平成4585日目

2001/07/28

この日のできごと(何の日)

【米・パウエル国務長官】中国首脳と会談

アジア歴訪中のパウエル米国務長官は28日、北京で唐家璇外相、朱鎔基首相、江沢民国家主席らと相次いで会談し、双方は人権対話の再開など各分野での対話強化と「建設的な協力関係」の発展で一致した。

会談後に会見した同長官によると、両国は(1)政府間の人権対話を8月中に再開(2)海上の軍事面での安全強化に関する会議を8月中に開催(3)大量破壊兵器の不拡散問題で専門家による協議を開催(4)米中合同経済委員会出席のためオニール財務長官が9月に訪中−などで合意した。

両国は4月の米中軍用機接触事故などで悪化した関係の修復をあらためて確認、10月のブッシュ大統領訪中をにらんだ協力関係の強化を前面に打ち出した。

米国務長官の訪中はブッシュ政権誕生後初めて。一連の会談でパウエルル長官は「中国を敵と見ておらず友好関係を維持したい」と言明。「建設的で前向きな米中関係を希望する」とのブッシュ大統領のメッセージを伝えた。

これに対して江主席は「長期的で高い視点に立って世界の平和と発展に寄与すべきだ」と関係強に積極的な姿勢を強調した。一方、唐外相は台湾問題について「最も核心的な問題」と述べ、米国が「一つの中国」政策を順守するようクギを刺した。長官は「一つの中国」順守を約束する一方、中国のミサイル増強を指摘、台湾への防衛的武器の供与継続の方針を示した。

パウエル長官はまた、ブッシュ政権が推進するミサイル防衛について説明、中国やロシアの核抑止力に脅威とならないことを強調。中国のミサイル技術輸出問題も取り上げた。このほか人権問題、環境問題や地域情勢でも意見交換した。《共同通信》

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【水泳・世界選手権】第13日

水泳の世界選手権第13日は28日、福岡市のマリンメッセ福岡などで行われ、競泳の男子400メートルメドレーリレーはオーストラリアが3分35秒35の大会新記録で優勝し、イアン・ソープは1大会個人最多の6個目の金メダルを獲得して大会を終えた。

女子100メートルバタフライで大西順子(ミキハウス)が58秒88で3位に入った。26歳の大西は、世界選手権の競泳で日本選手の最年長メダリスト。日本のメダルは競泳4、シンクロナイズドスイミング3、飛び込み2の計9個で、前回の8個を上回って最多になった。

女子100メートル背泳ぎでシドニー五輪銀メダルの中村真衣(中大)は5位、男子400メートルメドレーリレーで日本(錦織、北島、山本、細川)は6位だった。《共同通信》

【柔道・世界選手権】第3日

柔道の世界選手権第3日は28日、ドイツ・ミュンヘンの五輪ホールで行われ、日本勢は男子73キロ級の金丸雄介(筑波大)が銀メダルを獲得したほか、女子57キロ級の日下部基栄(福岡県警)がシドニー五輪に続き銅メダルを獲得した。

同52キロ級の横沢由貴(住友海上)は3位決定戦で敗れ、今大会の日本女子で初めてメダルを逃した。男子66キロ級の中村行成(旭化成)は4回戦で負け、敗者復活戦でも敗れた。

日下部は準決勝でデボラ・フラーベンスティン(オランダ)に敗れたが、3位決定戦で徐玉華(中国)に大外刈りで一本勝ちした。《共同通信》

【明石花火大会歩道橋事故】犠牲者11人に

兵庫県明石市の花火大会事故で重体だった同市大久保町の会社員Aさん(40)の二女Bちゃん(5カ月)が、事故発生から丸一週間の28日午後6時半すぎ、入院先の神戸市立中央病院(神戸市中央区)で亡くなった。

死者は11人、負傷者は128人となった。これまでに亡くなったのは、2-9歳の子供8人と、70代の女性2人で、Bちゃんが最年少。Bちゃんは事故以来、意識不明の重体が続いていた。《共同通信》

【参院選】選挙戦最終日

選挙戦最終日の28日、繁華街や住宅地を駆け抜けた各党首や候補者は、訴えに最後の力を込めた。有権者は29日に将来を決める一票を投じる。

「野党でも手をつけなかった分野にメスを入れるのが小泉改革だ」小泉純一郎首相の「最後のお願い」は東京・JR新宿駅西口。1時間以上前から人が集まり、首相が姿を現した午後7時すぎには約6000人(警視庁調べ)でびっしり。

