平成4309日目

2000/10/25

【森喜朗首相】第三国発言「国益に反しない」

森喜朗首相は25日午後、国家基本政策委員会の合同審査会(党首討論)で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による日本人拉致疑惑をめぐって「第三国で発見される方式」による解決策を示した自らの発言について「(この解決策は)過去の話であり、外交上の機密事項でも何でもない。周知の事実だ。国益に反するとは思えない」と述べ、首相としての責任はないとの認識を表明した。

与党執行部は「これで問題は解決した」(亀井静香自民党政調会長)として、首相や中川秀直官房長官の責任問題は免れたとの考えを示した。

だが自民党内には、対応の不手際を批判する声が消えず、中川長官の右翼団体幹部との交際疑惑への懸念も根強い。野党側は中川長官らの退陣を要求しており、森政権は引き続き厳しい政権運営を迫られそうだ。《共同通信》




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【自由党・小沢一郎党首】森首相を批判

自由党の小沢一郎党首は25日、記者会見し、森喜朗首相の日本人拉致疑惑をめぐる「第三国発見」発言について「論評する対象外、お粗末以下だ。首相一人の話じゃないが、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に行ってそういう発言をし、他の国の首相にべらべらしゃべる。信じられない」と厳しく批判した。

首相の責任について「一国の指導者がどうあるべきか、どういう資質が必要かの観点からすれば私は辞めるべきだと思う。その資格はないと思う」と、首相の退陣を要求。さらに「拉致問題の話ではない。首相が全く自分の意思も判断力も持っていないのが一番の問題だ」と指摘した。《共同通信》

【この日の民主党】

非拘束名簿導入の公選法改正案=衆院委員会でも質疑打ち切り、採決強行

参議院比例区への非拘束名簿方式導入などを盛り込んだ公職選挙法改正案を審議していた衆議院政治倫理確立・公職選挙法改正特別委員会では、25日午後6時35分過ぎ、社民党議員の質問途中に突然質疑打ち切りの動議が出され、野党議員が抗議する中、法案の採決が強行された。

野党4党の国会対策委員長はその直後、綿貫衆院議長を訪ね、「委員会採決は不正常に行われた。必要かつ十分な審議は行われていない」として、明日(26日)の本会議採決は行わず、委員会に差し戻すよう要請した。ところが、午後7時40分から開かれた衆院議院運営委員会は、野党側の反対にもかかわらず、与党側が26日午後1時からの本会議開催を一方的に決めた。

また、民主党が対案として23日に提出していた公選法改正案は、ただちに委員会で審議するよう求めていたが、議運委でたなざらしにされたまま、委員会に付託されないという異例の扱いになっている。

●改正案は2つの動機不純が根底に~参考人聴取で江田参議院議員

この日午後1時から行われた参考人からの意見聴取では、民主党の江田五月参議院議員が発言した。

江田議員は、「与党案は、与野党が今年2月に参院選挙制度改革協議会が出した『当面は現行制度を維持する』という報告に反する」と参院の経過を説明。さらに与党案の背景には、久世問題のすり替えと、来年の参院選での得票増をねらう「2つの動機不純」が根底にあると指摘。また、「顔の見える人の得票が顔の見えない人の当選に使われる、国民の意思を無視した制度。(自民党の旧来の支持基盤である)役所ぐるみ、業界ぐるみ、企業ぐるみ、首長を巻き込んだ選挙をもくろんだもので、行政改革、規制改革の方向に逆行する制度だ」と批判した。

山花郁夫議員が質疑で、参院で野党が審議に応じなかったことへの説明を求めたのに対し、江田議員は「各会派・政党間の信義を捨て去って与党案が出てきた。そういうやりかたを受け入れるわけにはいかなかった」と述べた。

●票の横流しは国民感情が納得しない~手塚、加藤両議員が追及

党首討論をはさんで再開された質疑で、民主党の手塚仁雄、加藤公一両議員が質問に立った。

手塚議員は、「得票ゼロの人でも当選できるのは問題だ。記号式で政党名をチェックして、その中で名前を選べば、横流し批判は防げるはず」と提案したが、与党提案者は「我が国には自署式が定着している。投票用紙が非常に大きくなる。投票用紙上の順番がたいへん問題になる」などと譲らなかった。これに対し手塚議員は、「簡素でわかりやすい制度もいいが、結果が分かりにくい方がよほど問題だ」と迫ったが、議論は平行線のままだった。

加藤議員は、票の横流し問題について、「有名人が立候補して一人で何100万票とり、その後連座制の適用をうけて失格しても、その票が生かされてしまうのは、国民感情からは理解できない」と追及したが、与党側は「これはあくまでも比例代表だが、個人の選挙もあるからその部分に連座制を認める。政党には関係ない」と手前勝手な理屈を繰り返すばかりだった。「二重投票はわかりにくい」とする与党側の答弁に、加藤議員は「政党と個人名と両方書く制度と、どちらがわかりやすいかアンケートでもとったのか、みなさんのお考えだけで決められるのか」と迫ったが、最後には「私たちの法案は権威ある答申に基づくもの」と説明抜きで開き直る始末だった。

[党首討論・鳩山代表vs森首相]

第2次森内閣で初めてとなる党首討論(国家基本政策委員会合同審査会)が25日午後、衆院第1委員室で開かれた。5ヶ月ぶりとなる舞台で民主党の鳩山由紀夫代表は、北朝鮮の拉致疑惑をめぐる森首相の「第三国発見方式」発言に的を絞って、首相の責任や資質を追及した。

