多く、これでは民営化改革の実を上げることはできないと政府案を批判している。
採決に先立つ小泉首相との質疑で、民主党の細野豪志議員は「委員選任の国会同意は、国民にきちんと説明するという重要な意義がある。首相は、国民にきちんと説明せず、国民に隠れて抵抗勢力と手を結ぼうとしている」などと小泉首相の姿勢を厳しく批判。首相は、「改革は抵抗を乗り越えて順調に進んでいる。ずいぶんひねくれた見方があるものだ」などととぼけた答弁に終始。
また、前原誠司議員は「国交省は、既定の11520kmの幹線道路計画については国費を使ってでも実施するとの立場を崩していない。既にある高速道路だけを民営化して、新しい路線は国費で作るというのでは改革の意味がない。道路特定財源の廃止、道路整備5か年計画の縮小などを決断すべきではないか」と首相に迫った。「専門家の意見を聞いて判断したい」などとする首相に対し、前原議員は「小泉改革の真偽が問われる。国民の目はだませない」と締めくくった。
民主党提出の「患者の権利法案」を審議
19日、衆議院本会議において、坂口厚労相による「健康保険法等改正案」など政府2法案の趣旨説明に続き、民主党の山井和則議員が「医療の信頼性の確保向上のための医療情報の提供の促進、医療に係る体制の整備等に関する法律案」(患者の権利法案)をめぐって提案理由の説明を行った。
■3割負担の前に無駄な医療費の削減を~山井議員
山井議員はまず、患者の理解と選択に基づく医療の実現には、医療内容の十分な説明、診療情報の積極的な開示が前提だと指摘。それに向けた法的整備として「患者の権利法案」の必要性を訴えた。
同法案では「医師等は診療について十分な説明を行うこと、患者は医療適正化委員会に相談できること」「患者等から請求があれば、患者に悪影響を及ぼす場合を除き、カルテなどの診療記録を開示しなければならず、医療費用の支払明細書の交付」「安全かつ適正な医療確保のための体制整備の規定」「患者などからの苦情の解決策」などを定めている。
山井議員は「小泉首相は3割負担にしないと医療改革は進まないとしているが、病気で苦しむ患者に痛みを押しつける前に、医療情報の開示によって無駄な医療費を削減することこそが先決だ」と指摘。優先すべきは有事法制ではなく、不況対策であり、安心してかかれる医療・福祉だとし、「国民の声を聞いてください」と小泉首相に強い口調で訴えた。
■健保法改正案からの撤退を首相に迫る~釘宮議員
その後、健康保険法等改正案など政府2法案、ならびに山井和則議員らが提出した民主党の「患者の権利法案」に関して、民主党の釘宮磐議員が質問に立った。
釘宮議員は、3割負担にすれば抜本改革が進むとする小泉首相の理論は「変人」ならではのもので、凡人には到底理解できないと批判。医療制度抜本改革を掲げながら頓挫した5年前の経験と同じ愚行を繰り返す健康保険法等改正案からの即時撤退を決断することこそ首相の責務だとして、答弁を求めた。
小泉首相は、3割負担の導入について、公平でわかりやすい給付体系を目指すとともに、医療保険財政が厳しい状況にあるなかで、患者・加入者・医療機関といった関係者に等しく痛みを分かち合う観点から行った、などと答弁。抜本改革への道筋については語ることができなかった。
■「情報の公開」と「国民の主体的な参加」を~水島議員
また釘宮議員は、民主党の「患者の権利法案」をめぐって、そもそも医療制度改革はどうあるべきと考えるか、どのような理由で政府対案として提出したのかと、その背景説明を提出者に求めた。同時に釘宮議員は、民主党案で示されているような医療に関する情報公開と第三者評価を行うことによって医療の質を向上させ、患者が選択できるようなシステムへの改革を進めることがまず必要ではないか、と問題提起した。
