平成2897日目

平成8年12月13日(金)

1996/12/13

【500系新幹線】試験運転で東京駅に初乗り入れ

最高時速300キロ–。フランスの新幹線TGVに肩を並べる世界最速の新型車両「500系」が13日未明、東海道新幹線区間での試験運転のため、東京駅に初乗り入れした。

JR西日本が開発した車両で、先頭部は戦闘機のような流線形。「のぞみ」の名前で来年3月22日、山陽新幹線新大阪ー博多間でデビューし、来秋には東京ー新大阪間にもお目見えする予定だ。

500系は新大阪−博多間を、これまでより15分短い2時間17分で結ぶ。東海道新幹線では、ダイヤが過密なつえ、300キロで走行できる区間が短く時間短縮効果があまり期待できないため、JR東海は東京−新大阪間の最高速度を現行の「のぞみ」と同じ270キロに設定し、東海道新幹線にも500系を導入することにした。

丸みを帯びたグレーのボディーにブルーのラインの500系は13日午前1時18分、東京駅の17番線ホームに到着。運転席の窓はまるでカプセルのようだ。13日の走行試験では騒音や振動などのテストをする。《共同通信》



【秋田新幹線】盛岡でレール締結式

来年3月22日に開業する秋田新幹線のレール締結式が13日午前、盛岡市で行われ、秋田と東京が新幹線のレールで結ばれた。

締結式には秋田県の佐々木喜久治知事ら関係者約100人が出席。運輸省東北運輸局の小倉照雄局長ら8人が、ハンドロール型クリップを差し込んでレールとまくら木を締結した。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】国民本位の行革断行を

今国会で新たに設置された衆院行政改革特別委員会(綿貫民輔委員長)は13日、行政改革の道筋や規制緩和などについて初めての質疑を行った。

橋本龍太郎首相は「行政システムの限界を深刻に受け止めている。時代の変化に即応、国民のニーズにあった行政サービスをつくり上げる国民本位の行革をやらなければならない」と延べ、21世紀にふさわしい行政組織をつくっていく必要性を強調した。

武藤嘉文総務庁長官は特殊法人の見直しで「(官僚の)天下りの受け皿というところもなきにしもあらずだ。あらためて存在価値はどうか行政監察をやるよう指示した」と述べ、平成9年度に特殊法人の監察を実施する意向を表明した。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】3元首相と会談

橋本龍太郎首相は13日タ、中曽根康弘、竹下登、宮沢喜一の3元首相と都内のホテルで会談、行財政改革の実現に向けて意見を聴いた。3氏はそろって「来年の通常国会が行革の正念場になる」との認識を示し、首相への全面支援を約束した。

中曽根氏は「首相が全体像を示しながら非常な決心でやっているのがよく分かる。滑り出しは順調だが、来年度予算編成から通常国」会までが勝負どころだ」と強調した。竹下、宮沢両氏は「全体プロセスを確実に示して進めてほしい」などと要望。今後も随時、意見交換していく考えで一致した。会談後、首相は記者団に「行財政改革で苦労されてきた方々だから勉強になった」と感想を述べた。

会談は「経験談を聴き、今後の大きな指針とする」(梶山静六官房長官)ことを目的に首相が申し入れた。梶山長官、三塚博蔵相、武藤嘉文総務庁長官が同席した。首相は行政システムなど「5つの改革」について基本的な考えを説明。三塚蔵相は来年度予算編成に関して「聖域を設けることなく、切り込み、財政構造改革元年にふさわしい予算にする。3兆円の国債発行減額の目標を達成する」と決意を表明した。《共同通信》

【第2次橋本内閣】資産公開

橋本龍太郎首相と20閣僚は13日、第2次橋本内閣が発足した11月7日現在の保有資産を公開した。土地や株式を実勢価格に換算した共同通信社の集計では、同一家計の家族分を含めた全閣僚の平均資産は5億7000万円で、2月に公表した第1次橋本内閣の1.7倍になった。半面、金融機関などからの借入金は平均1億円、総額で20億5000万円に達した。

自民党単独内閣となって、資産は連立政権の前内閣の4倍近くに増えているものの、村山改造内閣(昨年9月公表)と比べると、閣僚平均で1億円程度下回っている。

トップは麻生太郎経済企画庁長官の36億6000万円。全閣僚の実勢総額118億9000万円の3割を一人で占めたが、「大半は相続したもの」(麻生氏)という。橋本首相は3億7000万円で10位だった。資産が最も少なかったのは稲垣実男北海道、沖縄開発庁長官で2304万円。2番目に少ない藤本孝一雄農相は土地は所有せず、不動産は地元高松市内の借地に建てた自宅家屋のみだが、銀行から約1億円を借り入れていた。

銀行などからの借入金がある閣僚は14人で、うち6人が1億円超。最も多いのは武藤嘉文総務庁長官の7億1000万円で、次いで麻生氏の4億2000万円、亀井静香建設相の3億7000万円の順だった。

閣僚本人名義の実勢総額に占める不動産の割合は87%。麻生氏の場合も、資産のほとんどは東京都渋谷区に所有する計3000平方メートルの土地の価格となっている。

株式を持つ閣僚は15人。元大蔵官僚の池田行彦外相が、約43万株(実勢価格3億3000万円)を保有しトップだが、大半は池田勇人元首相の娘である妻のもの。元自治事務次官の松浦功法相も約16万株(同2億7000万円)を持っている。

売買可能なゴルフ会員権を持つ閣僚は13人。実勢価格は合計5億7000万円で、所有者一人当たりの平均は2700万円だった。《共同通信》

【国連】次期事務総長にコフィ・アナン氏

年末で任期の切れる国連のブトロス・ブトロス・ガリ事務総長(74)=エジプト出身=の後任候補選定作業を進めていた国連安全保障理事会は13日、非公式協議に続いて非公開の公式協議を開き、ガーナ出身のコフィ・アナン国連事務次長(58)を次期事務総長候補として国連総会に推薦、承認を求めることを全会一致で決定した。

安保理の決定は決議採択の形で行われ、同時にガリ事務総長の功績をたたえる決議も採択した。国連総会のラザリ議長は同日、一部記者団に対し、国連総会での承認は17日になると述べた。安保理がアナン氏推薦を決めたことで、同氏は7代目の事務総長に内定。任期は1997年1月1日から5年間で、財政危機の立て直しと国連改革が当面の課題となる。



12月13日のできごと