平成2898日目
1996/12/14
この日のできごと(何の日)
【オウム・松本智津夫被告】2回にわたり保護房収容
オウム真理教に対する破防法の団体規制をめぐり、松本智津夫被告(41)=教祖名麻原彰晃=を拘置している東京拘置所(東京・小菅)が公安審査委員会に提出した松本被告の心身の状況などについての回答書の内容が14日、分かった。
回答書で、松本被告が10月に「私は出たい。完全に発狂した」などと大声を出し、拘置所職員に体当たりするなどして暴れ2度にわたって保護房に収容されたことも明らかになった。
回答書では松本被告が警視庁から東京拘置所に移監された後、裁判の関係書類などのほかは文書のやりとりはなく、接見も国選弁護団と破防法の教団側弁護団だけで、それも拒否したことがあるとしている。《共同通信》
公安審はこの回答書を証拠採用。16日の意見陳述で、公安調査庁と教団側双方が教団の「将来の危険性」をめぐり、回答書について異なる見解を陳述する見通しだ。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【日米保険協議】閣僚級交渉で合意
難航を極めた日米保険協議は14日夜の三塚博蔵相と米通商代表部のバーンシェフスキ代表代行による電話会談で基本合意に達した。生命保険会社の子会社による傷害保険など第三分野への参入を年明け1997年1月から部分的に解禁。自動車、火災の損害保険料率は、算定会制度の廃止も含めて98年中に全面的な自由化に踏み切り、2001年までに第三分野も完全に自由化することで決着した。
6年10月の日米合意の解釈をめぐり、足掛け2年以上も双方の応酬が続いた交渉が、最終期限の15日を前にまとまったことで、決裂による日米経済関係の悪化という事態は回避された。合意内容の細部は15日までの事務レベルの調整で詰める。《共同通信》
【小泉純一郎厚相】質問攻めに防戦一方
小泉純一郎厚相は14日、公的介護保険を推進する市民グループ「高齢社会をよくする女性の会」(樋口恵子代表)が赤穂浪士討ち入りの日にちなんで都内で開いた「女たちの討ち入りシンポ」に出席。ステージに上がったマスコミの女性記者13人から、厚生省汚職への対応などについて質問攻めにあった。
「女性だけの記者会見は、初めて。国会の委員会より緊張してます」と身構える厚相に女性記者らは「優しく迫ります」と言いながら、冒頭から「不祥事を起こした厚生省の体質に問題がある」「福祉予算削減論もある」と厳しい追及。
これに対し厚相は「相撲の首投げは知ってるが『丸投げ』は知らなかった。これは仕組みの悪用であり、事件があったからと言って福祉予算カットという短絡的な発想はしないでほしい。悪いことは直すから」と哀願調の答弁。
寝たきりの親を介護している主婦らに関し「何事においても無償の愛が最も尊い」と発言、会場を埋めた女性らからブーイングを浴び、慌てて「愛情だけでは(介護は)できないから介護保険法案を出した」と付け加えるなど終始、防戦一方だった。《共同通信》
【新進党】分裂へ
新進党の小沢一郎党首と羽田孜元首相は14日午後、都内のホテルで羽田氏の離党−新党結成問題について約2時間会談した。しかし羽田氏が主張している「分党」をめぐって折り合わず、週明けの16日午後にあらためて会談、結論を出すことになった。
羽田氏の決意は固く、「羽田新党」の年内旗揚げは動かない見通し。小沢氏側近も「美しき別れだ」と羽田氏離党は避けられないとの認識を示しており、16日の会談で離党問題は決着、新進党が事実上の分裂に陥るのは確実な情勢だ。今後は新党に加わる人数が焦点となる。
14日の会談で、羽田氏は「日本の政治を動かすためにウイング(翼)を広げて新しい行動を起こしたい」と新党結成の決意をあらためて表明。これに対し、小沢氏は「党が一致結束することが大事だ。党にとどまって協力してほしい」と一自重を求め、重ねて慰留したが、話し合いは再び平行線に終わった。離党問題をめぐる両氏の会談は12日に続いて2回目。
会談後、小沢氏は分党について記者団に「僕と羽田氏と二人だけなら『考えは分かった』で済むが、大勢の同志と支持する国民を抱えている。団結して現状を打開するのが多くの国民の意見、思いであると党首として代表して主張する立場だ」と表明。また「もう一度会って結論を得ることになった。いつまでもこの問題で新進党の支持者や国民に迷惑を掛けられない」と次の会談で結論を出す意向を表明した。
一方、羽田氏も記者団に「一つの政党(自民党)が一極で大きくなるのをチェックする役割を果たすためには、一つは分党、一つは党内でもっと力を発揮する方法があるのか。もう一日おいて考えよう、となった」と会談結果を説明した。《共同通信》