平成2741日目

平成8年7月10(水)

1996/07/10

【沖縄県・大田昌秀知事】代理署名訴訟で陳述

沖縄の民有地などを米軍用地として強制使用するため、首相が大田昌秀・沖縄県知事に代理署名を求めた職務命令訴訟の上告審で、最高裁大法廷(裁判長・三好達長官)は10日午後、国、県双方の主張を聞く弁論を開いた。この中で、上告した大田知事自らが意見陳述を行い、代理署名を拒否したことについて「県民の命と暮らしを守る行政の責任者として、やむを得ない選択だった」と述べた上で、「最高裁は沖縄の未来を切り開く判断をしてほしい」と訴えた。同訴訟はこの日の弁論で結審、9月に予想される判決では、米軍用地の提供に対する最高裁としての初の憲法判断が示される見通しだ。

大田知事は県側代理人の弁論に先立ち、約20分間の意見陳述を行った。

この中で、在日米軍施設の75%が集中する沖縄の現状に触れ、「昨年の少女暴行事件のような、(米兵による)許されない凶悪事件も繰り返し起こっている」と、実態を訴えた。

その上で、「戦後50年間、基地の重圧に苦しんできた県民は、基地機能の強化、固定化に強い危惧の念を抱いている。こうした状況で、行政の責任者として、駐留軍用地の強制使用の署名に応じることはできなかった」と、代理署名を拒否した背景を述べた。

そして最高裁に対し、「憲法の柱である基本的人権の保障と地方自治の本旨に照らし、若者が夢と希望を抱けるような判断を下してほしい」と求めた。《読売新聞》



【プロ野球オールスター戦ファン投票】広島から4人選出

プロ野球のオールスターゲーム運営委員会は10日、ファン投票の最終結果を発表、オリックスのイチローは86万5086票で2年連続最多得票となったが、史上最多だった昨年の99万4933票には約13万票も及ばなかった。

セ・リーグでは広島から史上初めて江藤、野村、前田、金本の4人が入り、江藤の59万9961票はセ最多得票。昨年、ファン投票ゼロだった巨人からは斎藤雅、落合、松井の3人。斎藤雅のファン選出は初めて。セではこのほか、古田(ヤクルト)と立浪(中日)が入った。《共同通信》

【大相撲名古屋場所】4日目

大相撲名古屋場所4日目(10日・愛知県体育館)今場所初めて横綱、大関陣が安泰。横綱貴乃花は琴錦を左上手投げで仕留め連敗を免れ、3勝1敗。曙は落ち着いた取り口で玉春日を押し倒し4戦全勝。大関武蔵丸は、琴の若を一方的に押し出し、貴ノ浪は小結旭豊を外掛けで下し、ともに土つかず。若乃花は蒼樹山をはたき込んで2勝2敗とした。大関を目指す両関脇はそろって快勝。武双山は力強い相撲で小結大翔鳳を破り4連勝、魁皇は大至を押し出し1敗守った。《共同通信》

【三田佳子さん】子宮がんを公表

3月の手術後、療養中の人気女優三田佳子さん(54)が10日、病状や近況を報告するビデオテープを東京・渋谷のNHK内で明らかにした。ビデオの中で、これまで「自分の口から言いたい」としていた病名を子宮がんと公表した。

三田さんも所属事務所の関係者も姿を見せなかったが、最近の生活ぶりが公開されたのは手術後初めて。ビデオは7日、東京都世田谷区内にある三田さんの自宅で撮影され、インタビュアーの質問に答える形式。

白いシックな装いの三田さんは少しやせ気味だが、顔色も良く、いつもと変わらない口調で近況などを語った。退院後の病状については「お医者さまは90−99%は大丈夫と保証してくださっています。どんどん太っています」と順調な回復ぶりを強調している。《共同通信》

【天皇皇后両陛下】チュニジア大統領夫妻と会見

天皇、皇后両陛下は10日午前、国賓として初来日したチュニジアのベンアリ大統領夫妻と皇居・宮殿の「竹の間」で会見された。

同席した宮内庁の渡辺允式部官長によると、大統領が「中東和平やアフリカの安定に対する日本の協力に感謝します」と述べると、天皇陛下は「第二次世界大戦の経験から、わが国は世界の平和が大切であると考えています」などと答えたという。

また陛下は阪神大震災の被災地にチュニジアからマグロの缶詰が贈られたことについて「心のこもったお見舞いを大変ありがとう」とお礼を述べた。夜は皇居・宮殿で両陛下主催の宮中晩さん会が開かれた。《共同通信》

【新党さきがけ・武村正義代表】中国・江沢民国家主席と会談

新党さきがけの武村正義代表は10日午後、中国の江沢民国家主席と北京市内の中南海で約1時間会談した。武村氏が核実験中止を求めたのに対し、江主席は「もう1回核実験をやって、9月以降はモラトリアム(凍結)したい」との方針を強調した。

さきがけは核実験に抗議する立場から対中円借款協議の先送りを主張しているが、江主席は「そういう考え方はやめるよう努めてほしい。おなかいっぱい食べている人はおなかをすかしている人の気持ちは分からない」と強く反発。歴史認識問題についても「前の戒めを忘れず、後の糧とすべきだ」と述べ、自民党内の一部の発言に不快感を示した。

武村氏はまた、台湾問題について「今春の台湾海峡の緊迫した状況は、日本人としても神経質にならざるを得ない。そういうことは、起こさないようにしてほしい」と自重を求めた。しかし、江主席は台湾問題は内政問題との立場を強調した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は10日、国会内で村岡兼造自民党国対委員長ら同党の秋田県選出議員と選挙ポスター用の写真撮影に応じた。カメラマンが「もっと笑顔をつくってください」と注文を付けると、両わきの村岡氏と野呂田芳成前農相に流し目を送りながら「両側の人が怖くて笑えないよ」と冗談を飛ばすなど上機嫌。もっとも村岡氏が最後に握手を求めながら「これで選挙はばっちりだ」と話し掛けると、急に黙り込んだ。「衆院解散・総選挙は考えていない」と国内外の懸案処理に努める姿勢を強調していただけに、首相自ら解散風をあおるのはずいと思い至った?

○・・・新党さきがけの鳩山由紀夫代表幹事はこの日、甲府市で開かれた全逓の定期大会であいさつ。日ごろ郵政3事業の民営化を主張する自民党の小泉純一郎氏を評価している鳩山氏だが、「(小泉氏と)何度も会っていたものだから、舌足らずで皆さんには誤解を与えた」といつもの歯切れの良さはどこへやら。新党問題では「衆院選前に行動を起こさないと国民を欺く」「最初で最後のさきがけ代表幹事としてのあいさつになる」と声を張り上げていたが、「新党といえども組合頼りか」とは陰の声。《共同通信》



7月10日のできごと