平成3051日目

1997/05/16

この日のできごと(何の日)

【改正外為法】成立

海外での預金口座開設や、外貨両替業務の抜本的な自由化を盛り込んだ改正外為法が16日午前の参院本会議で、与党などの賛成多数で可決、成立した。昨年11月に橋本龍太郎首相が打ち出した日本版ビッグバン(金融制度改革)の先駆けとなるもので、来年4月に施行される。

改正法は、これまで銀行、信用金庫といった「外国為替公認銀行」や一部のホテルなど「両替商」の認可を持つ業者が独占していた両替業務にだれでも参入できるようにするほか、企業や個人間での外貨取引、海外の金融機関への円や外貨による預金をほぼ完全に自由化するのが柱だ。

国内外の資金の流れが自由になるため、このまま日本の金融市場の規制緩和が進まず、利便性や魅力が高まらないと、企業や個人の金融資産が海外に流出する可能性も指摘されており、ビッグバンを推進する起爆剤とも位置付けられる。

海外送金に絡む脱税やマネーロンダリング(資金の洗浄)など制度の悪用も予想されるため、大蔵省は米国が1万ドル以上としているのにならい、100万円以上の海外送金については国税庁への報告義務を課す資料情報制度法案(仮称)を秋の臨時国会に提出する方針。

改正法が施行されれば、商社や国際取引を手掛けるメーカーは銀行に支払ってきた手数料を大幅に節約できるほか、海外旅行者など個人向けの両替手数料が安くなることも期待される。《共同通信》

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【天皇皇后両陛下】南米訪問を前に会見

5月16日のできごと【天皇皇后両陛下】南米訪問を前に会見
https://www.kunaicho.go.jp/

天皇、皇后両陛下はブラジル、アルゼンチンへの公式訪問を前に16日、皇居・宮殿「石橋の間」で記者会見し、陛下は両国について「軍政から民政に変わり、様々な困難を克服して発展することを目指している現状に触れ、理解を深めていきたい」と抱負を述べられた。

両陛下の外国訪問は94年のフランス、スペイン以来。陛下は外遊を控えてきた理由の一つに阪神大震災の発生をあげ、「多くの亡くなった人々を思って過ごした二年間でした」と述べた。

2年8カ月ぶりに会見された皇后さまは、この日は風邪気味のため時折せき込まれることもあったが、「それぞれの土地で初期の移住者として苦労された人々をしのび、めい福を祈って参りたいと思います」と抱負を述べられた。《日経新聞》

【大相撲夏場所】6日目

大相撲夏場所6日目(16日・両国国技館)全勝3力士のうち関脇魁皇、平幕の小城錦が敗れ、琴稲妻を右小手投げで下した平幕の旭豊が全勝を堅持し、単独トップに立った。平幕力士が6日目で単独首位になったのは、昨年春場所(7日目までトップ)の琴の若以来。

横綱貴乃花は小城錦を寄り倒し1敗をキープ。しかし横綱曙は小結武双山の引き落としに敗れ、2敗目を喫した。魁皇は玉春日に土俵際で巻き落とされ逆転負け。武蔵丸、貴ノ浪の両大関、関脇土佐ノ海は勝って、それぞれ4勝2敗。この日の結果、全勝の旭豊を1敗で追うのは、貴乃花、魁皇、小城錦の3人。十両は新十両の大碇が敗れ、千代大海が6連勝で単独トップとなった。

【ヤクルト・野村克也監督】セ・パ共に500勝達成

ヤクルト1−0阪神◇16日◇甲子園

得点はわずかに一回の1点。1−0の勝利だった。だが野村監督から打線への愚痴は出なかった。これがヤクルトらしい勝ち方、というわけか。

一回に古田の中前適時打で挙げた1点を吉井、伊藤智が守り通した。「吉井に尽きるな」と野村監督は会心の投球をみせた右腕をたたえる。速いテンポから速球、シュートで追い込み、フォークボールでとどめを刺す。阪神打線は二塁を踏めなかった。

「ビジターの1−0は疲れるな。藪がしり上がりに良くなってたから1−0だと思ったわ」今季初めての1−0で勝った。野村監督の満足そうな表情がこの1勝の重みを物語る。

これがヤクルトの監督として500勝目。史上5人目の両リーグ500勝監督となった。「マスコミ用の記録やろ」。1−0でものにした試合を語る表情とは打って変わって無愛想な一言でこたえた。《共同通信》

【ザイール・モブツ大統領】政権を放棄

ザイールのキンキエ情報・報道相は16日記者会見し、モブツ大統領が権力維持を断念し、首都キンシャサを脱出した、と発表した。情報・報道相は、政権移行について協議する「重要な」閣議が行われた、と述べたうえで「大統領は国家に関するすべての問題に介入することを取りやめた」と語った。

これにより、32年続いたモブツ政権は事実上崩壊、新たな政権発足に向けた作業が始まるとみられる。

情報相はモブツ氏が大統領の職にはとどまるとは述べたが、反政府勢力コンゴ・ザイール解放民主勢力連合(ADFL)が首都に入り、新政権を樹立する可能性が高まった。

大統領の側近によると、大統領は同日午後、専用機でキンシャサを離れ、私邸がある約1200キロ北のバドリテに到着した。米CNNテレビは、大統領がバドリテ経由でモロッコに向かい、そのまま亡命する予定だと伝えた。《共同通信》

【フランス、中国】全面的に関係強化

北京訪問中のフランスのシラク大統領と中国の江沢民国家主席は16日、「全面的パートナーシップ」による両国関係の強化を盛り込んだ共同声明に調印した。

中国側スポークスマンによると、江主席は「大統領の訪問は豊かな成果を上げた」とたたえ、大統領も「正しい方向への重要な一歩」と応じた。シラク大統領は江主席にフランス訪問を要請、江主席は受諾した。《共同通信》



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