平成4448日目
2001/03/13
この日のできごと(何の日)
【森喜朗首相】総裁選前倒しを表明
森喜朗首相(自民党総裁)が13日午後1時すぎから都内で開かれた自民党大会で、「総裁選を幅広い意思を反映されるよう実施する。具体的時期、方法は追って協議する」と述べ、9月の総裁任期切れを待たず総裁選を実施する方針を表明した。これにより、首相の参院選前の退陣が確定、政局の焦点は総裁選の実施時期と後継選びに移る。
首相は2001年度予算案と同関連法案の早期成立、月内に相次いで行う日米、日ロ両首脳会談などの外交課題に全力を挙げる考えを強調。その上で、ケーエスデー中小企業福祉事業団(KSD)事件など一連の不祥事に対する「真摯な反省」を表明するとともに、参院選での必勝態勢を築くため「党刷新」を訴え、具体的方策として総裁選の前倒し実施を求めた。《共同通信》
◇
自民党は13日、都内で開いた党大会で、9月に予定される総裁選を前倒し実施することを確認、森喜朗首相(党総裁)の退陣を前提にした後継選びの調整をスタートさせた。しかし、首相は大会あいさつで「幅広い意思を反映し得る形で実施する」と述べ、党員投票実施を求める姿勢を示唆、これに否定的な党執行部側と総裁選の方法や時期をめぐって調整が難航する可能性が出てきた。《共同通信》
◇
第67回自民党大会が13日午後、東京・北の丸公園の日本武道館で開かれ、森首相は「秋に予定される総裁選を繰り上げて実施する。具体的な時期と方法は追って協議する」と述べ、改めて事実上の辞意表明を行った。また、ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団(KSD)事件などの一連の不祥事について「公党として心よりおわび申し上げる」と陳謝した2001年運動方針や、「解党的出直しの決意をもって、党改革を実行する」とする大会アピールを採択し、閉幕した。党大会には、一般の支持者を含めて約8500人が出席した。《読売新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【自民党都議団】「自民は死ぬ」
「このままでは、自由民主党は『政党の死』を突き進む—。森首相の分かりにくい“退陣表明”の中、党大会が開かれる日本武道館(東京都千代田区)の前で13日、自民党の東京都議団が異例の「声明」を刷り込んだビラを、全国から集まった党員に配布する行動に出た。声明は「党首脳の危機意識の欠如は理解に苦しむ」と強い口調で執行部を批判している。
今年6月の行われる都議選は、参院選の前哨戦と見られているだけに、都議団は一連の森首相の対応に批判的で、先月以来、首相の退陣要求や全党員を有権者とする総裁選の実施などを、いち早く執行部に突き付けていた。
しかし首相の退陣表明が玉虫色となり、総裁選の投票権拡大も退けられたため、13日午前開かれた都議会の総会では「これ以上は我慢できない」と“決起”を確認。約40人の都議が「自民党再生」と書かれた鉢巻きを締め、正午過ぎに党大会開催直前の武道館前に乗り込んだ。《読売新聞》
【野党】首相問責決議案を提出
民主、自由、共産、社民の野党4党と無所属の会は13日午前、森喜朗首相の即時退陣を求めて首相問責決議案を参院に共同提出した。これを受けて、参院の議院運営委員会は同決議案を14日午前の本会議で採決することを決めた。与党3党の反対多数で否決される見通しだ。
提出に先立ち、参院の野党5会派は代表者会議を開き、首相の事実上の退陣表明について「国会、国民には辞めないと言い、党内向けには『辞意表明』という二枚舌で国民を愚弄している」として、即時退陣すべきだとの認識で一致した。
同決議案は提出理由について「森内閣は5人組の密室協議によって生み出された疑惑だらけの政権で、支持率も10%を切り、完全な死に体内閣だ」と糾弾。「神の国発言」や外交機密費事件、KSD汚職事件に加え、実習船衝突事故などでの危機管理能力の欠如を挙げ「首相の職責を続けることは断じて認められない」としている。《共同通信》
【大相撲春場所】3日目
大相撲春場所3日目(13日・大阪府立体育会館)両横綱がそろって敗れる波乱。貴乃花は関脇栃乃洋に一方的に寄り切られ、武蔵丸は平幕の千代天山に送り出され、ともに初黒星を喫した。栃乃洋は2勝目。千代天山は3個目の金星で3連勝とした。大関陣は魁皇が小結栃東を寄り切り、かど番の出島も旭天鵬を寄り切り、武双山は時津海を押し倒して、いずれも3連勝。雅山は貴ノ浪に寄り切られて1勝2敗。関脇若の里は2勝目を挙げた。全勝は3大関と、平幕の千代天山、土佐ノ海、寺尾の計6人となった。《共同通信》
【フランス】口蹄疫初確認
英国で深刻化した家畜の口蹄疫感染で、フランス農業省は13日、北西部マイエンヌ県の農家で国内初の感染例を確認したと発表した 同省によると、先月以降の流行で英国から輸入された家畜の感染が10件以上確認されているが、欧州大陸の欧州連合(EU)加盟国で成育したか家畜の感染が確認されたのは初めて。
