平成4059日目
2000/02/18
この日のできごと(何の日)
【東京都】DPF装着を義務付けへ
東京都の石原慎太郎知事は18日記者会見し、ディーゼル車公害の原因と指摘される浮遊粒子状物質(SPM)の排出を防ぐ除去装置(DPF)を装着しないディーゼル車が、都内を走行することを条例で禁止する方針を表明した。改定作業中の都公害防止条例に盛り込み、平成13年4月から施行する。段階的に規制を強化し、18年4月には全ディーゼル車両にDPF装着を義務づける方針。石原知事は違反車両に罰則を科すとしているが、費用問題もあり、運送業界や産業界から強い反発が出るのは必至だ。
都は昨年から「ディーゼル車NO作戦」として規制強化を提唱、今回、具体的なスケジュールを示した。
DPFは、ディーゼル車の排ガスに含まれる粒子状物質(PM)を取り除くフィルター。都の検討案によると、都内で登録するディーゼル車にDPF装着を義務づけ、他の道府県から都内に入る車も装着していなければ通行を禁止する。
条例施行後、2年間の準備期間を設け、15年4月から古いガス規制の車から順次、3年をかけて規制を適用していくという。
しかしDPFは注文生産に限っている段階で、大量生産には至っていない。値段も1台50万−300万円とされ、費用負担や取り締まり方法の具体案が示されておらず、未解決の課題として残されている。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【皇太子妃雅子殿下】公務復帰へ
宮内庁の古川清東宮大夫は18日の定例記者会見で、皇太子妃雅子さまが23日の皇太子さまの誕生日行事に出席し、公務に復帰される見通しであることを明らかにした。
雅子さまは昨年末に流産で手術を受けてから静養を続けており、公務復帰は昨年12月23日の一般参賀以来、2カ月ぶりになる。《共同通信》
【秋篠宮同妃両殿下】富山入り
秋篠宮さま、紀子さまご夫妻は18日午後、2000年とやま国体開会式出席のため、富山県入りされた。ご夫妻の来県は平成8年7月の全国都市緑化祭以来、3度目となる。
午後5時6分、全日空機で富山空港に到着した秋篠宮ご夫妻は、中沖豊知事、平村国光県議会議長、深草雅利県警本部長らの出迎えを受け、歓迎の言葉に、にこやかに応じられた。
秋篠宮さまは黒っぽいスーツ、紀子さまは黒を基調にしたスタンドカラーのジャケットにスカートと冬らしい装いで、沿道に詰め掛けた県民に車中から笑顔でこたえられた。
ご夫妻は20日まで富山県内に滞在し、同日午前、大山町の極楽坂スキー場で複合前半ジャンプ、大回転をご覧になる。富山市の富山ガラス造形研究所、立山町の立山博物館なども視察される。《共同通信》
【小林亜星さん】記念樹訴訟で敗訴
作曲家の小林亜星さん(67)が「自分の曲をまねされ著作権を侵害された」として、同じ作曲家の服部克久さん(63)に慰謝料など1億円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(森義之裁判長)は18日、「2曲に同一性はない」との判断を示し、小林さんの請求を棄却した。小林さんは判決を不服として控訴する方針。
問題になったのは昭和41年に小林さんがCMソングとして発表、その後教科書にも載った「どこまでも行こう」と、平成4年にテレビ番組のエンディング曲として服部さんが作曲した「記念樹」。
