平成3463日目
1998/07/02
この日のできごと(何の日)
【オウム真理教・松本智津夫被告】第85回公判
オウム真理教松本智津夫被告(43)=教祖名麻原彰晃=の第85回公判が2日、東京地裁で開かれ、地下鉄サリン事件の実行犯とされる元幹部林泰男被告(40)が「麻原が破防法の弁明手続きで言っていたことはうそ」と証言した。国選弁護団の反対尋問に答えた。
弁明手続きは、教団に破防法の団体規制処分を請求する前に公安調査庁が実施。平成8年1月から6月にかけて6回にわたり開かれ、松本被告も意見陳述した。
弁護団は、その際に松本被告が自分の指示の絶対性をめぐり「訳が分からなくてもグル(教祖)の言う通りやるのは(オウムの)教義ではない」と説明した、と指摘。
しかし林被告は「麻原は本当のことを言っていない」と反論。松本被告が「君たちは最終解脱していないから正しい考え方ができない。私の言うことが理解できなくても当たり前で、疑問に思ってはいけない」と説いた、と述べた。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【日本サッカー協会】岡田監督の辞任認める
日本サッカー協会は2日、東京都内で強化員会を開き、ワールーカップ(W)フランス大会一次リーグで3戦全敗の責任を取って辞任を申し出た日本代表チームの岡田武史監督(41)への続投要請を断念し、辞任を認めることを決めた。19日の理事会で承認される。
昨年秋のW杯アジア最終予選途中で更迭された加茂周前監督の後を受けて昇格した岡田監督の任期は7月いっぱいだった。しかし、強化委は手腕を評価し、日本と韓国が共催する次回2002年大会までの続投を要望していた。
大仁邦弥強化委員長は岡田監督を「W杯は3敗でもチーム戦略など、十分に評価できるものだった。持てる力を十分に出してくれた」と高く評価。しかし「岡田監督の家族が傷つき、犠牲になったというのが一つの大きな判断になった」と断念の理由を説明した。
日本代表は8月19日に大阪でブラジル代表と対戦する。同強化委員長は、それまでに後任監督を選定したい意向を示したが、2002年大会を視野に入れた人選となる見通し。同強化「委員長は期間や日本人か外国人か全く白紙の状態。強化委員会の意見では若い選手を育てた実績のある人が望ましい」と話した。《共同通信》
【香港国際空港】開港記念式典(営業開始は6日)
香港西端にあるランタオ島の埋立地に完成した新「香港国際空港」の開港式典が2日午前、同空港で行われ、返還記念行事のため訪問していた江沢民・中国国家主席らが出席した。同空港は英国が中国への置き土産として1992年に着工した。しかしこの日行われた開港式典には、最後の香港総督パッテン氏ら旧植民地当局首脳は招かれなかった。《共同通信》
【橋本龍太郎首相】ブリッジバンク制度「役に立つと思う」
橋本龍太郎首相は2日夕、政府、自民党が決めたブリッジバンク(つなぎ銀行)制度について首相官邸で記者団の質問に答え「僕が指示したことをよく整理してくれた。役に立つと思う」と述べ、金融機関の不良債権処理に有効との考えを示した。《共同通信》
【航空自衛隊・小松基地】田母神司令が着任
1日付で航空自衛隊小松基地に就いた田母神俊雄基地司令の着任式は2日午前、同基地で行われた。隊員約1000人を前に田母神司令は「地域の住民に愛され、頼りにされる部隊作りを目指したい」と抱負を述べ、続いて開かれた記者会見で着任の意欲を語った。
田母神司令は福島県出身、防衛大15期生。福岡県春日基地の第2高射群を振り出しに、幹部学校教官、青森県三沢基地の第3航空団基地業務群司令、航空幕僚監部厚生課長などを経て、平成9年3月から南西航空混成団司令部幕僚長を務めた。《北國新聞》
【林家正楽さん】死去
紙切り芸の第一人者で、自伝がNHKドラマにもなった二代目林家正楽さんが2日午前0時2分、腸閉塞のため東京都文京区の病院で死去した。62歳。埼玉県出身。
落語家を目指し、19歳で八代目林家正蔵(後の彦六)に入門するが、言葉のなまりで苦労し紙切りに転向、初代正楽の門下に入る。昭和41年に二代目正楽を襲名した。長男は落語家桂小南治、二男は紙切り林家二楽。正蔵に入門したころの思い出をつづった自伝的エッセー「正蔵師匠と私」は、平成元年にNHKの水曜ドラマ「晴のちカミナリ」として放送された。《共同通信》
【この日の民主党】
菅直人代表は2日、「政府・自民党のブリッジバンク構想について」の談話を発表した。
「遅きに失したが、民主党の提案に近づくもの」と一定の評価をしながら、「金融機関の情報開示のルールをどのように定めるのか、誰がどのような基準で不良債権と健全な再建を分類するのか」など肝心な点がまったく不明確であると批判し、衆議院大蔵委員会を開催するか、党首公開討論会を開いて説明するよう強く求めている。
◇
1. 民主党は、金融機関の経営情報を徹底的に開示し、不健全な経営を続けてきた金融機関は破綻処理して、関係者の責任を徹底的に追及することが金融安定化のために不可欠だと主張してきた。今年1月の金融安定化関連二法案の審議に際しては、破綻処理のスキームを盛り込んだ修正案を国会に提出した。その主な内容は、強力な調査権限を持つ公的債権回収機構「整理回収機構」(日本版RTC)の設立と、整理回収機構による新銀行方式のブリッジバンク創設による破綻金融機関の整理、管財人の派遣、正常債権の受皿銀行への売却、整理回収機構による不良債権の時価買い取り・回収、破綻金融機関の経営者や悪質な借り手の責任追及の徹底、などである。
2. 本日決定された政府・自民党の金融再生トータルプラン(第2次とりまとめ)は、金融機関の情報開示のルールをどのように定めるのか、誰がどのような基準で不良債権と健全な債権を分類するのか、公的ブリッジバンクが受け継ぐ債権の管理責任は誰が負うのか、破綻した金融機関の経営者や悪質な借り手の責任を誰がどのようにして追及するのかなど肝心な点が全く不明確である。政府・自民党が経営情報の開示と不良債権を作った当事者の責任追及を徹底しないなど運用を誤れば、「不良債権飛ばし」のために税金を無駄使いすることになるとの疑念を強く抱かざるを得ない。
3. 私は、昨年12月1日の衆院予算委員会で、破綻させるべき金融機関の整理を進めて金融システムを安定化させるために、ブリッジバンクの創設を含む米国型の金融機関倒産法制の整備を橋本総理に提案した。しかし、当時の政府・与党は、この提案を無視して不健全な経営をしている金融機関も含めて一斉に優先株や劣後債を発行させて公的資金で買い取るという一時しのぎのびほう策しかとってこなかった。不良債権の抜本的な処理を米国から迫られるまで先送りし、日本経済が泥沼の政策不況に陥るのに手をこまねいてきた橋本総理と自民党の政治責任は極めて重い。
4. 政府・与党は、今回の対策に関して、国民や国会に説明する責任がある。民主党は、参議院選挙期間中であっても、政府・与党がただちに衆議院大蔵委員会の開催に応じるよう強く求める。委員会の開催に応じない場合は、自民党対民主党の党首公開討論会の早期開催を改めて要求する。《民主党ニュース》