民主党案提出者として答弁に立った水島広子議員は、「政府・与党は医療の抜本的な制度改革を先送りし、患者負担増を求めたり、良心的な医療を行おうとしている医療者を追い詰めるような小手先の財政改革ばかりを行ってきた」と批判。このような政府の姿勢では医療そのものの質も上がらず、国民の医療に対する不信・不満は解消されず、さらなる負担への理解も求められない、との考えを示した。
その上で、「そもそも医療は患者を中心として、患者と医療者の共同作業で行われるべきものだ」と指摘。抜本改革のキーワードは「情報の公開」と「国民の主体的な参加」だと重ねて述べ、そうした考えに基づいて民主党案は作成されたと説明。「政府案は抜本改革のための法改正案ではなく、法案の附則に改革項目を並べただけのきわめて粗末なものだ」とし、国民が求める医療制度の抜本改革実現にむけて対案提出に至ったと説明した。
健保法改正案廃案めざす 野党国対委員長会談で一致
民主党など野党4党の国会対策委員長は19日朝、国会内で会談し、医療費の本人負担を3割に引き上げる政府提出の健康保険法改正案について、負担増のみで抜本改革が見えないとの理由から、廃案に向け一致協力することで合意した。
道路4公団民営化推進委設置法案の修正案を提出
民主党は19日、道路関係四公団民営化推進委員会設置法案の修正案を提出した。
樽床伸二国土交通ネクスト大臣は18日の記者会見で改正案について、「民営化するということは賛成だが、小泉内閣の目玉でもある改革案にもかかわらず、道路族議員と妥協しながら中身のないものになっている」と提出の理由を説明。
同法案は、昨年成立した特殊法人等改革基本法により定められた特殊法人等整理合理化計画に基づいて、日本道路公団など道路関係の4公団に代わる民営化を前提とした新たな組織、その採算性の確保に関する事項について調査・審議し首相に意見を述べるために、第三者機関である「道路関係四公団民営化推進委員会」を設置することを定めるもの。
民主党の考える政府案の問題点は、(1)理念や目的についての規定が存在しない、(2)委員会を国家行政組織法第8条の機関として位置付けており独立性にかける、(3)委員会の所掌事務の範囲について、個別路線の建設計画の見直しは求めず、判断材料となる「基準」の作成のみに留めている、(4)委員の任命に係る国会同意を不要としている、などの点。
これに対する民主党の方針は、(1)冒頭に理念や目的規定を盛り込む、(2)同委員会を国会行政組織法第3条の委員会と位置付け、それが単なる諮問機関である審議会(8条委員会)ではなく独立した行政機関であるということを国民に対して明確に示す、(3)所掌事務の範囲について、基準のみならず、個別路線建設の優先順位についても審議対象とする、(4)委員の任命に国会同意を求める、という内容。また、国会同意に対する捉え方が、自民党道路族議員と民主党では異なる事を明確に示し、道路関係4公団の経営の効率化、経営責任の明確化、採算性の確保、サービスの向上等の観点から公正な人選が行われるよう求めている。
辞め方があまりに自民党的」井上参院議長辞任で鳩山代表
民主党の鳩山由紀夫代表は、19日、井上裕参議院議長が政策秘書の公共工事受注にからむ裏金疑惑で辞表を提出したことについて、「国会を混乱させたというだけで、何のために辞めたのか国民にいっさい知らせないのは、まったく理解できない」と言及。事実解明に向け、関係者の証人喚問などを求めていく意向を明らかにした。
井上議長の辞任について鳩山代表は、「辞め方があまりに自民党的だ。責任の所在を明らかにしない。事情をはっきり説明して辞めるべきだ」と指摘。さらに「三権の長が不祥事で辞任するという事態は、歴史上見ても多くない。そういう人を議長にした自民党・与党の責任は重い」と述べ、他の野党と協力しながら事実関係を徹底究明する姿勢を示した。《民主党ニュース》