森裁判長は2つの曲について「一部に相当程度類似する部分はあるが、全体としてメロディーに同一性はない。二拍子と四拍子の違いからアクセントに差があり、聴き手が曲から受け取る感じが異なる」と述べた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・越智通雄金融再生委員長は18日の衆院予算委員会で、先進7カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G7)が東京で開催されながら出席しなかったことについて「担当は大蔵省だ」とかわした。次期衆院選で同じ東京6区から出馬する民主党の石井紘基氏の追及に答えたもので、石井氏は「国際金融システム強化が主要テーマだったのに欠席していいのか」と畳み掛け、G7当日には選挙区を回っていたと「暴露」した。これに越智氏は「国会開会中の平日に地元を回って何が悪い」と応戦、予算審議をさておいて早くも衆院選の前哨戦。《共同通信》
【小渕恵三首相】渡部恒三氏と皮肉合戦
「本物の国会議員が模擬国会をやるとは」—。小渕恵三首相は18日夜、東京都内で開かれた「早大政治学会OB会」であいさつし、民主党に近い渡部恒三衆院副議長を目の前に、欠席戦術を取った野党を痛烈に皮肉った。
これに対し渡部氏も、衆院比例代表是正の冒頭処理を主張し、与党を揺さぶった小沢一郎自由党党首を引き合いに、「小渕首相がひとつ良かったのは、いかに約束を守る男かを示すことができたことだ。小沢氏のために国会をぶち壊した。小沢氏は首相に一生頭が上がらない」と反撃。
これに感情を害したのか、首相は自民党の森喜朗幹事長の到着を待たずにそそくさと退出。官邸で「反問権じゃ」と聞く記者団に、しばらく考えこんで「特にない」といいながらも、顔は引きつっていた。《共同通信》
【河野洋平外相】米・クリントン大統領と会談
河野洋平外相は18日午後(日本時間19日午前)、ホワイトハウスでクリントン米大統領と会談した。大統領は世界貿易機関(WTO)の次期多角的貿易交渉(新ラウンド)について「7月の主要国首脳会議(沖縄サミット)前に早期に立ち上げることが極めて重要だ。それがサミット成功を確実なものにする」と初めて新ラウンド開始の時期を示すとともに、日米間で対立している反ダンピング(不当廉売)問題で妥協の余地がないことを明確にした。サミットと絡ませて譲歩を迫ったもので、政府は大きな課題を抱えた。
大統領は在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)に言及し、「日米の戦略的関係は北東アジアの安定に重要な役割を果たしている」と述べ、日本側の削減の動きに難色を示した。
外相は新ラウンドの早期開始の必要性を確認した上で、高級事務レベル協議を提案。大統領は「反ダンピングを除き、最大限の柔軟性を持って対応したい」と応じた。この後の外相とバーシェフスキ通商代表との会談で事務レベル協議の設置に合意した。《共同通信》
【毛利衛宇宙飛行士】「宇宙に定年はない」
スペースシャトル「エンデバー」船内の毛利衛さん(52)が18日、地上と映像で結んだ記者会見で「宇宙で仕事をする気持ちがあれば定年はない。チャンスがあったらいくらでも仕事をしたい」と3度目の宇宙飛行に意欲をにじませた。
毛利さんは、国際宇宙ステーションが建設されると長期間滞在できると指摘。「その時は、年をとっていた方が仕事をじっくりできる」と話し、77歳で飛行した米国のグレン前上院議員の例を出して「定年はない」と強調した。
52歳の宇宙飛行について「私は団塊の世代。今、一番頑張っている世代。いろんな分野で頑張っている人の仲間になって励みにしていきたい」と同世代にエールを送った。
毛利さんは「(中央アジアの)アラル海が8年前(の初飛行時)と比べさらに小さくなった。川の汚れもよく見える」と地球の汚染を報告。しかし「まだまだ緑がたくさんある」と述べ、地球に帰ったら環境問題は解決できるんだと語りかけたいと話した。
米航空宇宙局(NASA)によると、エンデバーは燃料節約が実り予定より9時間長くレーダー観測を続けられる見通し。米東部時間22日夕(日本時間23日朝)、帰還する。《共同通信》
