平成2805日目
1996/09/12
この日のできごと(何の日)
【プロ野球・阪神】藤田平監督に解任を通告
阪神タイガースは12日、甲子園球場の球団事務所で藤田平監督(48)に解任を通告したが、同監督がこれを拒否する異例の事態となった。
この日、阪神電鉄本社の役員会に出席した三好一彦球団社長は、午後4時半ごろから球団事務所で藤田監督と会談し、来季の契約を結ばない方針を伝えた。だが、同監督が契約問題を理由に納得しなかったため、結論を持ち越した。後任にはOBで解説者の一枝修平氏(56)の名前が挙がっている。
球団は午後6時から「監督問題に関する会見」を予定していたが、午後8時すぎに姿を見せた三好社長は「本日、来季の契約はしないと通告しました。監督は契約の年限について異論があるので話し合いは続行中です。(監督問題については)後日発表します」と説明。再び話し合いの席に戻った。
藤田監督は昨年7月、前半戦終了時に中村勝広前監督が休養したのに伴い、2軍監督から監督代行に昇格した。後半戦から指揮を執り、シーズン終了後、正式に監督に就任した。
チーム再建を期待されが、今季は12日まで48勝69敗の最下位で、4シーズン連続の負け越しが決定している。フロント、コーチ、選手の対立もあり、シーズン終了を待たず、解任通告を受けることになった。《共同通信》
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【大相撲秋場所】5日目
大相撲秋場所5日目(12日・両国国技館)大関武蔵丸と小結武双山が初黒星を喫し、全勝を守った横綱貴乃花が単独トップに立った。武蔵丸は小結琴錦に押し出され、武双山は旭豊の右上手を引いての寄りに屈した。
貴乃花は琴別府を出し投げから寄り切り5戦全勝。横綱曙は琴稲妻を一方的に突き出し1敗を保ち、ひざを痛めている大関貴ノ浪は大翔鳳を決め出して連敗を2で止めた。大関若乃花は北勝鬨の左小手投げに不覚を取り2敗目。大関を目指す関脇魁皇は小結琴の若を右上手投げで退け3勝2敗。十両は新入幕を狙う栃東がただ一人5連勝している。《共同通信》
【与党3党首】解散協議持ち越す
橋本龍太郎首相は12日午後、村山富市社民党党首、井出正一新党さきがけ代表と首相官邸で会談、連立政権の再優先課題である沖縄問題の解決に全力を挙げることを確認したが、焦点となっている衆院解散をめぐる話し合いは週明けの再会談に持ち越した。
大田昌秀沖縄県知事が13日に米軍用地強制使用の公告・縦覧代行応諾回答の見通しとなったことを受け、首相は17日に沖縄を訪問。沖縄問題解決への見通しをつけた上で党首会談をあらためて開き、10月選挙への両党首の意向を打診する段取りだ。《共同通信》
【社民党】衆院議員は民主党参加
社民党は12日、三役会議、常任幹事会を開き、鳩山由紀夫氏、菅直人厚相らによる「民主党」結成の呼び掛けへの対応を協議した。
その結果、佐藤観樹幹事長が提案した①民主党への参加は個人の判断にゆだね、そのために離党することを了承する②衆院議員と衆院選候補者は原則的に民主党に参加する③参院議員、地方議員と地方組織は社民党として残す―などの方針を基本的に了承した。
これにより、第一段階と一して社民党衆院議員が「丸ごと」新党に移行する形が整い、社民党は「分党」する方向となった。当面、民主党に参加する議員は引退議員や左派系議員を除き、50人程度に上るとみられる。しかし、社民党の丸ごと新党参加には、民主党結成の呼び掛け人の中に慎重論が根強いことから、曲折もありそうだ。
社民党の方針は、このほか、次期衆院選では社民党の地方組織は、民主党の候補を推薦する、としている。ただ、分党などは地方組織に直接絡む問題であるため、13日の全国都道府県連幹事長会議の意見を聴いた上で、23日の全国代表者会議で正式決定することになった。《共同通信》
【民主党】公認段階で選別も
「民主党」結成を呼び掛けた鳩山由紀夫氏と菅直人厚相(新党さきがけ副代表)は12日、都内で会談し「民主党」の衆院選候補者選考に当たり①公認決定は、新党問題への取り組みや行政改革に対する姿勢を重視する②入党時期は考慮しない③現職も新人と同等に扱う−との方針で臨むことで一致した。 ただ、入党に当たってはだれにでも門戸を開くことで合意した。鳩山氏が12日夜、記者団に明らかにした。
鳩山氏は「こうした考えは、佐藤観樹社民党幹事長にも伝えた」と述べた。 候補者の選考基準を設けることで、同日夜参加方針を基本的に了承した社民党の「丸ごと参加」をけん制する狙いがある。
◇
鳩山邦夫氏は12日夜、社民党が事実上、丸ごと「民主党」参加の方向となったことについて「民主党が受け入れるなら、20世紀の遺物であることを自ら証明する結果となる。受け入れるなら私は参加しない」と述べ、「丸ごと参加」が確定した場合は、民主党結党に加わらない意向を明らかにした。ただ「状況判断するには時間がかかる。数日間、様子を見る」と、事態の推移を見極める姿勢も示した。
兄の鳩山由紀夫氏の対応については「『社さ丸ごとの新党になるなら、抜けるのはお前ではなく、おれだ』と言った言葉を信じる」と述べ、民主党参加を見送った場合には「(新進党へ)復党はしない。ローカル政党をつくる」との考えを示した。都内で記者団の質問に答えた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は12日、都内のスタジオで自民党のポスターの写真撮影。早速、記者団が「総選挙用か」と突っ込むと、「それは党に聞いてくれ」とそっけない返事。与党三党首会談の前も「政治日程について言えるわけないじゃないか」と記者団をさえぎり、ここ数日来の衆院解散・総選挙に関する質問にへきえきした表情。とはいうものの、ポスター撮影は愛用の剣道着も持ち込み、2時間の予定を1時間オーバーする念の入れよう。口から出る言葉とは裏腹に、総選挙へ出陣態勢は整った?
