平成2806日目

平成8年9月13日(金)

1996/09/13

【沖縄県・大田昌秀知事】代行を応諾

大田昌秀沖縄県知事は13日午後、米軍用地強制使用の公告・縦覧代行に応じることを最終決定し、記者会見で正式に表明した。知事は「苦渋に満ちた決断だった」と述べ、政府の基地問題や沖縄振興策への取り組みを評価。「(問題解決への)今後の道筋が明らかになったことから、国と県の連携を図ることが最も重要」と説明した。県は政府に応諾を通知。橋本龍太郎首相は知事の招請で17日に沖縄を訪問する。

昨年9月末、知事の代理署名拒否表明以来、続いた県と政府との「対立関係」は約1年ぶりに決着、橋本首相が最重要課題としていた沖縄問題は一応の決着を見た。19日には与党3党首会談が開かれる予定で、政局は解散への流れが加速するとみられる。

会見で知事は「行政の責任者としての6年間で最も難しい決定だった。私のすべてを問われることになりかねないとの自覚のもとに判断した」と述べた。

知事は応諾の理由として①代理署名訴訟最高裁判決で県が敗訴し、司法の場での基地問題解決は困難②基地整理・縮小への努力や、沖縄振興策に関する特別調整費50億円の計上、沖縄政策協議会の設置などの首相談話が閣議決定された③政局の先行きが不透明で、国との関係を改善した方が得策―などを挙げた。《共同通信》

政府は13日、大田昌秀沖縄県知事が米軍用地強制使用の公告・縦覧代行を応諾したことについて「米軍用地の安定的使用に理解を示したもので深く敬意を表したい」(梶山静六官房長官)として、日米安保体制の円滑運用の観点から歓迎している。

橋本龍太郎首相は同日夕、大田知事と電話で会談し「知事として大変につらい決断をされた。本当にありがたい」と表明、17日に沖縄県を訪問することを伝えた。

政府は直ちに、嘉手納飛行場など11施設と楚辺通信所一部用地の強制使用をめぐって係争中の職務執行命令訴訟2件を取り下げることを決定。17日の閣議では沖縄振興策を検討するための「沖縄政策協議会」を設置することにしている。

首相は13日夕、村山富市社民党党首、井出正一さきがけ代表にそれぞれ電話をかけ、強制使用問題が決着したことを報告した。《共同通信》



【大相撲秋場所】6日目

大相撲秋場所6日目(13日・両国国技館)横綱貴乃花が大翔鳳を右四つから寄り切って、6戦全勝で単独トップを守った。追う1敗は横綱曙と大関武蔵丸、平幕旭豊の三人となった。曙は小結琴錦を力強く寄り切った。琴錦は2敗目。武蔵丸は琴稲妻を危なげなく寄り切り、旭豊は大至をはたき込んだ。大関を目指す関脇魁皇は小結武双山をすくい投げで破り2敗を守った。武双山も2敗。大関若乃花も2敗をキープしたが、貴ノ浪は玉春日に敗れ3勝3敗となった。十両は栃東が6連勝で依然単独首位。《共同通信》

【阪神・藤田平監督】今季限りでの退団決定

阪神タイガースの藤田平監督(48)の今季での退団が13日、正式に決まった。三好一彦球団社長は同日午後、甲子園球場内の球団事務所で藤田監督と再び会談し、二日越し、9時間半に渡る話し合いが決着した。

今後は後任監督の人選に移るが、三好社長は「経験豊富でチームマネジメントにたけた人」を条件にしており、解説者の一枝修平氏(56)が候補に挙がっている。《共同通信》

【神戸市長田区】再生へ初の工事

阪神大震災でほとんどの家屋が焼失した神戸市長田区の鷹取東第一地区(8.5ヘクタール)で13日午前、震災後に決定された都市計画事業で、初の工事が始まった。

同市や西宮市、芦屋市など被災地の計17地区で、土地区画整理や再開発事業が決定され、鷹取東第一地区は地元住民が昨年末に事業計画に同意、その後、仮換地も既に一部で終了するなど最も計画が進んでいた。同地区は震災前に約900世帯が住んでいたが、約9割の家屋が焼失した。

強い雨の中、この日午前9時半から同地区内の公園予定地でくい打ち式が始まり、市関係者や住民約60人が地区の犠牲者約90人のめい福を祈って黙とう。鶴来紘一・市都市計画局長や住民代表8人が予定地でくい打ちを行い、続いて重機による整地作業が行われた。《共同通信》

【高橋素晴さん】14歳の少年が太平洋ヨット単独横断に成功

全長約9メートルのヨット「アドバンテージ号」で、太平洋単独横断の最年少記録へ挑戦していた新潟県白根市の中学3年、高橋素晴君(14)が13日夕、目的地の米サンフランシスコに無事到着、家族と約2カ月ぶりに再会した。

素晴君は7月22日、東京・夢の島マリーナを出港、約1万キロを約50日かけ航海し、サンフランシスコに9月上旬に着く予定だった。しかし、8月中旬、アリューシャン列島南方沖から無線交信があったのを最後に、約1カ月間も連絡不能の状態が続いた。

待ちかねた父親で陶芸家の裕雄さん(43)ら家族と再会した素晴君は、約2ヵ月の孤独な航海にも負けず、たくましく日焼けし元気そう。「おとといから2日間、眠らないで走った。今朝、金門橋が見え、本当にうれしかった」と話し、年長の海の仲間たちの歓迎を受けた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は13日、衆院解散報道などでこのところいらだっていたのがうそのように上機嫌。朝から、記者の背広の乱れを見つけ「いいスーツが台なしだ」と自ら直してやったり、梶山静六官房長官と一緒に食堂で昼食をとった後も、梶山氏を部屋から先に送り出し「お先にどうぞ。三歩下がって何とやらだ」と軽口も。最も頭を悩ませていた沖縄問題も大田昌秀知事が米軍用地強制使用の公告・縦覧代行応諾を表明したことで、衆院解散への重しがとれ気分は浮かれ気味。

○・・・小沢一郎新進党党首はこの日、名古屋市内で開かれた全トヨタ労連定期大会であいさつ。「四半世紀の節目の大会であいさつの機会をいただき大変な光栄だ」と切り出し、「トヨタの組織内議員として伊藤英成衆院議員、直島正行参院議員には党運営の実務者として切り盛りしてもらっている」と同労組を持ち上げた。さらに全トヨタ労連会長が小沢氏に先立っての「あいさつで「総選挙は10月20日に照準を絞る」と発言したことに触れ、「会長の言葉だから間違いない。そこを焦点にして頑張りたい」と締めくくり、総選挙を前に労組支援獲得に躍起。《共同通信》



9月13日のできごと