【民主党ニュース】
[衆院予算委]科技庁の行政責任、明らかにせよ=松沢成文衆院議員
衆議院予算委員会の一般質疑で18日、松沢成文衆議院議員(NC教育・科学技術大臣)は、茨城県東海村のJCO臨界事故を取り上げ、「4ヵ月経ったが、事故をどう総括するか。事故直後は原因究明と再発防止を最優先させると言っていたが、行政の責任はどうとるのか」と迫った。
中曽根科学技術庁長官は「まだ警察の捜査途中であり、放射性物質処理や安全体制整備など先頭に立って取り組むのが私の仕事」と答えたが、松沢議員は納得せず「きちんと総括しなければならない」と、重ねて同庁の行政責任を明らかにするよう求めた。
これに対し、長官は「科技庁には行政責任はないと思っている。法律違反はない」と答弁。これに松沢議員は「大変重要な発言だ。岡崎事務次官は引責辞任したのではないか。行政責任がないのに次官が辞めるのは、とかげのしっぽ切り、責任回避だ」と強く反発し、「高濃度ウラン加工施設に一般ウラン加工用の基準を適用していた」「技術能力の確認は最初だけで、維持の確認はしていない」「保安規定の調査は任意で、裏マニュアルの存在すら知らなかった」など科技庁のミスを列挙。
さらに有馬前長官が月刊誌で行政責任と自分の責任に言及していることに触れて追及したが、中曽根長官は「重く受け止めたい」と述べるばかりだった。
[衆院予算委]医師会と自民党の癒着を指摘=石井紘基衆院議員
衆議院予算委員会の一般質疑で18日、石井紘基衆議院議員が質問にたった。
石井議員は、医療保険制度の抜本改革のひとつである医薬品の「参照価格制度」が、日本医師会から自民党への強い圧力で白紙にされたことをとりあげ、「直前に医師会から自民党への政治献金が倍増した」と具体的な数字を挙げて癒着ぶりを指摘した。
参照価格制度とは、医薬品を薬効ごとにグループ化して、医療保険から支払う薬代に上限額(給付基準額)を設定し、医療機関の購入価格が上限を上回った場合、差額分は患者負担となる仕組み。患者のコスト意識に訴え、医療費抑制につながる狙いがある。これに対し、医師会は98年末から反対運動を展開し、自民党の関係議員に強い働きかけを行ったとされている。
石井議員の調査によると、日本医師政治連盟からの自民党への政治献金額は97年度には1億7700万円だったのに対し、98年度は3億500万円と倍増。自民党の厚生関係議員への献金も軒並み増額されている。
石井議員は、「参議院選挙を控え、有力な支持団体からの反発で、政策をねじ曲げたのではないか」と追及したが、丹羽厚相らはいずれも明確な答弁を避け、議論は最後までかみ合わなかった。
政府は予算案採決急ぎ、ドコモ株疑惑をうやむやに/菅政調会長が会見で指摘
民主党の菅直人政調会長は18日の記者会見で、NTTドコモの未公開株をめぐる小渕首相ファミリーの疑惑について、改めて問題を指摘した。
菅会長らは先日、古川俊隆・首相秘書官に夫(故・石井康元氏)名義の株の返還を求めている石井夫人に直接、事情を聴いた。菅会長はその際の録音を公開し、「首相は予算委員会で、私の質問に対し、『株が値上がりしたので今ごろになって突然(所有権を)主張し始めた』という意味のことを答えたが、石井夫人は小渕さんが首相に就任した直後にも古川秘書官に直接株の返還を要求している」と経緯を説明し、首相の無責任答弁を批判。さらに、与党が同秘書官の証人喚問に反対していることについて、「首相自身、疑問があれば答えると言明しているのに矛盾している」と指摘した。
菅会長は、与党が衆院予算委員会の公聴会を24日に設定したことに対し、「なぜそんなに急ぐ必要があるのか。予算があがった後にすぐ選挙に打って出て、疑惑をうやむやにしようとしているのではないか。解散は受けて立つが、この問題での集中審議と証人喚問は引き続き求めていく」と述べた。