平成4638日目

2001/09/19

この日のできごと(何の日)

【厚生労働省】100万頭を狂牛病検査

狂牛病(牛海綿状脳症)の疑いがある年が国内で初めて見つかった問題で、厚生労働省は19日、食肉安全対策本部(本部長・近藤純五郎事務次官)の会議を開き、食肉処理される生後30カ月以上の牛約100万頭すべてを対象に精密検査を実施することを決めた。

農水省は同日、厚労省の検査態勢が整うまで、生後30カ月以上の牛を食肉処理場へ毒しないよう生産者に要請するとの緊急対策を発表した。

厚労省は5月から、起立障害など神経症状のある生後24カ月以上の牛を対象に精密検査を実施してきたが、実際に狂牛病の疑いのある牛が見つかったのを受け、同省研究班の検討結果も踏まえて狂牛病が多発した欧州連合(EU)と同じ検査基準を採用した。

検査員の研修を行った上で、来月中にも検査を始める。本年度内に半年分の約50万頭を検査する方針。生後24カ月以上で神経症状のある牛の検査も継続実施する。

厚労省の検査は従来、検体を北海道の帯広畜産大に送付していたが、検査に約48時間かかっていた。

食肉処理に影響が出ないよう、今後は全国147カ所の食肉衛生検査所で検査を実施。4−6時間で結果が出る検査手法を導入する予定で、費用として約30億円を見込んでいる。《共同通信》

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【大相撲秋場所】11日目

大相撲秋場所11日目(19日・両国国技館)平幕琴光喜が小結若の里を寄り切って白星を2けたに乗せ、単独トップを守った。3敗の大関武双山は貴ノ浪を寄り切って勝ち越しを決め、関脇栃東も時津海を退け、3敗を守って給金を直した。この2人と平幕の旭天鵬が2差で琴光喜に続いている。横綱武蔵丸は栃乃洋の右下手ひねりに5敗目を喫した。1場所に5個の金星を配給するのは史上初。栃乃洋は7個目の金星。関脇出島は海鵬に敗れ7敗となり、小結玉乃島は朝青龍に勝って5勝目。朝青龍は4敗に後退した。《共同通信》

【小泉純一郎首相】米軍支援に自衛隊派遣


https://www.kantei.go.jp/

政府は19日夜、首相官邸でテロ対策関係閣僚会議を開き、米国の同時テロに対する「基本方針」と、米軍によるテロ報復攻撃への支援策を中心とする7項目の「当面の措置」を決定した。小泉首相が同日夜、緊急記者会見し、発表した。

首相はこれを踏まえ、情報収集を目的に海上自衛隊のイージス艦を9月中にもインド洋に派遣する方向で検討に入った。米軍などの後方支援を可能にする新法案が臨時国会で成立し次第、直ちに後方支援できるように準備活動に着手する狙いがある。《読売新聞》

【MLB】

米大リーグでイチロー外野手(27)、佐々木主浩投手(33)の所属するア・リーグ西地区のマリナーズが19日(日本時間20日)両リーグ一番乗りで地区優勝を決めた。2位のアスレチックスが同日、レンジャーズに敗れたためで、マジック「1」のマリナーズはエンゼルス戦の試合途中だった。

マリナーズの地区制覇は4年ぶり3度目で、10月9日から東、中地区優勝チームにワイルドカード(最高勝率の2位)を加えた4チームによるプレーオフ(地区シリーズ=5回戦制)に臨む。

今季のマリナーズは、新戦力のイチローが首位打者争いを繰り広げるなど打線の核となり、佐々木も昨年を上回るペースでセーブを挙げ、開幕直後から投打がかみ合ってア西地区を独走。今月10日に優勝へのマジックナンバーを「2」とした後、米中枢同時テロにより、シーズンが中断。ア・リーグの試合が再開された前日に、マジックを「1」としていた。《共同通信》

米大リーグでイチロー外野手(27)、佐々木主浩投手(33)の所属するア・リーグ西地区のマリナーズが19日、エンゼルスを5−0で破り、106勝40敗で両リーグ一番乗りの地区優勝を飾った。《共同通信》

【米軍】100機以上を中東派遣

ラムズフェルド米国防長官は19日、米中枢同時テロに対する報復軍事作戦に参加する戦闘機、爆撃機など計100機以上をペルシャ湾岸地域などに派遣する命令を出した。軍事作戦開始に向けた米軍初の本格的展開となる。

米紙ワシントン・ポストによると、湾岸地域の米軍基地だけでなく、アフガニスタンに隣接するウズベキスタンとタジキスタンにも異例の配置が決まった。

訪米したロシアのイワノフ外相は同日、武力行使に理解を示した。サウジアラビアのサウド外相も米国への全面的な支援を表明。同時テロの最重要容疑者とされるウサマ・ビンラディン氏への軍事的圧力と国債包囲網の強化が進んだ。