英国では既に感染が100カ所以上の農家に拡大しており、グラバニ農相は「感染数はさらに増える可能性がある」と懸念を表明、防止策の徹底を指示した。《共同通信》
【米国、カナダ】EU肉を輸入禁止
米農務省は13日、家畜伝染病の口蹄疫がフランスで確認され、英国から欧州大陸へ飛び火した事態を受け、欧州連合(EU)の家畜と食肉製品の輸入を一時、全面的に禁止すると発表した。カナダ政府も同様の措置を取ることを決めた。
この問題でEUの獣医学専門家委員会も同日、フランスから他のEU加盟国への家畜輸出を今月27日まで禁止することを決定。EU非加盟のノルウェーもEUからの畜産品輸入を2週間見合わせると表明したほか、日本の農水省も14日、フランス産の豚肉と豚肉加工品の輸入を禁止した。
こうした中、南米アルゼンチンでも口蹄疫発生が13日確認され、英国で2月に端を発した口蹄疫問題は世界的規模で拡大する様相を見せ始めた。《共同通信》
【この日の民主党】
参院で森首相の問責決議案を提出=野党、即時退陣を求める
参議院の民主党・新緑風会は13日午前、自由、共産、社民、無所属の会の4会派と共同で、森喜朗首相の即時退陣を求めて首相問責決議案を参院に提出した。
提出に先立ち、野党5会派は代表者会議を開き、「国会、国民には辞めないと言い、党内向けには『辞意表明』という二枚舌で国民を愚弄(ぐろう)している」として、即時退陣すべきだとの認識で一致した。
問責決議案とは、参議院で首相や閣僚の政治責任を問うための決議。可決されれば憲法69条により衆院解散か総辞職を迫る衆院の内閣不信任決議案と異なり、法的拘束力はない。過去、首相問責決議案が可決された例はないが、1998年10月に当時の額賀福志郎防衛庁長官に対する問責決議が与野党逆転の参院で可決され、約1カ月後、額賀氏は辞任に追い込まれた。
同決議案は提出理由について「森内閣は五人組の密室協議によって生み出された疑惑だらけの政権。数え上げればきりがないほどの問題や、3閣僚の辞任党で森内閣への信頼は地に落ちている。支持率も10%を切り、完全な死に体内閣だ」と糾弾。「総裁選前倒しという方法による、実質上の辞任を表明した首相が国会審議に責任をもちえないことは明らかである」として、与党内から辞任を迫られ、全く支持のない首相が死に体で首相の職責だけを続けることは断じて認められないと指摘し、即刻総辞職するよう求めている。
問責決議案の提出を受けて、参院の議院運営委員会理事会は同決議案を14日午前10時からの本会議で採決することを決めた。
「自公保政権に国民の審判を!」今日から都内で連続街頭演説会
民主党では、森内閣の早期退陣と政権交代を求める声が高まっていることを受けて、3月13日から東京都内の主要ターミナルで平日夕方の連続街頭演説を実施する。
第1回は13日午後5時30分から新宿駅西口で。羽田孜特別代表、岩國哲人副代表、吉田公一、田中甲、松沢成文、樽床伸二、川内博史、山村健、松原仁、伴野豊各衆議院議員が5~10分ずつリレー方式でマイクを握る。
ハンセン病問題WTの加藤、中村議員が多磨全生園を訪問
民主党ハンセン病問題ワーキングチーム(WT)(座長・江田五月参議院議員)の加藤公一、中村哲治両衆議院議員が13日、寒風吹きすさぶ中、東京・東村山市の国立ハンセン病療養所・多磨全生園を訪問。療養所の現状を視察するとともに、全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)の役員と意見交換を行った。
ハンセン病問題WTでは、らい予防法人権侵害謝罪・国家賠償請求訴訟(一~四次提訴分)の判決言い渡しを5月11日に控え、療養所の実態把握と原告の訴えのヒアリングを行うために、全国各療養所を訪問しており、今回の多磨全生園の訪問もその一環として行われた。
加藤、中村両議員は、多磨全生園訪問に先立って、隣接するハンセン病資料館を見学。ハンセン病問題を始め、様々な人権問題について国際的な活動を行っている平沢保治さんの案内で、国の隔離政策や患者の人権運動の歴史などに関する展示を見て回り、その悲惨な差別の実態に改めて衝撃を受けていた。
続いて全生園を訪れた両議員は、事務本部で、菊地敬一園長を始めとする療養所スタッフから現状を聴取。同園には、3月1日現在で、516名の入所者がおり、その平均年齢は73.6歳に達している。職員は、治療、看護、事務の諸部門を含めて、362名が勤務。園の運営上の問題としては、入所者の高齢化に比して介護体制が薄くなっている点が報告された。
さらに、全療協事務局を訪れた両議員は、神美知宏事務局長ら役員と意見交換。「政府が療養所関連の予算や人を削り、“立ち枯れ政策”へ転換しようとしている中で、入所者たちは、このままでは死んでも死にきれない、という思いでいる。国賠訴訟や看護・介護体制強化の取り組みにぜひ支援をお願いしたい」という神事務局長の訴えに、加藤議員は「全力で取り組みます」と答えた。《民主党ニュース》