平成3702日目
1999/02/26
この日のできごと(何の日)
【ノルディックスキー・世界選手権】
大会史上初めて夜間照明の下で行われたジャンプ競技で、日本が金、銀、銅のメダルを独占した−。26日夜にオーストリアのラムソーで行われたノルディックスキー世界選手権第7日のノーマルヒルジャンプで船木和喜(23)=デサント=が初優勝、ジャンプでは史上4人目の日本人世界チャンピオンとなった。さらに宮平秀治(25)=ミズノ=が2位、原田雅彦(30)=雪印=が3位となった。
五輪、世界選手権を通してジャンプでの一カ国の表彰台独占は、世界選手権を兼ねた1972年札幌冬季五輪70メートル級ジャンプ(現ノーマルヒル)の笠谷幸生、金野昭次、青地清二の日本以来の快挙となった。
昨年の長野冬季五輪では団体での感動的な優勝が日本中をわかせたが、今回の世界選手権ではラージヒルは宮平の3位が最高で、団体はドイツにわずか1.9点差で敗れていた。長野での大活躍に続き、土壇場でのメダル独占は、日本ジャンプ陣の底力を示した形となった。《共同通信》
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【この日の小渕総理】
カンボジアのフン・セン首相と会談
小渕総理は26日、「カンボジア支援国会合」(世界銀行主催)に出席するため来日していたカンボジアのフン・セン首相と会談した。総理は日本の経済再生を急ぐことでアジア各国への経済支援体制を強化したい考えを述べた。フン・セン首相は日本政府がカンボジアへの円借款の再開を決めたことに感謝の意を表明した。《首相官邸》
経済戦略会議
小渕恵三首相直属の諮問機関「経済戦略会議」(樋口広太郎議長)は26日夜、首相官邸で第14回会合を開き、「日本経済再生への戦略」と題する最終答申をまとめ、小渕恵三首相に提出した。
今後10年間を(1)バブル経済の集中的精算期間(2)成長軌道への復帰と経済健全化期間(3)財政再建、構造改革による本格再生のための期間ーの3段階に分けて経済再生を図り、2008年度には財政再建を実現するスケジュールを明記した。《共同通信》
【高知赤十字病院】臨床的脳死を再確認
高知赤十字病院(高知市)で脳死状態といったん診断された高知県内の四十歳代の女性患者に対し、同病院は26日夕、臓器移植法に基づく脳死判定とは異なる脳死の臨床的な診断を再度実施し、脳死と判定した。しかし、家族の疲労から、法的な脳死判定について同意を得る手続きは27日以降に延期された。
女性は25日夜に、法に基づく初の脳死判定を受けた。しかし、脳波がかすかに認められて、条件を満たさず、判定医は「脳死ではない」と判断。移植のための脳死判断はやり直しとなった。
26日の脳死判断では、脳波平たんや深いこん睡、瞳孔の固定など5項目について診断、臨床的に脳死と再確認した。《共同通信》
【民主党・鳩山由紀夫幹事長代理】攻撃自明なら先制
民主党の鳩山由紀夫幹事長代理は26日午後、千葉市内で講演し、日本有事の際の自衛隊の対応について「あと数分、数秒で日本攻撃のためのミサイルが発射される状況が自明の時は、まったく先制攻撃できない、と憲法解釈でなっているわけではない」と述べ、ミサイル攻撃が予想される場合は先制攻撃が可能との見方を示した。
菅直人代表は既に、日本有事への備えが必要との考えを示しながらも専守防衛の観点から「先制攻撃はできない」と正反対の立場を鮮明にしており、有事対応をめぐる民主党幹部間の見解の違いが浮き彫りになった。《共同通信》
【社民党・辻元清美氏】ガイドライン法案「廃案を目指す」
―国会対応の基本姿勢は。
「廃案を目指す。法案は日米安保の枠を超えている。第三国で武力衝突が起きて、日本が米軍について行って撃ち合いになったら集団的自衛権の発動になり、憲法違反だ」
