平成2810日目

1996/09/17

この日のできごと(何の日)

【ドジャース・野茂英雄投手】ノーヒットノーラン達成

野茂が金字塔―。夢を追って米大リーグに飛び込んで2年目、ドジャースの野茂英雄投手(28)が17日(日本時間18日)」のロッキーズ戦で今季大リーグ3人目、日本人として初のノーヒットノーランを達成した。

雨で約2時間遅れて始まったコロラド州デンバーのクアーズ・フィールドでのロッキーズ戦で、野茂は大リーグの球史に刻み込まれる快投を続けた。打者30人と対戦、8三振を奪い、許した走者は四球の4人だけで、今季16勝目(10敗)をマークした。

昨年、選手会のストライキ直後の大リーグに旋風を巻き起こしてナ・リーグ新人王に輝いた野茂は、日本でプレーした近鉄時代には無安打無得点試合の経験はなく、大リーグ公式戦通算59試合目の登板での快挙だった。

海抜約1600メートルの高地にあるこの球場は打球がよく飛び、打者有利として大リーグで有名。そこでの快投に、ドジャースのラッセル監督は「ワールドシリーズでの完全試合に匹敵する」と快挙をたたえた。

ドジャースでは、ロサンゼルスに本拠を移してからは7人目(10度)の快挙達成。9−0で大勝したドジャースは現在、ナ・リーグ西地区1位で2年連続地区制覇に近づいている。

野茂英雄投手 個人的にもうれしいし、この時期に勝てたことがすごくうれしい。(ノーヒットノーランは)九回だけ狙いにいった。最後は三振を取りにいったので、やったという感じだった。ファンの期待にこたえられて、本当によかった。この球場は打者有利と言われているが、ピアザがうまくリードしてくれた。《共同通信》

17日(日本時間18日)、野茂が米大リーグで記録した無安打無得点試合は、このところ3連勝だったとはいえ、投手に不利と言われる球場での大記録。大リーガーはもちろん、米国ファンの度肝を抜き、再び「トルネード」の存在感を強烈にアピールした。

ピアザのサインに、野茂が珍しく首を振った。九回二死。記録達成まであと一人の場面だ。ロッキーズファンまでが立ち上がって、声援を送る。三番バークスのカウントは2―2。「フォークボールで決めたかったから」と野茂。緊張をほぐすようにフーと息を吐き、投げ込んだ110球目は外角にすっと落ちた。バットが空を切る。あっけないほどの記録達成だった。《朝日新聞》

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【大相撲秋場所】10日目

大相撲秋場所10日目(17日・両国国技館)横綱曙が敗れる波乱があった。曙は取り直しの末、旭豊の右下手ひねりに屈して優勝争いから後退する手痛い2敗目を喫した。旭豊は曙からは初めて、通算では2個目の金星を挙げた。単独トップの横綱貴乃花は玉春日を寄り切り10戦全勝、連続二けた勝ち星を17場所に伸ばした。

大関武蔵丸は安芸乃島をはたき込んで通算36場所(幕内では30場所)連続となる勝ち越しを決めた、大関若乃花も琴稲妻を寄り切って8勝2敗と勝ち越した。大関貴ノ浪は関脇魁皇を寄り切って7勝目、魁皇は4敗目で今場所後の大関昇進がなくなった。十両は栃東が一人初日から10連勝、2敗力士もなくなり独走態勢に入った。《共同通信》

【民主党設立委員会】鳩山由紀夫氏と菅直人氏らが結成

鳩山由紀夫氏と新党さきがけの菅直人厚相らは17日午後、「民主党設立委員会」を結成し、直ちに意思決定機関となる「幹事会」を設置した。設立委、幹事会の代表に鳩山、菅両氏が決まった。幹事会で次期衆院選の公認候補選考のルールづくりを急ぎ、22日の設立委結成記念大会で第一次公認分を発表する。

設立委には現職の国会議員37人(代理出席4人を含む)と前・元議員3人が参加した。このほか次期衆院選に出馬予定の新人22人がオブザーバー参加した。

しかし、さきがけは同日午前の幹部会で武村正義前代表、井出正一代表、園田博之幹事長、田中秀征副代表、渡海紀三朗政調会長、三原朝彦総務会長の当選3回組6幹部の不参加を決定、同党の再分裂が確定した。社民党も午前の常任幹事会で村山富市党首が「排除・選別の論理」を批判して参加方針を撤回。佐藤観樹幹事長らが民主党幹部と接触するなど、深夜まで調整を続けたが、「第三極」は分裂の様相が強まった。

鳩山氏は、記者会見で「設立委はすべての人に開かれており、未来に向けて、志を一つにする方の参集を呼び掛ける」と訴えた。菅氏は「ブロック協議会の在り方も併せて(公認)ルールをきちんとし、広く候補者を検討し200人擁立を目指す」との考えを強調、社民党からも幅広い参加ができるよう配慮をにじませた。