「3日ほど前から『小泉さんに負けるな』と言われるようになった。きょうが最後の訴えです」民主党の鳩山由紀夫代表はJR千葉駅前で声を張り上げ、手を振った。

「こんな日本にしたのは誰なのか」共産党の志位和夫委員長は大阪市で小泉政権と自民党を批判した。《共同通信》

【ペルー】トレド新大統領が就任

ペルーの新大統領にアレハンドロ・トレド氏が28日就任し、国会での就任式の演説で「新政権は公正透明に国民に奉仕し、貧困、政治腐敗と戦う」と宣言した。

新大統領は、景気対策や雇用創出をあらためて強調、教育予算を5年かけて倍増して青少年対策に力を入れ、来年には初の知事選を実施、地方分権を推し進めると表明した。

また「(フジモリ元大統領政権下の)政治腐敗や人道犯罪の捜査・究明を強化する」と述べた。就任式には遠山敦子文部科学相が出席したが、以から新大統領は日本に滞在するフジモリ氏の本国送還を求める姿勢を鮮明にしており、日本政府とのぎくしゃくした関係が続きそうだ。

新大統領は、選挙戦を通じ、フジモリ氏を独裁者と批判、モンテシノス元国家情報部顧問によ政治弾圧を糾弾してきた。

就任式で、トレドが国旗と同じ紅白の肩章を国会議長から掛けられると、万雷の拍手がわき起こった。中南米各国の大統領11人らも肩を抱き合って祝福し、ペルーの民主化を内外に印象付けた。

新大統領はその後、国合周辺部をパレードし、大統領選を通じての支持者を広場に集めて集会を開き「みなさんが民主化の勇気ある英雄だ」と語りかけた。《共同通信》

【この日の民主党】

12時間マラソンリレー演説会で6人の比例女性候補が訴え

参議院議員選挙戦最終日の28日、民主党東京都総支部連合会(東京都連)では、朝8時から夜8時までぶっ通しの12時間街頭演説会を行った。題して「猛暑も小泉ブームも吹き飛ばせ!12時間耐久マラソンリレー演説会」。

その第2ステージとして行われた「女性の元気が日本を変える!」に、参院選比例代表候補でキャラバン隊を結成して全国を走り回ったI.Y候補、K.R候補、M.Y候補、T.S候補と、障害者の自立と100%バリアフリーを主張しているH.K候補、政府の会計制度を変えようと主張しているK.M候補が顔をそろえ、道行く人たちにそれぞれの思いを訴えた。

まず、自ら障害を持つ身で、全国を飛び回ってきたH.K候補が街宣車の上に登り、「北海道から沖縄まで走り回ってきた。何とか自分の身体がこの暑い夏の闘いに耐えられたことを、自分で自分を誉めてあげたいと思っている」と切り出した。そして、「私は障害を持って生きてきた。そして、障害はダメなもの、直さなければならないもの、そんなメッセージを受けながら生きてきた。でも一度しかない人生、誰でも同じ。だから堂々と、生き生きと生きていいんじゃないか。そんな思いの中で、障害を持った仲間たちとともに、地域で暮らしを作る、親元や家族という保護された場所から出て、また施設という管理された場所から出て、自分たちが住みたい地域を選び、そして一人の人間として、当たり前に生きる社会環境をつくる、働く、そして働いて税金を納める運動を続けてきた」と自らの歩んできた道を紹介した、そして、「これまで障害者は保護や哀れみの対象として、扱われてきた。でも、その意識をやっと抜け出そうとしている。だからこそ、今、21世紀の始めの年に、この政策決定の場に、何としても障害を持っている当事者が参加したい、そんな思いで立候補した」と説明した。

そしてH候補は、「私は障害を持っている子どもたちは養護学校に行った方がいい」という教育には反対する。小さいときから別々に育っていては、障害を持っている子は特別な存在にしかならない。ともに遊び、けんかし、学びあうことで、お互いの違い、違いを持っている人たちが生きていくという他文化共生の基本が、小さいときに鍛えられる。そのためには統合教育が絶対に必要だと思っている」と持論を述べた。さらに、地方分権の必要性や、それぞれのバックグラウンドの違いで差別されることのない基本的人権の確立、障害を理由に、公共交通機関や公共建築物、また教育の世界、すべての分野から疎外されることのない「障害者権利法の制定」を政策としてあげ、「誰もが障害を理由にあきらめたりしない、堂々と生きられる社会をつくっていきたい」と主張した。

キャラバン隊の先頭バッターとして、まず「子どもの笑顔と日本の元気のために」のキャッチフレーズで活動してきたI.Y候補がマイクを握った。I.Y候補は「日本の子どもたちのために働いていきたい。今、日本から小児科医が減っていることを知っていますか。診療報酬のシステムに問題があり、小児科医では開業できない、生活できないといっている。大病院に行っても専門医がいない。研修医や学生が診療している。この現状で医療先進国といえるのか」と語りかけ、子どもたちを守るために、母親の視線で政治をやっていきたいと訴え、それを実現できるのが民主党だと主張した。