「審議が始まってないのに自自公(3党)で非公式に修正協議をしているのはおかしい。初めから修正するというなら法案を出し直すべきだ」―ほかに何が問題か。
「米国の軍事覇権拡大につながり、アジアとの緊張関係が高まる。米国は経済的に中国などの市場を確保するために東アジアで軍事プレゼンスを確立しようとしている。法案は、米国の軍事行動を日本が担保することであり、軍事的緊張を高めるだけだ」―朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)情勢をどう見ているのか。「北朝鮮が暴発する可能性は少なく、逆に米国が北朝鮮にミサイルを撃ち込む危険性の方が大きい」
―周辺事態の定義についての見解は。
「冷戦以降、時代は変わっている。米国には、台湾と中国との緊張が高まった時に台湾を守りたいという気持ちがある。インドネシアにも(軍事的影響を)拡大したいとの意図があり、はっきり定義しろと言いたい」―民間協力については。
「地方の首長が協力すると言ったら、公務員は従わないと懲戒免職を含む処分を受ける。政府は民間企業と米軍との直接契約には関与する立場にないと言っており問題だ」―安保問題はどうか。
「村山富市元首相時代に安保維持と言うべきところを堅持と言ってしまったのは問題だが、当時、社民党としてはガイドライン法案提出を想定しておらず、法案に反対するのはおかしくない」
「安保条約の五条、六条で対応すればいい。政権に入った後の社民党の安保に対する対応がふらふらしているのは事実だから、法案審議を機に仕切り直したい。日本は平和憲法がある特殊な国家として生きていけばいい」(比例近畿)《北國新聞・2月26日朝刊より》
【この日の民主党】
参議院予算委の総括質疑は26日、福山哲郎議員が登場。25日の衆院・参考人招致を受ける形で日債銀疑惑を追及した。答弁者との間で、一時激しいやりとりを見せ、騒然となる場面もあった。
福山議員は、97年4月の「日債銀再建計画」発表後に行われたとされる、大蔵省から各金融機関への出資要請の事実関係をただした。
日野・金融監督庁長官は「(1)全ての金融機関に協力を求める(2)日債銀は再建可能(3)追加負担は求めない、などの誓約が盛られたものが、5~6月に『確認書』として交わされた。各銀行ごとに内容は異なる」と証言。
これに対し、福山議員は「一方でみだりに検査結果を申せないと言いながら、一方で5月の段階で再建可能、となぜ確約できたのか。」と核心部分を指摘。日野長官は「大蔵大臣の示した再建計画に従って進めざるを得なかった」「3月、9月の自己査定では公認会 計士の調査結果に問題はなかった」と責任転嫁の答弁に終始した。
助け船にとばかりに、宮澤蔵相が「大蔵検査官とのやりとりの過程で、日債銀では現場から上層部に対する心証の報告があったろう」と7千億円の「一人歩き」論までもちだした。
続けて9月の大蔵省から日債銀に対する検査報告について、日野長官から「『検査報告書』に第3分類額を両論併記。日債銀の主張も大蔵省数値の上にカッコ書きで明記した」と証言があった。福山議員は「そこまで答弁できるなら、その資料をぜひ出すべき」と疑惑解明のカギとなる『(大蔵省と銀行間の)確認書』と『検査報告書』の予算委提出を強く要求した。日野長官は「各銀行の事情もあるので無理」と逃げたが、理事会で再度協議されることとなった。
質疑中、議場内は「答えになってない。質疑中止だ」という怒号・やじが飛び交うなど緊迫し、予算委員の間には不良債権処理に関する大蔵省の疑惑がますます深まる結果となった。《民主党ニュース》
◇
民主党は26日、4月の統一地方選挙に向けた政策集「地方の力、私は変えたい=1999統一地方選挙重点政策」をまとめ、中野政調会長と枝野筆頭副会長が国会内で会見して発表した。
この政策は、「住民参加と地方分権」と「福祉・環境・教育など生活者に密着した視点からの発想」を2つの大きな柱として、全体を3つのジャンルに分けている。