設立委では鳩山氏を本部長とする選挙対策本部も設置。民主党の英語名を「ザ・デモクラティック・パーティー・オブ・ジャパン」とした。《共同通信》

【新進党・小沢一郎党首】民主党を批判

新進党の小沢一郎党首は17日夕、「民主党」結成の動きについて「どういうふうに日本の選択をしようとしているのか分からない。生き残る保身のため、右往左往しているようにしか見えない。それでは国民の理解を得られない」と批判した。高知市内で記者団の質問に答えた。

小沢氏は、政府・自民党内の臨時国会冒頭解散を目指す動きについて「解散をやるので召集するということなら早い方がいい」と受けて立つ構えを示した。加藤紘一自民党幹事長のヤミ献金疑惑については「既に国会で何度も虚偽の発言をしているのは確定した事実だ。後は自らの責任をどう取るかだけだ」と、幹事長辞任を重ねて求めた。

細川護熙元首相が提案した「郵政3事業の民営化」については「時代にそぐわないものは直さなくてはいけない。ただ民営化すれば何でもいいのか、というのは別問題だ」と述べるにとどまった。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】普天間代替「海上ヘリ基地を検討」

橋本龍太郎首相は17日午後、沖縄県宜野湾市で大田昌秀知事らを前に講演し、焦点の普天間飛行場返還に伴う代替ヘリポート建設問題について、米側から「海上ヘリポート建設の可能性を両国が検討する」との新提案があったことを初めて明らかにし、浮体工法による建設を真剣に検討する意向を表明した。

24日のクリントン米大統領との首脳会談でこの問題を前進させたい考えで、新提案により、返還実現に大きく動き出す可能性も出てきた。《共同通信》

大田昌秀沖縄県知事は17日午後、橋本首相を那覇空港で見送った後、県庁で記者会見し「国政の最高責任者がじかに県民に語ったというのは並々ならぬ決意だったと思う」と、首相の沖縄訪問を評価した。

一方、同日明らかになった普天間飛行場返還に伴う海上ヘリポート建設案については「県内移設は非常に厳しい。地元の対応を見ながら、県としても対応していく」と述べたが、「今の段階では中身が分からないのでコメントできない」と慎重な姿勢を示した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は17日午前、就任後初の沖縄訪問に当たって、首相官邸で記者団に心境を聞かれると「すごく緊張している。公邸を出るときに子供に表情が硬いとからかわれた」と重たい口調。閣議前には、わずかに久保亘蔵相と談笑する場面もあったが、出発の際も記者団に「まだ緊張している」。沖縄問題の総仕上げの訪問だけに、ふだん以上に力が入った様子だが、総選挙「10月20日」投票の条件も整い、緊張の裏側に総選挙後も「続投」の二文字があるよう。

○・・・新進党はこの日、消費税率を平成13年3月末まで現行の3%に据え置くための法案を了承。総選挙公約の目玉となるだけに、加藤六月「明日の内閣」副総理は「自民党の中にも賛同するグループはいる。署名運動をしたいぐらいだ」と記者会見でPR。各種世論調査でも、消費税引き上げ反対論が多いことを意識して「民主党も大乗り気になるのでは。社民党もね。国民の大勢を占めてくる」と軽口が続いたが、共産党の話になると「(消費税)撤廃一つだから…」。《共同通信》

【新進党】離党拡大を警戒

新進党は17日、杉山憲夫、井奥貞雄、高橋一郎の3衆院議員について、衆院解散・総選挙を目前に、離党届提出直後に自民党復党の動きを見せたことから「明らかに反党行為」(西岡武夫幹事長)として除名処分にした。

これまで新進党は離党届を円満に受理するのが慣例で、9月に入って離党した鳩山邦夫、船田元両氏のケースも同様だった。今回、異例の厳しい処分となったのは、自民党からの復党工作の揺さぶりによる離党拡大にクギを刺し、党内を引き締める狙いとみられる。

西岡氏は17日夕の記者会見で、除名理由について「離党届を出した途端に自民党との接触が公然と図られ、復党ということが言われるようになった。党倫理委員会にかけるまでもなく、幹事長として除名に値すると判断した」と説明した。

新進党の規約では、党員に対する処分は倫理委で審査されることになっているが、審査には時間がかかって党内締め付けに効果が薄い判断、「超法規的」処分となったようだ。

新進党の西岡武夫幹事長は17日夕の記者会見で、友部達夫参院議員(比例代表)から離党届が提出されていることを明らかにした。一部報道で、友部氏の政治団体は無許可で共済組合を運営して会員を募り、掛け金を集めながら、12日公表された政治資金収支報告書に記載せず、政治資金規正法違反の疑いがあると指摘されていた。

西岡氏は離党届の扱いについて「真相が明確でないので、今は預かっている」と説明した。《共同通信》



9月17日 その日のできごと(何の日)