平成3504日目
1998/08/12
この日のできごと(何の日)
【和歌山毒物カレー事件】ヒ素は500人分以上の致死量
和歌山市の毒物カレー事件で、カレーなべに混入されたヒ素は、500人分以上の致死量に当たる百数十グラムに上ることが12日、和歌山東署捜査本部が依頼した警察庁科学警察研究所(科警研)の鑑定の結果、分かった。
混入された毒物のうち青酸化合物はヒ素に比べかなり少量だったことも判明。捜査本部は、患者の血液や尿についても鑑定を科警研に依頼しており、これまで「青酸中毒」「青酸中毒の疑い」としていた4人の死者の死因の特定を急ぐ。
調べによると、3つのなべのヒ素濃度は、住民が食べてほとんど空になった大なべが一番高く、1リットル当たり数グラム。もう一つの大なべはその数分の一、家庭用なべはさらに薄いとみられている。
大なべは直径約30センチ、深さ約28センチ、容量は約20リットルで、捜査本部は、鑑定結果などから推定して、一番高濃度の大なべだけで、約500人分の致死量に当たる100グラム近くのヒ素が混入されていたとみている。
これまでの調べで、3つのなべのヒ素濃度が極端に違うことから、ヒ素が混入されたのは住民が食べてほとんど空になった大なべだけで、ほかの2つには、調理器具を通じて混ざったとの見方が強まっている。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【第80回全国高校野球選手権大会】第7日
第80回全国高校野球選手権大会第7日は12日、甲子園球場で1回戦4試合を行い、星稜(石川)のほか、今春の選抜大会ベスト4のPL学園(南大阪)と佐賀学園(佐賀)岡山城東(岡山)が2回戦へ進んだ。PL学園は6−2で八千代松陰(東千葉)を破り、佐賀学園は延長十一回、3−2で佐久長聖(長野)にサヨナラ勝ちした。長野県勢はこれで春夏通算100敗目を喫した。岡山城東は5−4で駒大岩見沢(南北海道)を振り切り、夏の甲子園初勝利を挙げた。《共同通信》
【上高地】震度5弱
12日午後3時13分ごろ、地震が多発している長野県安曇村上高地で強い地震があり震度5を観測した。気象庁の観測によると震源地は上高地付近で震源の深さはごく浅い。マグニチュードは4.6と推定される。《共同通信》
【岐阜県白川村】土砂崩れで120人孤立
12日早朝、岐阜県白川村平瀬の白水湖周辺のキャンプ場に通じる県道白山公園線の3カ所で土砂崩れが起き、キャンプや登山に訪れた約120人が足止めにされ、駐車場などの車計45台が動けなくなっている。高山署によるとけが人はいないという。《福井新聞》
【札幌家裁】「無罪少年」を家裁送致
道交法違反で少年院送致処分を受けた札幌市の少年(19)が、処分を取り消された際のアリバイ証拠となったビデオテープの偽造を友人らに依頼したとされる事件の少年審判で、札幌家裁の石田敏明裁判官は12日、「刑事処分相当」として少年を検察官送致する決定を言い渡した。決定を受けて、札幌地検は証拠隠滅教唆罪で起訴する方針。
「再審無罪少年」がアリバイ証拠の偽造に関与したとして刑事責任を問われることになり、少年審判の在り方や、結果的に「無罪」という法的立場が侵される少年の処遇をめぐって論議を呼びそうだ。《共同通信》
【民主党・鳩山由紀夫幹事長代理】「私は四世議員」
民主党の鳩山由紀夫幹事長代理は12日正午すぎ、同党公認の奥田建候補の応援のため石川県庁前で街頭演説し、その後、市民と握手を交わした。
演説では、相手陣営が奥田候補に浴びせている世襲批判に対し「私は二世どころか四世議員。だが、政治を私物化してはいない」と反論した。鳩山氏は、自分が政界入りを志した際、父鳩山威一郎元外相から反対された思い出を披露した上で「亡き奥田敬和さんも生前、建氏を後継にするつもりはなかったそうだ」と擁護。民主党が目指す二大政党制の確立に向け、「一番ふさわしい候補が建氏だった」と力を込めた。
鳩山氏は、約2時間にわたった政党宣伝カーからの遊説でも世襲批判を意識して声を張り上げ、奥田候補陣営幹部の一人も「さすがに四世議員には説得力があった」と感心することしきり。《北國新聞》
【政界談話室】
小渕恵三首相は12日、参院本会議の代表質問で自由党の扇千景議員から攻撃を受けた。「本院は民主党の菅直人代表を首班指名した」に始まり「橋本内閣の一員として国民から不信任を受けたのであり、総理指名に立候補する資格は本来なかった」「経済再生内閣を豪語する前に国民に謝罪してもらいたい」と次々に批判の矢。しかし、「選挙で負けて苦し紛れに野党の減税政策を横取りした」との指弾には、さすがに首相も「厳しい景気に配慮して私自身が行ったもので、決して横取りではない」と強い口調で否定した。《共同通信》
【小渕恵三首相】「早期に全国行脚」
小渕恵三首相は12日の参院本会議で、景気回復に向け「できる限り早い時期に全国を巡り、勤労者や中小企業経営者など国民の生の声を受け止め、それを基礎として政策を実行したい」と述べ、全国を行脚して政策に国民の声を反映させる考えを表明した。
宮澤喜一蔵相は「これだけの国民がこれだけの資産を持ったまま沈没するはずがない。現在の苦しみは必ず報われるときが来る。21世紀への道を切り開くため最善の努力をする」と経済再生に全力を挙げる姿勢を強調した。《共同通信》