平成3811日目
1999/06/15
この日のできごと(何の日)
【黄海】南北艦艇が銃撃戦
韓国軍合同参謀本部などによると、15日午前9時25分ごろ、韓国西方の黄海で、南北軍事境界線に当たる北方限界線を超えて韓国側海域に侵入した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の警備艇などと韓国海軍艦艇との間で銃撃戦が発生。北朝鮮の魚雷艇1隻が沈没、警備艇4隻が大破するなどした。
韓国政府は15日午後、林東源統一相ら関係閣僚が国家安全保障会議常任委員会を開き、銃撃を北朝鮮の「重大な挑発」と抗議、謝罪要求を決めた。一方、21日の南北次官級会談を韓国としては予定通り準備し「太陽政策」と呼ばれる柔軟政策は維持することを確認した。
南北とも銃撃戦を経済協力と切り離す考えだが、安保問題の枠内で収拾を図ろうとする韓国に対し、軍事的緊張を利用した北朝鮮の揺さぶりは当面続きそうだ。《共同通信》
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韓国政府は15日午後、林東源統一相ら関係閣僚が国家安全保障会議常任委員会を開き、黄海で起きた銃撃戦を朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の「重大な挑発」として抗議、謝罪を要求することを決めた。北朝鮮も同日、朝鮮中央通信などで「先制攻撃した」として韓国に謝罪を要求した。
米国防総省当局者は15日、銃撃戦で北朝鮮兵30人が死亡したもようだと述べ、米軍が早期警戒機などを追加して監視態勢を強化したことも明らかにした。
韓国政府は、21日からの北京での南北次官級会談を予定通り準備し「太陽政策」と呼ばれる柔軟政策の維持も確認したが、板門店で同日行われた北朝鮮軍と在韓国連軍の将官級会談は双方が対立して事実上決裂。北朝鮮が今後、銃撃戦と次官級会談を関連づける可能性もあり次官級会談開催は不透明な情勢となった。《共同通信》
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【和歌山市毒物カレー・保険金詐欺事件】第4回公判
和歌山市の毒物カレー・保険金詐欺事件で、殺人、殺人未遂罪などに問われた元保険外交員の主婦林真須美被告(37)の第4回公判が15日、和歌山地裁(小川育央裁判長)で開かれ、「なぜ夫は殺されねばならなかったのか」「犯人には死刑を求めたい」などとする、カレー事件で死亡した4人の遺族の調書の一部が朗読された。
弁護側が同意した検察側申請の証拠が採用されたもので、夫を亡くした遺族は、調書の中で、夫がカレーを食べて苦しみながら死亡する直前の状況を生々しく述べ、「犯人に同じ苦しみを味わわせたい」と心情を語っていた。
この日、ほかに採用された検察側証拠は、カレー事件後にヒ素が検出された真須美被告宅台所の排水管の検証調書など。
真須美被告と詐欺罪に問われた夫のB被告(54)の公判は、前回公判で分離されており、真須美被告単独としては初めての審理となった。証拠調べが終わり次第、検察側が証人尋問を請求する人数などを示す立証計画を法廷で明らかにするとみられる。
公判終了後には裁判所と検察、弁護側が、検察側の作成した立証計画をもとに、公判ペースや審理する事件の順序などについて協議する予定。
弁護側は前回公判後、それまで意見を留保していた約730点の証拠についても採否意見を決定。約1200点の検察側証拠のうち、ヒ素の鑑定結果や目撃者の供述調書などカレー事件の重要証拠を含む約660点の証拠採用に同意せず、法廷で争う方針を明らかにしている。《共同通信》
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和歌山市の毒物カレー・保険金詐欺事件で殺人、殺人未遂罪などに問われた元保険外交員の主婦林真須美被告(37)の第4回公判が15日、和歌山地裁(小川育央裁判長)で開かれ、年内は月2回計12回の開廷と、今後4回の公判でヒ素の入手状況などに関連して証人3人を採用することを決めた。
3人のうち2人の証人尋問は次回7月5日午前10時半からの公判で行われる予定で、カレー事件の凶器となったヒ素をめぐり本格審理が始まることになった。《共同通信》
【改正著作権法】可決、成立
ビデオ、CDの複製防止機能(コピープロテクション)解除装置の製造・販売の禁止や、喫茶店などで流すレコードやCDを使ったBGMにも著作権を適用し、使用料を徴収することを柱とする改正著作権法が15日の衆院本会議で全会一致で可決、成立した。
改正法は、コピープロテクションの解除に規制がなく、通称「コピーガード解除装置」といわれる機器の入手が容易なため、海賊版の作製を容易にしている現状を考慮、違法コピーを防止する機能を技術的に保護するのが目的。違反者には1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金を科す。
