平成3462日目
1998/07/01
この日のできごと(何の日)
【ロス銃撃事件】三浦被告に逆転無罪判決
昭和56年のロス銃撃事件で、殺人などの罪に問われた元会社社長三補和義被告(50)の控訴審判決で東京高裁の秋山規雄裁判長は1日、一審の無期懲役判決を破棄、逆転無罪を言い渡した。同時に起訴された別件の詐欺罪については有罪と認めて懲役1年、執行猶予3年とした。しかし拘置日数のうち量刑相当分を刑期に算入したため、三浦被告は閉廷後、逮捕以来13年ぶりに釈放された。
銃撃の実行犯とされた駐車場経営A被告(46)についても殺人罪を無罪とした一審判決を支持、検察側の控訴を棄却した。銃刀法違反罪については一審通り有罪とした。
平成6年3月の一審東京地裁判決は「三浦被告は保険金目当てに妻の一美さん=当時(28)=殺害を計画、氏名不詳の第三者に銃撃させた」としていた。
三浦被告は一、二審を通じ「夫婦とも強盗に襲われた」と無罪を主張していた。
事件は昭和56年11月に発生。米国ロサンゼルス市を旅行中の三浦被告と一美さんが銃撃を受け、一美さんは頭を撃たれて1年後に死亡。三浦被告は左足に重傷を負った。
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ロス殴打・銃撃事件 昭和56年8月、米国ロサンゼルス市を旅行中の三浦和義被告(50)の妻一美さん=当時(28)=がホテルの自室でハンマーのようなもので殴られ頭にけがをした「殴打事件」と、同年11月、同じロス市内で一美さんが頭に銃撃を受け約1年後に死亡、一緒にいた三浦被告も左足に重傷を負った「銃撃事件」。
59年、週刊文春が「疑惑の銃弾」とのタイトルで連載したのをきっかけにマスコミが保険金殺人疑惑として報道。60年9月、警視庁が殴打事件の殺人未遂容疑で三浦被告と知人の元女優を逮捕し、63年10月には銃撃事件の殺人容疑で三浦、A両被告を逮捕した。殴打事件は三浦被告が一、二審で実刑判決を受け上告中。元女優は実刑が確定、既に刑期が満了した。銃撃事件は平成6年3月の一審判決は三浦被告を無期懲役、A被告の殺人罪は無罪とした。《共同通信》
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【勝みなみさん】誕生日
【フジ系連続ドラマ・ショムニ】最終回
【チャイコフスキー・コンクール声楽部門】佐藤美枝子さんが優勝
モスクワで行われていた若手音楽家の登竜門、第11回チャイコフスキー国際コンクールの声楽部門の結果が1日未明発表され、藤原歌劇団のソプラノ歌手、佐藤美枝子さん(32)が女性の部で第1位の栄冠に輝いた。
同コンクールでの日本人の優勝は第9回(1990年)のバイオリン部門1位の諏訪内晶子さんに次いで2人目。声楽部門では初の快挙。《共同通信》
【橋本龍太郎首相】福井で演説
橋本首相は1日、参院選遊説のため来県し、福井駅前の第一勧業銀行前と坂井町農協会館前で演説。「さまざまな課題に真正面から突っ込んでいるが、戦後50年以上積み重なった仕組みを変えるところまで行かねばならないのため容易ではない」とし「政治を安定させてほしい」と訴えた。《福井新聞》
【能登島大橋】無料化
七尾湾をまたいで石川県能登島町半浦と七尾市石崎町を結ぶ能登島大橋有料道路は1日、無料化された。架橋から16年3カ月ぶりで、能登島町だけではなく能登全体の観光浮上への起爆剤としての期待は大きく、町民らは記念式典やパレード、ロードレースなどで無料化を祝った。
式典は能登島町の屏風崎パーキングエリアで関係者約200人が出席して行われた。谷本正憲知事が「来春の農道橋開通で周遊ルートもでき、観光面で利便性が一段と向上する」と式辞、瓦力建設相が「無料化を機に能登全体に活力が生まれるだろう」と祝辞を述べた。野田隆男県道路公社理事長の経過報告の後、馳浩参院議員が「能登島の夢の懸け橋感無量」と一句を披露、石垣宏七尾市長らが祝辞を贈り、高瀬義則能登島町長が「多くの人のおかげで無料化が実現し、感慨ひとしお。今後は、交流人口の拡大に努めたい」と謝辞を述べた。
会場では「能登島大橋有料道路無料化記念碑」の除幕と記念植樹の後、大橋上で町内4保育所の園児10人も加わってくす玉を割った。引き続き婦人会やプラスバンド、みこしなど総勢400人が大橋を行進し、漁船80隻による海上パレードも行われた。《北國新聞》
【香港】返還から1年
返還1周年を迎えた香港で1日、記念祝賀祭典に出席した江沢民・中国国家主席は「一国二制度の成功」をアピールする一方、経済危機に揺れる香港市民の求心力として、「祖国と香港を熱愛する汚れない心」や「中国人としての尊厳」という表現で愛国心の重要性を強調した。
董建華行政長官も「神州(中国)を見れば、勇気は倍増する。香港と国家の前途は緊密に連携している」と述べ、中国との一体化を進める考えを示した。
しかし、香港市民は生活苦から政治意識を高め「より高度な自治」を志向しており、「愛国心に基づく自治」を強めようとする当局側との綱引きが激しくなりそうだ。
江主席は一国二制度の下での香港の一年を振り返り、故鄧小平氏の「香港人は香港をうまく統治できる」との考えが「完全に正しい」ことが証明されたと指摘。さらに「香港の同胞が祖国と香港を愛する伝統を発揮したことをうれしく思う」と述べ、愛国心が「一国二制度の成功」をもたらしたとの認識を示した。
また、経済危機を乗り切るためには、香港市民が「主人公としての責任感を高め、困難の克服を確信することが必要」と精神論を展開。返還がもたらした変化に適応できない香港市民は、愛国心が足りないとの考えを示した。同主席は1日午後、香港の商店街や病院を訪問、初めて香港市内で一般市民と接した。
しかし、香港では、5月の議会選では直接選挙枠の投票率が約53%と過去最高を記録、自治意識の高まりが顕著になっている。香港最大の民主派政党、民主党と親中派の政党など7党も党派の枠を超えて共闘。減税などの経済対策を政府に提出し、一部は政府の緊急対策に取り入れられた。
2日から会期が始まる議会では、民主党など民主派勢力が、直接選挙の早期実施を求め、香港の憲法に当たる基本法の改正を提案する構えだ。《共同通信》