最初の「分権・公開・参加で『住民参加』」では、分権と財源の委譲を一体的に捉え、その上で住民参加の仕組みづくりを提案。中央省庁の役割を限定するための法律の制定や、国と地方の税収割合を2対1から当面1対1にするために所得税の納税者全員にかかっている最低税率10%分を地方に移すことを具体策として掲げた。また、包括補助金の創設、住民参加を保証するための情報公開の徹底、住民投票の充実や議会の日曜・夜間開催、まちづくりへの住民参加などを提案している。
2番目には「景気と雇用、構造改革で活力再生」をあげた。これまでに民主党が発表した雇用、景気対策をブラッシュアップしてまとめ、雇用創出や失業対策をかかげるとともに、今国会でも日債銀問題で浮き彫りになっている護送船団行政との決別や、新たな金融システムづくりを提言している。
また、消費税を「益税」「損税」などを生じないフェアな税制に改革すると同時に、福祉目的税に改め、その税収のうち地方交付税分を除いた残りすべてを基礎年金財源に充てることで、長期的な年金財源の安定化や中低所得者層に逆進性の高い国民年金保険料の負担軽減をめざしている。最後に掲げた「生活者を重視した各種政策・施策の実現」では、①心のゆとり②安心して生み育てられる社会に③安心の老後④市民が主導する環境の保全⑤安らぎの暮らしは住まいから—-の5つのポイントをあげた。特に、この政策をまとめるにあたって実施した民主党の地方組織へのアンケートで、圧倒的に関心の高かったダイオキシンなど化学物質対策のほか、ライフスタイルに結びついた環境教育を重視する考えを打ち出した。また住宅政策では、特に都市部でのゆとりある住まいや高齢者・障害者にやさしい住宅づくりを進める。
民主党ではこの政策をコンパクトなパンフレットやチラシにまとめ、選挙戦での活用をめざす。《民主党ニュース》
◇
民主党は26日、東京都内で「全国選挙対策実務責任者会議」を開き、残すところ2か月弱に迫った統一地方選挙の態勢づくりに向け、意識の統一を図った。
衆議院・統一地方選挙対策本部の本部長を務める菅代表はあいさつで「民主主義の原点は地方自治、民主党が地域で根を張れるかどうかも、この戦いにかかっている」として、各地での必勝体制づくりを呼びかけた。
菅代表は、いわゆる「非核証明条例」をめぐる橋本高知県知事と政府の応酬を挙げて国と自治体の権限関係に言及。外交は政府の専権事項――という政府の態度について「武蔵野市などの自治体も外交をしている。画一的な線引きは間違いだ」と指摘。「明確な答えを出すにはもっと研究が必要だが、基本的に国と地方に上下はなく、国民(の権限)が上で、そのもとに国や都道府県などが並列的に存在していると考えればいいのではないか」との考えを示した。
また、枝野政調副会長などを中心に、国の権限を制限する法律案づくりに着手していることを明らかにするとともに、党とローカルパーティとの関係にもふれ「大事にしていくべき」と述べた。
対策本部の本部長代行の羽田幹事長は、統一地方選について「党だけでなく、日本の将来の帰趨を占う重要な選挙」「とくに前半の東京都知事選挙勝利が全国に大きな影響を与える。たくさんの候補者が出ているが、鳩山邦夫さんこそ本命と確信する。都政を変えることが、日本を大きく変える原動力になる」と述べ、知り合いへの声かけなど都知事選必勝を力強く呼びかけた。
熊谷弘事務総長は「戦いの構図はハッキリしている。問題の所在を明らかにする能力さえ失った“不健全なる楽観主義者”の『自民党』対日本の再生をめざす『民主党』の戦いだ」と檄。街宣車をくまなく回し、ポスターやビラを徹底的に活用し、住民と双方向で交信し、懸命に汗を流すよう指示。「運動量が増大すれば、獲得票も必ずふえる」と参加者たちを激励した。 《民主党ニュース》