改正法は二段階施行で、コピープロテクションを違法に解除する装置の製造・販売の禁止は今年10月から、BGMへの著作権適用は、BGMを対象外としていた著作権法付則14条を削除する平成12年1月からとなる。《共同通信》
【メキシコ】M6.7の地震
メキシコ南部オアハカ州北部を震源とするマグニチュード(M)6.7の強い地震が15日午後3時40分(日本時間16日午前5時40分)すぎ発生。震源の深さは約30キロで、オアハカ州と隣接するプエブラ州の地元当局者らによると、建物の下敷きとなった子供2人を含む13人が死亡した。
赤十字などによると、約200人が負傷したほか、12人が崩れた建物のがれきの中に取り残された。負傷者は数百人に上るとの情報もあり、被害はさらに拡大する恐れが強い。
メキシコの日本大使館によると、プエブラ州の州都プエブラには、企業の駐在員や国際協力事業団(JICA)から派遣されている日本語教師など日本人13人が住んでいるが、全員の無事が確認された。地震当時、屋内の家具などが倒れ、混乱したという。
セディジョ大統領は被災地に非常事態を宣言、予定していた経済フォーラムへの出席を取りやめ現地に向かった。《共同通信》
【この日の民主党】
男女が対等に活躍できる社会の実現をめざす「男女共同参画社会基本法」が15日の衆議院本会議で全会一致で可決、成立した。
実効のある基本法の制定をめざして活動を続けてきた民主党男女共同参画プロジェクトチーム座長の松本惟子衆議院議員は同日、「2000年世界女性会議を目前に、基本法が成立したことは、男女共同参画社会実現に向けて大きな一歩を踏みだしたもの」と、法案の成立を評価する談話を発表した。《民主党ニュース》
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すべての国民に10桁の番号をつける住民基本台帳法改正案が、15日夕方の衆議院本会議で、民主党などの反対にかかわらず可決された。民主党はこの法案を、通信傍受(盗聴)法とともに、「個人のプライバシー侵害の恐れが極めて高い」と問題視し、今後の参議院での審議や、「国民の人権とプライバシーを守る運動本部」の活動を通じて、法案の問題点や危険性を広く国民に訴えていく。
本会議で法案への反対討論に立った古賀一成議員(地方行政委・筆頭理事)は、反対の理由として、まず「個人情報漏洩の危険性」をあげた。「情報漏洩の穴があちこちにあるサイバーネットワークに、全国の情報を委ねる危険性は小さくない」として、特に「住民票コードが検索キーナンバーとして集められれば、行き着く先は民間の名簿業者によるデータマッチング、名寄せが横行しプライバシーが犯されていく社会になる」「国民の個人情報が次々と行政機関によって集約・管理される国民背番号制の第一歩」との懸念を指摘した。
具体的な問題点として、古賀議員は第1に、一般公衆回線を使う市町村とのデータ送受信からのハッキングの危険性をあげた。また、民間の公益法人に全国民の情報を集約・管理させることに「それほど全国民の基本情報は軽いものなのか」と疑問を呈した。第3に、地方自治体が固有事務として作成管理してきた住民基本台帳の成果の上に立つ「情報の中央集中機関」に対して、「市町村を国の本人確認情報全国ネットワークの入力端末として扱うもの」「将来これを拡大利用するのなら、堂々と将来展望を示しながら、国の事務として構成し、国の負担と責任において行うべき」と批判した。
また、ICカード導入についても、「各自治体がモデル事業で検証を行い、より安心でより便利な技術とシステムを構築した上で、自主的な地域カードシステムを考えるべき」と主張し、政府案を「現在においては未熟、将来においては危険」を断じた。
古賀議員は最後に、「個人情報保護の所要の措置を将来講ずる」との自自公の修正案については、「ならばこの2、3年の内に包括的個人情報保護法制を整備し、それを前提としたネットワーク法制を同時に立案審議の上、施行すればいいのではないか」と述べ、個人情報保護が先送りになる危険性を指摘し、質問を終えた。
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住民基本台帳法案が衆院本会議を通過したのを受けて、民主党は菅直人代表らが15日夕、東京・新橋駅頭で緊急の街頭演説を行った。樽床伸二、河村たかし両衆院議員、桜井充参議院議員が参加した。
菅代表は、会期延長に向けた政府与党の動きについて「住民基本台帳法案や盗聴法などの法案の参院通過を確実に行おうとするものだ」と批判。8月に改めて臨時国会を開き、雇用・失業対策に集中した審議を行うべきだと、道行く人々に訴えた。《民主党ニュース》