平成4455日目
2001/03/20
この日のできごと(何の日)
【森喜朗首相】えひめ丸事故現場を訪問
森喜朗首相は20日午前(日本時間21日朝)ハワイ・オアフ島沖で起きた米原潜と実習船えひめ丸の衝突事故現場の海域をチャーター船で訪れた。首相は帰途の船中で「胸にこみ上げてくるものを禁じ得なかった。えひめ丸の引き揚げを一日も早く実現しなければならないとの思いを新たにした」とのコメントを記者団に発表した。
同船には行方不明の高校生、乗組員の家族4人と愛媛県の前田瑞枝副知事も同乗。首相は家族に19日の日米首脳会談で、ブッシュ大統領からえひめ丸引き揚げや補償問題について「できることはすべて行う。家族のために努力したい」との発言があったことを伝えた。
ホノルル港から1時間半かけて事故海域に到着すると、森首相が見守る中、家族がデッキから花を海に投げ、祈りをささげた。首相は海面をじっと実入り、時折、家族に言葉をかけていたが、家族の一人は泣き声を抑えるかのように口元に手を当てたままだった。《共同通信》
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【大相撲春場所】10日目
大相撲春場所10日目(20日・大阪府立体育会館)単独トップの魁皇が雅山との大関対決を取ったりで制して全勝を守った。横綱貴乃花は隆乃若を押し出して1敗を堅持したが、大関武双山は小結栃東の寄りに2敗目を喫した。平幕玉乃島も1敗を守った。横綱武蔵丸は時津海を退けて、武双山とともに2敗で追走。大関出島は貴ノ浪を下して6勝目を挙げ、雅山は5勝5敗となった。《共同通信》
【えひめ丸事故】審問委が結審
ハワイ・オアフ島沖で米原潜「グリーンベル」が実習船「えひめ丸」に衝突した事故をめぐる米海軍の審問委員会で、20日、これまで証言免責が認められなければ証言台に立たないとしていたスコット・ワドル前艦長(41)が、一転して宣誓の上で証言し、「悲劇的な事故の全責任は自分にある」と述べ、行方不明者の家族に改めて謝罪した。その上で、「今回の事故は故意によるものではない。安全確認は部下に任せてあった」などの主張を繰り返した。同日午後、3人の審問対象者側の最終弁論を経て、結審した。
今月5日から乗組員ら33人を喚問した審理では、前艦長の強引な操艦と、艦内の安全確認体制の崩壊が複合して事故に結びついた実体が鮮明になった。ワドル前艦長は、審問委の勧告で、過失責任を厳しく問われるのは必至で、軍法会議の開催に向かう可能性が強くなった。《読売新聞》
【自由党・藤井裕久幹事長】日米首脳会談を批判
野党3党は森喜朗首相とブッシュ米大統領との首脳会談について「まもなく退陣する首相が会談を行ったことは米国に対しても失礼であり、わが国の国益をも大きく損なうものだ」(藤井裕久自由党幹事長)などとそろって首相の姿勢を批判するコメントを出した。
民主党の鳩山由紀夫代表は「政府、自民党が小手先の対策を繰り返しても本格的回復軌道に乗ることはない」と強調した。共産党の志位和夫委員長も「自民党外交の対米従属の深さと危険を示すものだ」と批判した。《共同通信》
【民主党・鳩山由紀夫代表】自民の首相選びを批判
民主党の鳩山代表は20日、千葉県知事選応援のため訪れた千葉市内で記者団に、森首相が事実上の退陣表明をしながら、自民党の後継首相選びが進んでいないことについて「森首相をみんなで降ろし、だれも自分が政権を担うと言わない。政権党として情けなく、国民にとっても不幸だ。小泉純一郎・元厚相や野中広務・前幹事長が出てくるかもしれないが、あまりにこそくな醜い政治だ」と批判した。《読売新聞》
【自民党総裁選】小泉氏、出馬に意欲
森喜朗首相が前倒し提案している自民党総裁選について、森派会長の小泉純一郎元厚相は20日、立候補する決意を表明した。森派では小泉氏擁立論が高まっていたが、本人が出馬に強い意欲を示したことで、これまで各派閥で駆け引きが続いていた候補者擁立の動きは一段と加速しそうだ。
小泉氏は20日夕の千葉県松戸市内での集会で総裁選への対応について「私も候補者の一人に擬せられている」と指摘。「解党的出直しという姿を見せて国民の期待にこたえる道を探りたい」と強調し、立候補の決意を示した。《共同通信》
【この日の民主党】
「十分な計画縮小とは言えない」代表・幹事長が東京湾・三番瀬を視察
民主党の鳩山由紀夫代表と菅直人幹事長20日、東京湾の干潟「三番瀬」を船に乗って視察した。視察には若井康彦千葉県知事候補と地元の田中甲衆議院議員が同行した。多忙な代表と幹事長がいっしょに視察をするのは異例なこと。
三番瀬を埋め立てて、第2湾岸道路や下水終末処理場などを作る千葉県の計画は、1960年代に構想が生まれたが、経済の変化や環境への関心の高まりから、99年に当初計画を7分の1(101ヘクタール)に縮小した案が発表された。
鳩山代表らは、船橋市の漁港からボートに乗り込み、悪化した周辺の海辺環境の再生を求めているグループ「三番瀬フォーラム」の小埜尾精一顧問から説明を受けた。沖合の浅瀬(貝殻島)に上陸し、素手で採ったカキやノリを食べた菅幹事長が「有明海以来、ここでもノリを食べることになったが、良い色合いでコクがありうまい」と感想を述べた。
鳩山代表は「都心にこれだけの自然が残っている。さまざまな計画があることは理解するが、十分な縮小とは言えない」と同行記者団に語った。
緊張感を欠いた会談~日米首脳会談で鳩山代表が談話
民主党は20日、森首相とブッシュ大統領の日米首脳会談が行われたことを受けて、鳩山代表が談話を発表した。
アメリカ側が求めたとされる構造改革、規制改革の促進、企業債務・不良債権処理については、「従来民主党が主張してきたこと」と評価。しかし、事実上退陣を表明し、後継首相も決まらない政治空白・日本の総理が、日米首脳会談に臨むこと自体、「国政にあたる姿勢が緊張感を欠いていることを証明している」と厳しく批判している。《民主党ニュース》