○・・・新進党の中野寛成国対委員長はこの日の記者会見で、鳩山由紀夫氏らの新党「民主党」に触れ、「私の出身の旧民社党が党名変更を検討した時、民主党と友愛が候補だった」とエピソードを披露。「新党の行革も福祉も旧民社の主張と同じ。鳩山氏と菅直人氏をつなげると鳩菅(きゅうかん)だ。九官鳥はまねはうまいが、食えない鳥だ」と得意の駄じゃれで皮肉たっぷり。もっとも「旧民社の政策は新進党に引き継がれている。政策的には同じ方向でやれるのではないか」と付け加えるあたり、総選挙後の連携も十分意識している様子。《共同通信》
【沖縄米兵少女暴行事件】2米兵、2審も実刑
沖縄県民の米軍基地整理・縮小を求める声が高まるきっかけとなった昨年9月の女子小学生暴行事件で、婦女暴行致傷などの罪に問われ、一審那覇地裁で懲役7年と6年6月の判決を受けた在沖縄米海兵隊基地所属の海兵隊一等兵A被告(22)と同B被告(21)の控訴審判決公判が12日午前、福岡高裁那覇支部で開かれた。
岩谷憲一裁判長は「計画的で、自己中心的かつ凶悪な犯行。被害者や両親の被害感情は大きく、地域社会にも大きな影響を与えた。証拠隠滅を図るなど、他の同種事案と比べても刑事責任は極めて重い」と述べ、実刑の一審判決を支持し、両被告の控訴を棄却した。
判決によると、両被告は、C海軍上等水兵(23)=服役中=とともに共謀して昨年9月4日午後8時ごろ、沖縄本島北部の住宅街で、買い物帰りの小学生を殴ってレンタカーに連れ込み、テープで縛るなどした上で、それぞれ暴行した。
一審判決は、A被告とC上等水兵が懲役7年、B被告が懲役6年6月だったが、ハープ被告とリディット被告の2人が控訴。「事件をきっかけに高まった県民の反基地感情の影響で、同種事案に比べて不当に重い量刑だ」と主張していた。《共同通信》
【ドジャース・野茂英雄投手】15勝目
米大リーグ、ドジャースの野茂英雄投手は12日、ドジャースタジアムでのカージナルス戦に先発、8回を2安打1失点の好投で3連勝の15勝目(10敗)を挙げた。奪三振は6。
野茂は序盤こそ制球に苦しんだが、伸びのある直球とフォークボールで快調な投球を展開。六回一死まで無安打に抑えていたが、ガントに追い込んでからのフォークボールを左翼席に運ばれた。その後はバックの好守もあり、失点を食い止め、122球に達した八回を終えて交代。九回はオスーナが三者凡退に抑えた。 打線は二回にギャグニーの左前適時打で先制。五回には四番キャロスの2ランも出て前半で4点を奪った。ドジャースは試合のなかったパドレスに0.5ゲーム差をつけナ・リーグ西地区の首位を守った。
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始球式を行ったのは訪米中の中曽根元首相。ドジャースの青のジャンパーを着てマウンドに立ち、担手を浴びた。この日は全日空の東京−ロサンゼルス線開通10周年を祝う催しが試合前に行われ、中曽根氏の登板もその一環。「(野茂の試合は)よく見てます。彼のファイティングスピリットをたたえたい」と語り、野茂に声援を送っていた。《共同通信》