平成4106日目

2000/04/05

この日のできごと(何の日)

【森喜朗内閣】発足

自民、公明、保守3党の新たな連立による森新内閣が5日夜、皇居での認証式を経て発足した。森新首相は同日深夜の記者会見で、最大の課題である衆院解散・総選挙について、今後の景気動向を見極めて判断する考えを明らかにした。首相は瓦力防衛庁長官、宮澤喜一蔵相、青木幹雄官房長官ら全閣僚を再任、初閣議で経済新生対策など前内閣の政策の継続性を重視し、主要国首脳会議(沖縄サミット)など内外の課題に精力的に取り組む方針を表明した。

kakuryo85
https://www.kantei.go.jp/

森首相は首相官邸での記者会見の中で、解散・総選挙の時期に関し「経済の動向を十分に見極めて、国民に安心できる状況をつくり、その時期を判断することが大事だ」とし、当面、平成12年度予算関連法案の成立に全力を挙げ、7月の沖縄サミット前も視野に入れ、総選挙の時期を慎重に模索する考えを示した。新内閣は小渕恵三前首相の内閣総辞職を受けた緊急避難的性格が強く、解散・総選挙をにらんだ「選挙管理内閣」的色彩も濃い。野党各党は早期の総選挙を迫り、自民党内にも新内閣発足を機に、5月の連休後に解散を断行すべきだとの意見が強まりつつある。

首相は会見で、4月末に予定されるロシアのプーチン次期大統領との非公式首脳会談について「胸襟を開いて意見交換したい」として、北方領土問題を含む日ロ平和条約締結交渉の前進に意欲を示した。また「国民と共に歩み、信頼される政府にしたい」と述べた。

森首相(自民党総裁)は5日午後、神崎武法公明党代表、扇千景保守党党首との3党首会談で「政策の継続性を念頭に置き、経済の新生と構造改革に挑戦する」との新たな連立政権合意書に署名。森首相は「信頼関係を基礎に、21世紀に向けた橋を懸けるとの内閣の路線を継承していく」とし、3党の結束を訴えた。

森首相は後任の自民党幹事長に野中広務幹事長代理を、幹事長代理に森派の中川秀直元科技庁長官を起用、古賀誠国対委員長を再任した。《共同通信》

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【J1】第5節

Jリーグ1部は5日、各地で前期第5節が行われ、東京が磐田に3−2で競り勝ち、勝ち点11として得失点差で清水を上回り、再び首位に立った。清水は鹿島に逆転勝ちし4勝目。柏も広島を破って4勝目を挙げ、3位に浮上。前節まで首位の磐田は4位に後退した。名古屋は京都を破って初勝利を挙げ、最下位を脱出。川崎Fと引き分けたG大阪が、入れ替わって最下位に転落した。《共同通信》

【マリナーズ・佐々木主浩投手】メジャーデビュー

今季から米大リーグ、シアトル・マリナーズに加わった佐々木主浩投手が5日(日本時間6日)、本拠地シアトルのセーフコ・フィールドで行われたボストン・レッドソックスとの開幕第2戦に登板、日本人として10人目の大リーグデビューを一果たした。

抑えのエースに抜てきされ、開幕を迎えた佐々木は9−3でリードした九回から四番手としてマウンドに上がり、1回を投げ、1安打、1三振で無失点だった。点差が開いていたことからセーブは付かなかった。

佐々木は昨シーズン終了後に横浜からフリーエージェントとなりマリナーズに入団。“大魔神”と呼ばれ、日本球界の救援部門の記録を塗り替えた男も、大差とはいえ緊張感を隠せずマウンドへ。しかし、打者に対すると本来の力を発揮、最後はストレートで見逃しの三振を奪い、デビューを締めくくった。《共同通信》

【日朝国交正常化交渉】再開

日本と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国交正常化交渉が5日午前、平壌市内の人民文化宮殿で始まった。

北朝鮮側首席代表の鄭泰和担当大使が冒頭から1時間半にわたって発言し、日本の植民地支配に対する「過去の清算」に言及。国交正常化の前提として「過去への謝罪と補償」をあらためて要求した。

日本側の高野幸二郎政府代表は補償に関しては日朝両国が戦争状態になかったことなどを挙げて「応じられない」との基本的立場を説明した。7年5カ月ぶりに再開された国交正常化交渉は過去の問題をめぐり、早くも対立した。

高野代表は戦後50年の村山富市首相談話(1995年)を踏まえて「痛切な反省と心からのおわび」などの表現で理解を求めた。

これに先立ち、鄭大使は今交渉について「全朝鮮人民が注視しており、責任と使命は重い。問題は決意や意思があるかだ。成功に導きたい」と協議の進展に決意を表明した。《共同通信》

日本と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は5日午後、平壌で国交正常化交渉を続行したが、過去の問題や日本人拉致疑惑をめくって双方は激しく対立した。

北朝鮮の鄭泰和担当大使は植民地支配への謝罪と補償など「過去の清算」を最優先で協議するよう主張、日本が受け入れない場合は「会談の妥当性はなくなる」とけん制した。戦後50年の村山富市首相談話(1995年)も「不十分だ」と決め付けた。