鳩山代表は冒頭、いきなり「結論から申し上げる。あなたに国、国民を思う心が少しでもあれば、中川秀直官房長官と共に即刻辞任すべきだ。『神の国』発言や『寝ていてくれ』発言などの失言と、今回ブレア首相に話した内容は質が違う。首相失格発言だ」と切り込み、拉致されたとされている横田めぐみさんの父親と電話で話したことを紹介しながら、「交渉ごとが表に出てしまったら解決策には使えない。ご家族に対してどんな釈明をするのか」と非難した。

ところが、森首相は「鳩山さんは何か勘違いされている。この話は初めてではない。平成9年の与党訪朝団の交渉の中で話が出た。過去の話だ。秘密のことでもなければ外交機密でもない。中山正暉氏もテレビや新聞などで発言しており、何も新しいことではない。当然周知の事実だ。なぜ叱責されるのかわからない」などと、問題の重要さを全く認識していないかのようだった。

●裏話をぺらぺらしゃべる森首相

鳩山代表がさらに、「首相の発言の重さを考えてほしい。それなら、政府の答弁、見解がくるくる変わるのか。はじめは党の見解といい、数日たったら中山氏の個人的見解と官房長官が発言、中山氏が抗議したら、また変わった。極めてあいまいな話だ」と説明を求めると、森首相は「私の話は首尾一貫している」と開き直り、「私は当時の(与党訪朝団の)責任団長だった。拉致問題が話題になったとき、(北朝鮮側から)この問題はここで話すのは適当ではないと言われ、席を立たれかけたので、これを押しとどめて中山氏がこういう話でどうだろうかと持ちかけた。副団長の発言を私も同席して承知していた」と弁解。野党委員席から「そういう裏話をぺらぺらしゃべるな」とのヤジが飛ぶと、森首相は一瞬気色ばみ、「裏話とは何だ」と凄んでみせた。

鳩山代表は「答えになっていない。中山氏の個人的見解でないのなら、中川官房長官はうそをついたことになる」「プライベートの問題や交友問題でも国会でうそをついている中川長官の罷免を求める」と迫ったが、森首相は「官房長官は発言を取り消しおわびしている。私も帰国した早々で正式に話し合いができなかった」とした一方で、「私自身は全くぶれていない。この問題の当事者だったから一番承知している」と胸をはった。

●事の重要性を理解できない首相では不安

「今回森首相が発言したことで、拉致事件としても行方不明者の問題としても解決できない状況になってしまった」と鳩山代表が追及したが、「解決できなくなったと結論を言うが、交渉事だし、拉致問題はテーブルに上っている」と楽観的な見方を森首相は示し、さらに「鳩山さんは拉致されたと言われる人を助けるのと、正常化とどちらが大事なのか」と反論した。しかし、鳩山代表は全く動じず、「北朝鮮の問題は拉致事件、食糧支援、領海侵犯、ミサイル、戦前の日本が犯した問題をパッケージにして戦略性を持って答えを出さねばならない。森首相の発言には、全くの戦略性が見られない」と逆に切り返し、「首相の発言は3つの罪で国益を損じた。北朝鮮との交渉のカードを失った。欧米からテロ、脅迫に無原則に妥協してしまう国だと冷笑される。外務省からも、こんな首相に他の国のリーダーとさしで首脳会談をされたらかなわないとの声も聞こえてくる」と、自分の責任を全く感じていない首相の認識をただした。

しかし森首相は「どうしてあなたがそんなことを明確にいえるのか。首脳同士でいろいろな過去のことやさまざまな苦労話をすることは極めて大事」とあくまでも脳天気、あとは抽象的な決意表明をまくしたてた。

最後に鳩山代表が「イギリスやドイツが北朝鮮との国交樹立に意欲を示し、オルブライト米国務長官が訪朝する状況の中で、日本だけが取り残されるとの焦りがこのような行動に出ているのではないか。首相の親書問題も同じ。ことの重要性を理解できない首相がこのまま続けることは、日本中に心配を与える」と指摘したのに対し、森首相は「私は極めて冷静沈着だ。よく資質にかけるといわれるが、こんなことに過敏な反応をして騒ぎ立てる方が、党首として資質に欠けているのではないか」と開き直って、討論を終えた。

こんな首相を抱えることこそ国益の損失~鳩山代表が会見で

鳩山代表は25日、党首討論を終えた後、国会内で記者会見し、森総理が答弁の最後で「こんなことに過敏に反応するとは」と述べたことに対し、「非常に些細なことだという思いがあるとすれば、事の重大さに一切気がついておられない総理に対し、その資質を問わなければならない。そうした経緯もあって、お辞めになるべきと申し上げたのだ」と説明した。

また鳩山代表は、討論の中で指摘した総理の発言によって損なわれた国益について改めて言及し、「ブレア首相に話したことによって、まさに第三国を通じての解放という可能性が消えてしまった」と指摘。「拉致された方々のご家族からは悲しまれ、北朝鮮からはあなどられ、欧米からは冷笑され、外務省からは困惑し、バカにされるような総理を、日本がかかえている現実は、大変な国益の損失だと冷静に申し上げたい」と批判をこめて述べた。《民主党ニュース》



10月25日 その日のできごと(何の日)