次に、「クオータ制を日本の常識に」と訴えているK.R候補は、「3人の子どもを育てながら夫の転勤で各地を点々として、子育てを通して、教育、食べ物の安全、環境、福祉を考えてきた。生活の問題は政治が変わらないとだめとつくづく思った。地縁も血縁も何もない土地から、日本の問題を見つめてきた。痛みを伴う構造改革をいうのなら、まず政治の場の構造改革が必要だ。環境や福祉の先進国では、議会の構成でどちらかの性を4割以上にする仕組みがとられている。それがクオータ制。当選したら、議員男女同数法をつくりたい」とアピール。さらに、「海外で通じる日本語に、カラオケと過労死がある。男らしさの枠に縛られて男性が生きにくくなっているのが今の日本。男らしさ、女らしさではなく、みんなが人間らしく生きられる日本にしたい」と呼びかけた。

3番手は、「女性に開かれた社会を」と主張しているM.Y候補。「ずっと各県を回ってきて、長いようで短いような選挙戦だった。最大の収穫はそこに住むいろいろな人たちの意見を聞けたこと。励まされたり、叱られたり、抗議や議論がついケンカみたいになってしまったこともあった。でもそんな経験が貴重な財産になった」と17日間の選挙戦を振り返った。

そして、「私は31歳。同世代の人たちは社会ではある程度責任のあるポジションにつきはじめ、家庭では、子どもを持つ親となっている。そんな世代が漠然とした不安を社会に抱いている。子どもの育つ環境、生活の安定など、このままでいいのかと思っている。私は子どもたちが安全に暮らせるよう、スクールポリス制度の導入を提案している。地域の大人が地域の子どもの面倒を見ていくというイメージだ。ハードからソフトへの発想が地域社会の中でこそ大切だ」とアピールした。

最後は、「ピープル・ファースト」のキャッチフレーズをかかげ、15歳の重度知的障害者の母親として、知的障害者の人権確立活動を熊本で続けてきたT.S候補がマイクを握った。

「今でもこうした場所にいることが信じられない。でもこうやってマイクを握って訴えたいことがある。それは、私の愛する一人娘のことだ。重度のダウン症で全介護が必要な娘だ。こんな娘が今、切り捨てられてしまうような社会になるのではという危機感に迫られて、私は立ち上がることを決意した。これまで地元で活動してきたが、どんなに声を挙げてもせいぜい集められるのは50人。そんな時に、声をかけてくれ、日本中であなたの考えを訴えてほしいと言ってくれたのが民主党だった。弱者を切り捨てない政治のために立ち上がってほしいと言われ、2ヶ月間娘と別れて、こうやって弱者の思いを訴えてきた」。

「私が娘の手を引いて歩いていると、皆さんの視線が変わる。哀れみの視線だったり、さげすみの視線だったり、見て見ぬ振りだったりする視線だった。そしてスーパーマーケットに連れて行ったとき、指を指して言われたことがある。『あの子は人間なの?』と。また、とても心の優しい人だろうが、私の娘の頭をなでて、『この子はいい子ね、天使ね』と言われた。私の胸は本当に辛い思いだった。私の愛する娘は障害者である前に、人間です。ピープル・ファーストとは障害者としてではなく、まず人間としてみてほしいということ。私は、この今の政治がなんだかおかしいと思う。小泉さんに代わっただけで、市場原理、経済最優先になるのか。そうしたら、一番最初に切られていくのは私の娘を含む社会的な弱者だ。そう思ったから立ち上がった」。切々と語りかけるT候補の目は次第にうるんできた。

さらに、T候補は「小泉さんが乞食、ホームレス発言をした。みんな同じ人間なんです。切り捨てられたくないんです。私は、皆さんの思いを聞きながら政治をする人間になりたい。今はこうやって5分か10分で、大きな音で皆さんに迷惑をかけながら訴えるしか術がないが、でも民主党からこういう機会を与えられたことを感謝している。みんなこの国を良くしたいと思ってがんばっている。弱者を切り捨てない、安心して年をとれる国にしたいんです」と、最後は声を詰まらせながら思いを語った。

最後に税理士として、公会計システムの転換に取り組むK.M候補が登場し、「税理士として、皆さんの悩みを肌身にしみてわかっている。税の無駄遣いが行われないようにするには、日本の国の会計制度を改めなければならない。なぜかというと、予算を使い切る制度だから。余ったら翌年に繰り越して使えるようにしたい。また、日本の財産がいくらあるのかもわからない。資産の有効活用ができていないケースも多いはず。国民が一目見てわかるようにしたい」と話し、税の専門家を国会に送ってほしいと訴えた。《民主党ニュース》



7月28日 その日のできごと(何の日)