平成2956日目

1997/02/10

この日のできごと(何の日)

【ナホトカ号重油流出事故】船首部の重油抜き取りが終了

タンカー重油流出事故で、福井県三国町沖で座礁したタンカー船首部からの重油抜き取りは10日午後、タンク内に付着した油分を除き、作業を終了した。座礁から34日ぶり。これまでに回収した海水を含んだ重油の総量は2450キロリットルとなった。

運輸省はタンク内部の付着重油の除去作業が終わり次第、破断面の調査を実施。その後、陸に引き揚げて本格的な原因調査に着手する方針だが、島根県隠岐島沖に沈没し重油の漏れ出しが続いている船体部の処理についてはめどが立っていない。《共同通信》

社民党・土井党首、現場を視察

社民党の土井たか子党首が10日、三国町安島の現場を訪れた。地元の漁業者や観光業者は座談会での席上、窮状を訴え一日も早い救済を求めた。国会に議席を持つ政党の党首が現場視察したのは初めて。《福井新聞》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

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【米軍】劣化ウラン弾誤射

米海兵隊岩国基地所属の垂直離発着陸機ハリアーが平成7年12月から翌8年1月にかけて3回にわたり、沖縄県の鳥島射撃場(無人島)で行った実弾発射訓練で、放射性物質である劣化ウランを含有する焼夷弾1520発を誤って使用したことが10日、明らかになった。外務省が同日午後、発表した。

米政府は、同焼夷弾は「通常の弾薬」であり、鳥島とその周辺海域で調査した結果「人体、環境への影響はないことが確認された」としている。

しかし、日本では使用が禁止されている上、日本政府に対する通報は1年後の今年1月16日だった。さらに沖縄県への通知を含め外務省の公表が遅れたことに橋本龍太郎首相は遺憾の意を表明したが、大田昌秀沖縄県知事は強く反発、米軍基地強制使用問題にも影響しそうだ。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は10日、国会内で太宰府天満宮「梅の使節」の佐藤麻美さんから満開の梅の鉢を贈られた。紅梅が「大港」、白梅が「思いのまま」という種類で、同席した宮司が梅にちなんで「行革も大きい港に到着して思いのままになるように祈ってます」と伝えると首相も思わず苦笑い。首相は、太宰府のお札をもらったら試験の成績が良かったという三女の話を披露したが「行革は試験より合格するのが大変」。学問の神様の御利益だけでは“行革丸”は港にたどり着けない?」

○・・・久間章生防衛庁長官はこの日の閣議後記者会見で、記者団から「今国会では安保・防衛論議が低調だという批判が出ている」と聞かれると「昔のようなイデオロギーだけで議論する時代でなくなっているので、自分の意見はどうか、となると議論しにくいのではないか」と分析。さらに「不透明・不確実な時代というのか、政界でも対立軸が鮮明ではないからね」とバッサリ。予算委員会では沖縄問題について指名を受けても、首相や官房長官に答えられて発言の機会がなくなっているせいか、答弁者という立場から評論家に変身。《共同通信》

【ペルー・フジモリ大統領】英首相と会談

英国を公式訪問中のペルーのフジモリ大統領は10日、ロンドンの英首相官邸でメージャー首相と会談した。

オレジャナ大統領報道官によると、会談でメージャー首相は、日本大使公邸人質事件の平和的解決に向けたフジモリ大統領の努力を評価。両首脳は、事件を起こしたトゥパク・アマル革命運動(MRTA)をはじめとするテロ組織には屈しないことなどを確認した。

フジモリ大統領は昨年末、先進7カ国(G7)の支持表明を受けたほか、今月初めにはカナダのトロントで橋本龍太郎首相と、またワシントンでクリントン米大統領とそれぞれ会談、同じ立場でテロと戦うことを確認した。《共同通信》

【O・J・シンプソン氏】懲罰的賠償30億円

前妻ら二人を殺害したとして殺人の罪に問われ、「無罪となった米フットボールの元スター選手、O・J・シンプソン氏に対し、被害者の遺族が民事上の責任を追及、補償などを求めていた「不法死訴訟」で、ロサンゼルス地裁サンタモニカ支部の陪審は10日、被告側に、通常の賠償のほか総額2500万ドル(約30億円)の懲罰的損害賠償を科す評決を言い渡した。

無罪判決が確定したおととし10月の刑事裁判を覆し、事実上の「逆転有罪」ともいえる原告側全面勝訴の判断を示した4日の陪審員12人一致の評決に続く、民事訴訟の第二段階。6日から評議を進めていた。

4日の評決は「事件の原因と責任は、シンプソン氏の意図的な不法行為」と認定していた。被告側は、最終的な方針はまだ明らかにしていないが、控訴の方針。

10日の評決は、殺されたシンプソン氏の前妻ニコルさんと、友人のロナルド・ゴールドマンさんの二人の被害者について、被告側がそれぞれ1250万ドル(約15億円)を親族や遺族に支払うよう命じた。同じ陪審は先に、ゴールドマンさん側への一般賠償や慰謝料など計850万ドル(約10億円)を認めていた。

6日からの審理はシンプソン氏の経済状況をめぐる攻防となった。原告側は「被告の資産総額は約1600万ドル(約20億円)に達し、今後も巨額の収入が見込める」と主張。一方、弁護側は「今回の通常賠償分を含め、900万ドル(約11億円)の負債を抱えており、これ以上の負担はできない」と反論していた。《共同通信》



2月10日 その日のできごと(何の日)