米主要メディアによると、新たに配備されるのは米空軍のF15戦闘機、B1爆撃機、ステルス爆撃機、空中給油機などで、20日にもクウェートなどに向かう。《共同通信》

【この日の民主党】

齋藤勁議員が政府の危機管理意識を追及

参議院予算委員会の閉会中審査が19日、小泉首相以下全閣僚が出席して開かれた。民主党・新緑風会から齋藤勁参議院議員が質問に立ち、米国の同時多発テロ事件・不良債権処理問題をめぐる小泉内閣の現状認識を質した。参院予算委の閉会中審査で首相が出席したのは35年ぶりのこと。

齋藤議員は、「テロに対して毅然たる態度を示すことは言うまでもない。しかし、毅然たる態度をとることは、武力による報復攻撃だけではない」と前置き。

まず、テロ発生以前の9月6日時点で、日本にある米軍関連施設に対して大規模なテロが行われる可能性が高いとの情報が伝えられた点への政府の対応について確認した。福田康夫官房長官は「米国大使館から警察庁に、イスラム関連のテロの恐れがあるとの情報があった。確度や出所が不明であったし、米国内でのテロを予告したものではなかった。私が知ったのは翌日7日だ」として、警察庁で米軍関連施設の警戒警備を指示するなどの処置をとったと述べた。しかし、田中外相はこの情報を知ったのは12日だと答え、中谷防衛庁長官も「内閣のもとで防衛庁も一緒に情報を共有するのが望ましい」と、言外に連絡がなかったことを答弁。これに対して齋藤議員は「事件が起きたから言うわけではないが、日本でもサリン事件というテロ事件があった。(政府に)緊張感がないのではないか」と批判した。

また、テロ事件発生後の首相のメッセージ発表が各国に比べて遅れた点について、齋藤議員は「アメリカと全世界に対し、テロを憎むとの率直なメッセージを発するべきだった」とし、重大事においてはトップが速やかに自らの言葉で語ることが重要だと指摘した。

続いて、米国から具体的にはどんな支援要請がきているか質したのに対しては、福田官房長官は「具体的な支援要請はない」と答え、政府の準備内容を尋ねたのに対し、小泉総理も「どういう対応をとるか、まだわからない」と具体的な説明を避けた。

また、「周辺事態法の適用などについて中谷防衛庁長官が会見などで具体的に発言しているが」と齋藤議員が質したが、中谷長官は「現在行っている検討は憲法の範囲において取りうる限りの判断であって、米国の行動や状況による。現時点では、周辺事態法で適用できないと判断する時期ではない」とかわした。小泉首相も「現在の法律でできることはすべて検討しているが、どういう対応をとるかはまだわからない」とぼかした。

齋藤議員は「テロを生み出す土壌を根絶することも、テロに立ち向かう毅然とした態度といえる」として、和平に向けての日本の努力を政府に求め、これまで積み重ねてきた外交的なチャンネルをさらに生かしていくよう提案した。同時に「報復がまたテロを生む」という悪循環に陥る危険性と、多くの市民を巻きこむことになるという現実を指摘し、冷静で理性的な対応の必要性を訴えた。

さらに、齋藤議員が日本とアフガニスタンとの外交関係について田中外相に質したところ、外相は「質問通告がないので…」と言葉を濁したため、「今アフガニスタンが焦点になっているじゃないか。答えられないこと自体おかしい」と齋藤議員が語気を強めた。

代わりに外務省の官僚が「昨年3月に(タリバーンと北部同盟)両派の代表を東京に呼び会談を開いた。今年の春、同様のことを実現させようと努力したがうまくいかなかった」と説明した。

次に、不良債権処理問題について、齋藤議員は与党・政府内で整理回収機構(RCC)に簿価で不良債権を買い取らせるという構想が出ている点を指摘。「不良債権処理を国民に押し付ける、国家規模の“飛ばし”ではないか」と批判した。小泉首相は「整理回収機構の拡充強化策についてはいろいろな意見がある」としながら、「現在の不良債権をいかに有効に処理するか、整理回収機構の拡充策にはどんなものがあるか、今までの金融検査などに不安がないよう検討している」とした。「信用秩序に疑念がもたれないように努めなければいけない。政府はやるなといってはいない。現在の不良債権処理の中で出てきた議論で、決定だとか、検討しないということではない」との首相独特のあいまいな答弁が続いた。

齋藤議員は「簿価で買い取ることは断行しないと言い切った方がいいのではないか」と強い口調で指摘したが、小泉首相は「私もよく勉強した。知らないとかわかっていないと言われたからよく勉強した。そういう中で専門家の中で出てきた議論だ」などと他人任せのような答えっぷりに、齋藤議員は「このことがもし具体化したら、公約が破綻したことは明らかだ」と断じて、質問を終えた。 《民主党ニュース》



9月19日 その日のできごと(何の日)