平成3827日目

1999/07/01

この日のできごと(何の日)

【 NTT】再編

NTTが、持ち株会社、東西の地域通信会社と長距離・国際通信会社の4社に再編成し、7月1日新たなスタートを切った。電電公社以来、民営化後もほぼ独占状態だった国内通信会社の分割で、通信市場の競争が促され、活性化するのは確実だ。コスト削減による。料金引き下げと競争力維持に向け、持ち株会社の社長になる宮津純一郎NTT社長は30日までに、東西地域通信会社の社員12万8000人のうち3万人程度を削減する考えを表明した。

通信業界は世界規模で合併や提携が進み、激動の時代を迎えている。NTTが国際通信にも新たに進出することで、こうした動きにさらに弾みがつきそうだ。

今までのNTTは持ち株会社に移行。県内・市内を対象とする地域通信事業は甲信越以東を「東日本電信電話(NTT東日本)」、東海・北陸から九州・沖縄までを「西日本電信電話(NTT西日本)」が引き継ぐ。都道府県境をまたぐ長距離通信事業は新たに設立された子会社「NTTコミュニケーションズ」が行い、同社は国際通信事業にも進出。持ち株会社の傘下にNTT移動通信網(NTTドコモ)などが入り、グループ経営を強化する戦略だ。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【スカイマーク】羽田〜福岡間の運賃を値上げ

新規航空会社のスカイマークエアラインズは1日から福岡ー羽田の運賃を16000円に改定した。これまで継続してきた就航記念価格に比べ2300円の値上げになる。

同社は昨年9月から1日3往復で同路線に就航。1万6000円を正規運賃とした上で、半年間の就航記念価格として、当時の大手三社の半額にあたる1万3700円の格安運賃を設定、その後、6月末までの記念価格継続を決めていた。《共同通信》

【小渕恵三首相】比例削減法案「何とか成立させたい」

小渕恵三首相は1日昼、衆院比例代表定数を50削減する公職選挙法改正案について「国会に提出されているから何とか成立させるよう努力したい」と述べ、今国会の成立に向け努力する考えを強調した。首相官邸で記者団の質問に答えた。

記者団が「自由党の小沢一郎党首が同法案を今国会で成立させない場合は連立も辞さないとの考えだが」とただしたのに対しては「まだ聞いていない」と述べた。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、ヤンキースの伊良部秀輝投手は1日、ニューヨークで行われたタイガース戦に先発、タイガース打線を3安打に抑えて105球で完封、4連勝で今季5勝目(3敗)を挙げた。また、カブス戦に先発したブルワーズの野茂英雄投手は、制球に苦しみ4回を5安打6失点と乱調。ロイヤルズの鈴木誠投手は、ホワイトソックス戦にチーム移籍後初先発、6回を3安打の2失点と好投した。野茂、鈴木とも勝敗には関係なかった。

一方、タイガースの木田優夫投手が1日、6日間の故障者リストに入った。木田投手は6月29日のヤンキース戦で投球練習中に左わき腹を痛め、30日の試合ではベンチ入りしなかった。《時事通信》

【野中広務官房長官】国旗国歌法案「教育現場での尊重当然」

日の丸・君が代を法制化する国旗国歌法案の提案理由説明と質疑が1日午後、野中広務官房長官が出席して衆院内閣委員会で行われ、延長国会の焦点である同法案の本格的な論戦が始まった。

野中長官は法制化の理由について、日の丸掲揚、君が代斉唱の指導をめぐって広島県立世羅高校校長が今年2月に自殺した事件に触れ「これが法制化の動機であることはその通りだ」と強調。その上で「児童、生徒が国旗、国歌の意義を理解し、尊重する態度を育てるのは教育上、当然のことだ。残念ながら50年間、教育現場での対立となってきたことを理解してもらいたい」と述べ、法的根拠を与えることで学習指導要領に基づく指導を円滑に進めたいとの意向を表明した。

また、野中長官は法案提出に併せて示した「『君が代』の『君』は象徴天皇」とする政府見解について「憲法第一条の規定に沿って行った」と説明。さらに、小渕恵三首相が6月29日の衆院本会議で答弁した「『君が代』はわが国」との新見解について「それを分かりやすく述べたもので、一致している」と国民主権を定めた日本国憲法の理念を踏まえたものであることを強調した。《共同通信》

【この日の民主党】

参議院の行革税制等特別委員会は1日、民主党・新緑風会推薦の池田敦子・東京生活者ネットワーク分権プロジェクト座長、山口二郎・北大教授ら8名の参考人から意見を聞き、質疑を行った。

午前中の地方分権一括法案についての質疑で、朝日俊弘議員が「都道府県と市区町村との関係はどう変わるか」と尋ねたのに対し、池田さんは「分権の最大のキーポイントは自己決定権が保障されること。都道府県は中間の調整機能を担い、住民がより強い決定権を持ち自治を進める構造にならなければならない」と述べた。

午後の中央省庁改革の質疑では、寺崎昭久議員の質問に答えた山口氏は「政治が国民に対しサービスを広げていくことは行政の肥大化を招く。政治家自身もマイナスの方向へのポリシーを明らかにすることが、政治の主導権を確立する条件だ」と述べた。《民主党ニュース》

国旗・国歌法案の質疑が1日、衆議院内閣委員会ではじまり、民主党の佐々木秀典・同委筆頭理事、藤村修・党文教部会長の2議員が質問に立った。

佐々木秀典議員が「なぜ今法制化なのか」と迫ったのに対し、野中官房長官は「長い間慣行となって定着しているが、教育現場を中心として国旗国歌をめぐって対立や争いになってきたこの50年間を振り返ると、交渉の中心は『どこに根拠があるのか示せ』ということだった」と答弁。佐々木議員は「今のが国の本音。教育現場の問題解決が狙いだ」と述べ、さらに「慣習法の重みを大事にし、法制化は慎重にすべきではないか」と指摘した。

さらに野中長官が「国際交流が進む中、自国や他国の国旗国歌へ敬意を表する教育がされていない」と述べたのに対し、佐々木議員は「他の国に迷惑をかけた事例は聞いたことがない。フランスのワールドカップに行った日本のサポーターのマナーは世界的に賞賛された」と反論した。佐々木議員は、建国記念日の法制化に9年かかった例をひき、「国民的議論はまだはじまったばかり」と慎重審議を促した。

藤村修議員は、教育現場と法制化の関係を中心に質問。「君が代は天皇を象徴とするわが国の末長い繁栄を祈念する歌である」とする政府の見解について、「小学生にはどう教えたらいいのか」と確認した。

辻村・文部省初等中等教育局長は「文部省が示すのは趣旨だけで、具体的な指導は各学校の教師の専門性に委ねている」と答弁。藤村議員は「法定化されれば、学習指導要領での扱いは見直すことになるのではないか。意味はちゃんと教えなければならないのではないか」と聞き返したが、文部省側はあくまでも「学習指導要領を変えることは考えていない」との態度を変えなかった。《民主党ニュース》



7月1日 その日のできごと(何の日)