平成2021日目

平成6年7月21日(木)

1994/07/21

【村山富市首相】「非武装中立の役割は終わった」

国会は21日午前10時から参院本会議を開き、村山首相の所信表明演説に対する各党代表質問に入り、参院でも論戦を開始した。村山首相は「自衛のための必要最小限度の実力組織である自衛隊は憲法の認めるものである」と述べ、重ねて自衛隊合憲を表明。その上で社会党の非武装中立政策について「平和憲法理念を定式化したもので冷戦下で文民統制などの原則を確立する大きな役割を果たしたが、冷戦が崩壊した今、その政策的役割を終えた」と明言した。

自衛隊合憲を軸とする政策転換に向け社会党が党の綱領的文書「新宣言」改正の議論をするよう期待していることも表明した。日の丸、君が代について首相は国旗、国歌として尊重していく意向をあらためて表明するとともに、学校教育現場での指導も認めた。

これらは新緑風会の吉田之久氏(民社党参院議員会長)の質問に対する答弁。吉田氏は「社会党は自衛隊、安保体制を否定してきた。社会党の非武装中立論はどうなるのか、方針を転換し自衛隊を合憲と認めるのか」などと首相の見解を厳しくただした。

これに対し首相は自衛隊合憲の認識をあらためて示すとともに、社会党の非武装中立政策が自衛隊の海外派兵禁止、軽軍備・国民生活重視などのために一定の役割を果たしてきたとの見解を表明。社会党が自衛隊合憲、日米安保体制容認など防衛安保政策の転換に向け「新宣言の改正が党機関で議論されることを期待している」と述べた。

首相は自衛隊について「隊員はわが国の防衛という重要な任務を達成するため日夜もくもくと努めており、心から信頼している」と述べた。《共同通信》

村山首相は21日午後の衆院本会議で、日米安保条約を「堅持する」との見解に関し「冷戦が崩壊した中で、従来の外交政策継承を標榜する政権としては当然のことだ」と強調した。

首相は国内の米軍基地についても、安保条約の意義、重要性に照らし「(基地)施設、区域の円滑、効果的な運用が必要で、(基地の存在は)屈辱的なことではない」と明言。ただ「周辺住民の安全、環境に十分留意しなければならない」と指摘した。

衆院での代表質問はこの日で終わり、国会は22日、参院の代表質問を終えて閉幕する。

首相は21日午後の衆院本会議で一連の政策転換について「党派を超えて現実に即した政策論争をする時代になった。保守政治の軍門に下ったとは考えない」との見解を表明した。

首相は、韓国政府が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の故金日成主席を「過去の不幸な事件の責任者」として、弔意さえ示していない点に関連し、訪韓時の対応を問われたのに対し「韓国国民にそういう感情があることは承知しており、十分念頭に置いて訪韓する」との考えを明らかにした。金日成体制については、「その歴史的評価は今後朝鮮半島の人の判断にゆだねられるべきものだ」と述べるにとどまった。《共同通信》



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【政界談話室】

○…共産党を除く野党9党派の若手議員が主催した「改革議員懇談会」が21日夕、国会内で開かれた。新・新党結成を目指す各党党首と衆参両院議員ら約160人が集まった。あいさつに立った細川元首相は「私は証人喚問では学識経験者、だが、あいさつは苦手」と、自らの古傷に触れ会場の笑いを誘ったものの手短に切り上げ、若手議員らは拍子抜けの表情。羽田前首相も「鉄は熱いうちに打て、というが、若手がこれだけやってくれれば必ず新・新党はできる。私たちもついていく」と、神頼みならぬ若手頼みのあいさつで、会場からは「これで本当に新・新党ができるの」という声も。

○…玉沢防衛庁長官はこの日、参院内閣委員会に出席。自民党内でタカ派として知られていた同長官だが、同類の村上正邦自民党参院議員から「最近おとなしいじゃないか。あんたハトにやられちゃだめだぞ。だいたいハトのネクタイをしてるぞうじゃないか。ちゃんとタカのネクタイをしなきゃ」と“奇襲”された。概算要求基準の作業が大詰めを迎え、国防族の村上氏からくぎを刺された玉沢氏は「ハトは自分の巣を守るためには勇敢に戦うんです」と苦しい弁明。社民リベラル・ハト派内閣の閣僚として「能あるタカは爪を隠す」と言いたかった?《共同通信》



7月21日のできごと