平成2905日目

平成8年12月21日(土)

1996/12/21

【ペルー日本大使公邸占拠事件】

フジモリ大統領、ゲリラとの交渉を拒否

ペルーのフジモリ大統領は21日深夜、リマの日本大使公邸人質事件に関して初めてテレビで演説、公邸で300人以上を人質にとり、立てこもっている極左ゲリラ組織、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)に対し、武装解除して無条件に人質を解放するよう迫った。大統領はMRTAが事実上の投降に応じれば武力行使しないと「保証」しているものの服役中の仲間の釈放などは拒否した。大統領の強硬姿勢にMRTAが反発することも予想され、事件は新たな局面を迎えた。

フジモリ大統領は約5分間の演説で、政府が武力による解決を計画したことはなく、平和的、人道的な解決を求めているとしながらも、「脅迫の中で、平和について語ることはできない」と語り、MRTAとの「交渉」を拒否し、武装解除、人質の解放を迫った。そして、第三者機関とみられる「保証委員会」を設けることで武力行使を回避し、解決策を探ることができると提案した。

大統領演説に先立って、MRTA武装グループのリーダー、ネストル・セルパ容疑者は21日夜、地元のアメリカ・テレビシオンの中継番組で、同テレビの呼び掛けに公邸内から無線で答え「政府と関係ない人質は段階的に解放するが、政府関係者は政府の意思次第だ」と述べ、政府側が交渉に応じるよう求めた。人質となっている青木盛久大使も同じ無線に登場、ペルー政府にゲリラ側との早期交渉開始を強く求めた。

しかし、無線交信がテレビ中継された直後には、公邸が停電。重油が底をついて自家発電が停止したとの見方がある一方、現場ではペルーの軍、警察が発電を止めたとの推測も広まっている。《共同通信》

池田外相、フジモリ大統領と再会談

池田行彦外相は21日深夜(日本時間22日昼)、リマ市内の大統領府でフジモリ大統領と約1時間40分にわたり2回目の会談を行った。外相は会談後に記者会見し、大統領のテレビ演説日本政府が支持すると伝えたことを明らかにし、「トゥパク・アマル革命運動(MRTA)がこれを受け入れることを期待する」と述べた。

外相は会見で、テレビ演説について「提案された方途は、事件を平和解決し人質全員を解放するための具体的な提案と考える」と評価した。また会談については「大統領からテレビで述べたメッセージについて直接話を聞き、解決の方途を話し合った」と述べたが、具体的内容には言及しなかった。外相同行筋は「人命にかかわるため」と説明している。

外相は19日の初会談と今回では大統領の様子に変化があったとの見解を示し「19日の際には具体的にどうするか(の決断)はいまひとつで、状況の見極めに関しても決めかねていた」と指摘、「今回はテレビ提案のラインで進めていって解決する自信を感じた」と強調した。《共同通信》



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【WBAジュニアフェザー級タイトル戦】葛西裕一選手、戴冠ならず

世界ボクシング協会(WBA)ジュニアフェザー級タイトルマッチ12回戦は21日、米ネバダ州ラスベガスで行われ、挑戦者で同級1位の葛西裕一(帝拳)はチャンピオンのアントニオ・セルメニョ(ベネズエラ)に0−3の判定で敗れ、王座奪取に失敗した。葛西の戦績は28戦24勝(16KO)3敗1分け。セルメニョは4度目の防衛に成功した。

葛西は立ち上がりから積極的に攻めた。しかし、パンチに正確さを欠き、有効打にならなかった。逆に長いリーチを生かしてアウトボクシングをした王者に手数でポイントを奪われた。3人のジャッジのうち一人は、9点の大差でセルメニョ有利と採点した。《共同通信》

前座のノンタイトル10回戦に出場した元世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級王者の辰吉丈一郎(大阪帝拳)は、フェルナンド・アラニス(メキシコ)に10回1分2秒でTKO勝ちし、9カ月ぶりの再起戦を飾った。《共同通信》



12月21日のできごと