平成2768日目

平成8年8月6日(火)

1996/08/06

【厚生省】O-157を伝染病に指定

全国に被害が拡大した病原性大腸菌O-157による感染症の対策として、厚生省は6日午前、O-157などを原因とする「腸管出血性大腸菌感染症」を伝染病予防法に基づく伝染病に指定。同日官報告示するとともに、運用上の留意点などを都道府県など自治体に通知した。《共同通信》

橋本首相、堺市を視察

橋本龍太郎首相は6日午後、病原性大腸菌O-157による小学校集団食中毒が起きた大阪府堺市などを初めて訪れ、医療現場などを視察、幡谷豪男堺市長から治療法の早期確立など国に対する要望を聞いた。首相は「できる限り努力したい」と答えた。

同市長によると、首相は、O-157に対する理解不足から打撃を受けている生鮮食料品を扱う業者に対し、融資制度などで支援できるよう検討を進めていることを明らかにしたという。また、首相は記者会見で、医療費の全額負担を決めた堺市への補助策について「生徒、学童の患者は日本体育・学校健康センターの災害共済給付制度を適用する」とする一方、成人、二次感染患者については「医療保険の仕組みの中で対応するのは難しい」と述べた。

首相は菅直人厚相とともに、堺市の患者児童らが入院する泉佐野市の府立泉州教命救急センターで、症状が悪化した際の人工透析など高度医療について説明を受けた後、堺市役所を訪れ、幡谷市長と会談。

同市長は、伝染病指定を受け市民の間で不安が高まっている現状を説明した上で①食中毒の治療法の早期確立②徹底した原因究明③児童間のいじめや堺市民に対する差別防止のための全国的な取り組み−の3点を要請した。《共同通信》



【新進党】人心一新へ

新進党の小沢一郎党首は6日夜、「最高諮問会議」メンバーの羽田孜、細川護熙、海部俊樹の首相経験者3人と都内のホテルで会談し、「次期総選挙に向け、挙党態勢をつくるため人心を一新する」として、近く役員人事を実施することで一致した。具体的な内容は小沢氏に一任されたが、三役も含まれるとの見方が強い。

会談後、小沢氏は人事の時期について「できるだけ早くやりたい」と述べ、今週中にも行う意向を表明。7日に党三役を集め、基本方針を説明する考えだ。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は6日、広島市の原爆死没者慰霊式に出席後、原爆養護ホーム慰問や知事らの陳情など分刻みのスケジュール。その合間を縫うように自民党の衆院選立候補予定者の激励会に出席した。直前の記者会見では「来年度の予算編成を自分で仕上げたいという気持ちがないと言えばうそになる」と、秋口の解散には慎重な姿勢をうかがわせた首相だが、激励会では「候補者は少しは大人になったんでしょうか」などと出席者を笑わせながらも強力な支援を訴えた。おまけに激励会をもう一会場はしご、とあっては、解散はやっぱり近い?

○・・・新進党の鳩山邦夫広報企画委員長はこの日の役員会について記者会見。中野寛成「明日の内閣外交相」がO-157問題と絡ませて「自民党が大腸菌、社民党が赤痢菌」とこきおろした上で、「新進党という抗生物質を打っても鳩山というベロ毒素が出てくる」と鳩山由紀夫さきがけ代表幹事の新党構想を含め、与党を総攻撃したことを紹介した。中野氏は発言後「私の言う鳩山は(兄の)由紀夫のことで邦夫ではない」と釈明したことも邦夫氏は苦笑いしながら明らかにしたが、由紀夫氏と行動をともにするのではとの見方が強い弟としては心中は複雑?《共同通信》

【橋本龍太郎首相】早期解散に慎重

橋本龍太郎首相は6日午前、広島市で記者会見し、焦点の衆院解散・総選挙について「1997年度予算編成のシーリング(概算要求基準)で経済構造改革特別措置を官邸主導で入れた経緯を考えると、これを仕上げたいという気持ちがないと言ったらうそになる。これが申し上げられるぎりぎりのところだ」と述べた。

その上で、解散の障害として沖縄米軍基地縮小問題や補正予算提出問題を挙げるとともに「9月から11月にかけてシラク・フランス大統領や各国首脳が来日する。11月にはアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議があり、ぜひ参加したい」と強調した。

与野党には秋の臨時国会での解散説が根強いが、首相発言は年明け解散も視野に入れながら内政や外交課題に一定のめどをつけ、解散時期を慎重に模索したいとの考えを示したとみられる。《共同通信》



8月6日のできごと