平成3836日目

1999/07/10

この日のできごと(何の日)

【公明党】閣内協力へ

公明党は10日午後、党本部で拡大中央幹事会を開き、今後の政治路線について「政権に参画し、連立の一翼を担うことは大きな選択肢だ」と明示した運動方針案を了承、閣内協力に踏み出す方針を明確にした。党首脳は同日午後「今のところ閣外協力にとどまる理由はない」と明言、小渕恵三首相(自民党総裁)が7日の神崎武法代表との党首会談で要請した閣内協力を受け入れる考えを明らかにした。

神崎氏は、24日に開く臨時党大会で政権参加への決意を正式に表明。その上で大会直後に首相と再会談し、自民、自由両党との連立政権発足に向けた公式協議を始動させたい意向だ。これにより自自公連立への動きが加速し、協議が順調に進めば9月に予定されている自民党総裁選後の内閣改造で正式発足する見通しとなった。

ただ衆院比例代表定数の50削減をめぐって自由、公明両党は対立、次期総選挙での選挙協力も絡んで3党の政権協議の曲折も予想される。《共同通信》

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【スター・ウォーズ エピソードI ファントム・メナス】公開

人気SF映画スター・ウォーズ・シリーズ16年ぶりの新作「エピソードI/ファントム・メナス」の日本公開が10日始まった。過去最大規模の全国412館で公開され、本県でも3館で異例の真夜中に封切りされた。午前0時1分からの「カウントダウン興行」となった福井市のシネマプラザと鯖江市の鯖江シネマ7には夜半から若者の列ができた。《福井新聞》

【大相撲名古屋場所】7日目

大相撲名古屋場所7日目(10日・愛知県体育館)横綱曙が関脇出島にすくい投げで敗れ、初黒星を喫した。平幕和歌乃山も琴ノ若に寄り切られ、全勝がいなくなった。その他の上位陣は安泰。横綱は、貴乃花が肥後ノ海を、武蔵丸は闘牙をそれぞれ寄り切りで下し、ともに1敗を守った。大関貴ノ浪は関脇栃東を巻き落としで退けた。かど番大関の千代大海は琴錦を押し倒して6勝目を挙げた。関脇魁皇は小結土佐ノ海に寄り切られ5敗目を喫し、今場所の大関とりは絶望となった。1敗は横綱、大関の5人に出島、平幕の琴ノ若と和歌乃山を加えた8人。十両は5勝2敗で5人がトップに並んだ。《共同通信》

【京都大病院】ドミノ分割肝移植終了

京都大病院(京都市左京区)で行われていた生体ドミノ分割肝移植は10日午前11時20分すぎ、熊本県の50代の男性から分割して摘出した肝臓を、香川県の10代の女性に移植する最後の手術が終了。世界初の同移植は、開始から約25時間半かけて、予定した4つの手術がすべて無事終了した。

先に手術を終えた3人は既に意識を回復しており、男性とドミノ移植を受けた秋田県の40代の女性は13日にも一般病棟に移れる見込み。

執刀医の田中紘一教授らは正午から記者会見し「想定していたことが、予定通りにできた。正直なところほっとしている」と語った。

10代女性の手術は、予定より遅れ9日午後9時すぎに開始。移植の前に、これまでの手術による臓器の激しい癒着をはがす作業が必要で、約11リットルの出血があるなどしたため、時間がかかった。

移植された肝臓には10日午前6時16分に血流が再開。脳死移植で肝臓を血流のないまま保存できる許容時間の目安としている12時間を、今回は約1時間超えたが、田中教授は「胆汁も分泌しており、肝機能に特に問題はない」としている。

並行して続いていた40代女性の手術は、移植した肝臓に血管をつなぐ作業も順調に進み、未明に終了、女性は午前4時50分、集中治療室に移った。容体は安定しているという。

最初の生体肝移植で肝臓を提供した60代の兄と、弟でアミロイド・ポリニューロパシー(FAP)の50代男性も容体は安定している。《共同通信》

【小渕恵三首相】モンゴル首脳と会談

中国での日程を終えた小渕総理は、10日午後、政府専用機でモンゴルの首都ウランバートル入りし、ナランツァツラルト首相、バガバンディ大統領らと会談した。

ナランツァツラルト首相との会談では、朝鮮半島情勢について、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)と国交のあるモンゴルに対し、ミサイル問題、その他につき前向きの対応を働きかけるよう協力を求めた。これについてナランツァツラルト首相は、「ミサイル発射を抑止する観点から北朝鮮と話し合う用意がある」との意図を表明した。

また、総理はモンゴルの民主化と市場経済への移行を引き続き支援する考えを伝え、円借款や無償ベースの協力を通じて、総額約160億円の支援を行うことを表明した。《首相官邸》

モンゴル訪問中の小渕恵三首相は10日夕、ウランバートル市内で同行記者団と懇談し、衆院の解散・総選挙について「連立でともに政権を背負っていく政党の考えは尊ばれるべきだ」と述べ、閣内協力を要請している公明党に配慮する考えを強調した。

公明党は来年7月の主要国首脳会議(九州・沖縄サミット)後の総選挙を求めており、こうしたことを念頭に、慎重に解散時期を探る意向を示したものだ。《共同通信》

【台湾総統選】民進党候補に陳水扁氏

台湾の最大野党・民主進歩党は10日、台北市内のホテルで臨時党大会を開催、来年3月の総統選の公認候補として陳水扁・前台北市長(48)を擁立することを正式に決定した。与党・国民党は8月下旬に公認候補を決めるが、候補の一本化が難航しており、非主流派の宋楚瑜・前台湾省長(57)が離党して出馬する動きを見せている。実際にそうなった場合、陳氏が「漁夫の利」を得る形で当選する可能性も否定し切れない。

大会には代表529人のうち391人が出席、全員一致で陳氏を総統候補として承認した。陳氏はその後、演台に上がり、団結して総統選に勝利を収めようと訴えた。

陳氏は昨年12月、再選を目指した台北市長選で敗れたが、依然として民衆の間で根強い人気があり、民進党が政権奪取を狙う以上、公認候補は陳氏以外に考えられない状況だった。

国民党は李登輝総統(76)を中心とする主流派が連戦副総統(62)を擁立する意向だが、これに宋氏が反発、離党して出馬する姿勢を示している。宋氏は台湾出身の陳氏や連氏とは違い、中国大陸出身だが、台湾省長時代に何度も地方各地を回り、民衆から強い支持を受けている。

このため、主流派が与党としての組織力を駆使しても、多数の国民党支持票が宋氏に流れる公算が大きい。その結果、陳氏が得票数第1位となり、当選することも予想される。《時事通信》



7月10日 その日のできごと(何の日)