高野幸二郎日本政府代表は交戦状態になかったことを理由に補償要求を拒否。逆に拉致疑惑を提起し「国交正常化に避けて通れない」と誠実な対応を求めた。両国の立場の違いがあらためて明確になり、今後の交渉は難航必至の情勢となった。《共同通信》

【この日の民主党】

「新世紀に向かってパートナーシップ強めたい」中国共産党訪日団と懇談

民主党の鳩山由紀夫代表と簗瀬進国際交流委員長、ネクストキャビネットの伊藤英成外交・安保大臣らは5日国会内で、曾慶紅中央組織部長をはじめとする中国共産党訪日団の10人と会い、懇談した。

鳩山代表はこのなかで、「中国との友好で民主党が果たしている役割は大きいと思っている。総選挙終了後、できるだけ早い時期に訪問したい」とあいさつ。曾部長は「訪中を歓迎する」と述べるとともに、「新世紀に向かって、引き続きパートナーシップを強めたい」と返答した。

「経済への深刻な影響を考慮すべき」有珠山災害で鳩山代表

民主党の有珠山災害対策本部長を務める鳩山代表は5日の定例会見で、有珠山の噴火について「噴火が長期化すればするほど、経済への深刻な影響を考えなければならない」として、「例えば、観光業に従事している人への支援や、事業者が抱えている負債に対する一時的な措置が考えられないかなどを政策として要望していきたい」と述べた。鳩山代表はまた、仮設住宅の建設費が一棟当たり270~280万円かかることなどを挙げ、「政府に対し、個人的なところまで踏み込んだ支援の形を求めていきたい」との考えを述べた。

森政権発足で鳩山代表が全議員に檄「いよいよ国民に心を問うべき時」

衆参両院の本会議が5日開かれ、首相指名選挙が行われた。その結果、自民党の森喜朗衆院議員が85代目の首相に選出された。小渕内閣が4日夜の臨時閣議で総辞職したことを受け、翌5日、自民党が両院議員総会を開いて森氏を総裁に選出、同日午後、両院で本会議が行われた。小渕内閣の総辞職は憲法70条に基づくもので、脳こうそくで入院中の小渕氏の公務復帰が困難と判断された。

民主党は4日午前、両院議員総会を開き、首相指名選挙で鳩山代表に投票することを満場一致で決定。ア あいさつに立った鳩山代表は、誕生する森新内閣について「自民党が公明党の協力で政権を維持することが今まで以上に強化される。これは国家の将来にとって正しくない」と指摘。そのうえで「選挙は早いと覚悟を決めよう。いよいよ国民に信を問うべき時がくる。国会内外での活動をさらに国民に向けて発信し、民主党こそが未来に責任をもつ唯一の政党であるという姿をしっかり示していこう」と力強く呼びかけた。ア 羽田幹事長も「森内閣は小渕内閣をほとんど継続すると言われている。いままでの与党は暴挙に暴挙を重ねており、それがズルズル続くことは許されない。1日も早く国民の審判を問うよう、いろんな形で呼びかけていく」と決意を表明した。

「国民は政権のたらい回しに辟易」森新内閣の発足で鳩山代表が談話

民主党の鳩山代表は5日、森新内閣の発足を受け、談話を発表した。ア 鳩山代表はこのなかで、「国民は政権たらい回しに辟易(へきえき)しており、澱みきった政治の空気を新鮮なものに変えてもらいたいと願っている」と指摘。そのうえで、「森新政権は(1)小渕亜流政権である(2)自公もたれ合いの構図がますます強まった(3)選挙のための野合政権であることを広く国民に訴え、早期の解散・総選挙の実現を強く求め、新しい政権の確立に全力をあげていく」と述べた。

「今日までの発言に猛省促す」森首相就任受け家西悟議員

民主党の家西悟衆院議員は森首相の就任をうけ、5日、談話を出した。ア 家西議員はこのなかで森首相が今年1月13日の講演で、「(初めて選挙に出たとき、なにか)AIDS(エイズ)のように嫌われた」と発言したことを挙げ、「森新総理の『失言』は、薬害エイズ被害者のように、個人では抵抗できない無抵抗な者に対する卑劣な攻撃だ。このような人権感覚の持ち主が総理に選出されたことは、はなはだ遺憾。本来、無抵抗な者を救済することが求められる指導者の姿だ」と表明。さらに「今日までの諸々の発言に猛省を促し、弱者や被害者の心情を察するべきだと患者・感染者の立場から強く主張する」と述べた。 家西議員は薬害エイズ事件の大阪原告団元代表。

「官邸危機管理体制の充実が喫緊の課題」鳩山代表が定例会見で指摘

鳩山代表は本会議終了後の記者会見で、森首相の誕生について「国民のために、積極的に未来を指し示すことを期待する」と述べ、「その前に、小渕前首相を心から案じている。ご家族のことを思うといたたまれない気持ちだ。民主党の総意として、早く回復されるようお祈りする」と語った。

鳩山代表はそれとは別に、小渕前首相の入院から発表まで空白の時間がかなりあったことを挙げ、「危機管理体制の不備が明らかになった」と指摘。「青木官房長官の臨時代理指名まで首相が不在で、有珠山の噴火のような緊急事態が起こらないとも限らなかった。自民党の党利が優先され、国民が後回しにされたのが実態ではないか」と述べ、「危機管理体制の充実が喫緊の課題だ」との考えを明らかにした。



4月5日 その日のできごと(何の日)