平成2606日目

1996/02/26

この日のできごと(何の日)

【薬害エイズ事件】帝京大副学長が辞任

血友病患者ら約2000人がエイズウイルス(HIV)に感染した薬害エイズ問題で、1983年当時厚生省のエイズ研究班班長だった安部英帝京大副学長が26日、冲永荘一理事長に辞職願を提出、辞任した。

辞任の理由について安部氏は「良心に恥ずるところは一切ないが、大学に迷惑をかけた」などとしている。これに対し被害者らは「反省の言葉が聞かれないのはおかしい。真相を語るべきだ」と反発している。

同大によると、安部氏は辞職願で「マスコミなどの中傷で大学にご迷惑をお掛けすることは誠に忍びないので辞任させていただきたい」と理由を述べている。

安部氏は東京帝大医学部を卒業後、46年に帝京大医学部長となった。血友病治療の第一人者で58年6月、厚生省のエイズ研究班班長に就任した。

輸入の非加熱血液製剤の安全性について議論がある中、HIV感染の恐れがあった同製剤による治療の継続を強引に主張。94年4月には東京HIV訴訟の原告らから殺人未遂罪で告発され、今月15日にはHIVに感染して死亡した血友病患者の遺族から殺人罪で告訴されていた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【警視庁】失踪巡査の身柄確保

千葉県船橋市で24日未明、船橋署地域課のA巡査(25)が乗用車に発泡後失踪した事件で、警視庁高尾署は26日午前11時15分、同巡査を東京都八王子市高尾町内のビジネスホテルで発見、身柄を確保した。同巡査が持っていたけん銃と銃弾3発も確保された。同巡査は高尾署で簡単な取り調べを受けた。

船橋署は、警視庁から同巡査の身柄の引き渡しを受け、警察官職務執行違反の疑いがあるとみて事情聴取する。《共同通信》

【大相撲春場所】番付発表

日本相撲協会は26日朝、大相撲春場所(3月10ー24日・大阪府立体育会館)の番付を発表した。

大関以上に大きな変動はなく、先場所貴乃花との同部屋優勝決定戦に買って初優勝を果たした貴ノ浪が横綱に一番近い東大関で初の綱とりに挑む。

貴乃花が5場所連続東横綱に座り、2場所連続途中休場で、春場所の出場も危ぶまれる曙が西横綱。初場所途中出場で2度目のかど番を迎える若乃花は東大関で、武蔵丸が西大関と変わらず。

関脇は平成6年初場所以来の4人。東は史上3位夕イの8場所連続関脇となった魁皇と2場所ぶりに復帰した武双山。西は昭和以降2位の関脇通算18場所目の琴錦と平成6年九州場所以来のカムバックになる貴闘力。小結は東が先場所新小結で勝ち越した土佐ノ海、西には安芸乃島が4場所ぶりに返り咲いた。

幕内在位71場所目(史上10位)の元大関小錦は西9枚目、霧島は西14枚目。新入幕は巌雄1人。巌雄は北の湖部屋初めての幕内一士。代わって智ノ花が十両に落ちた。十両昇進は2人で、新十両の旭天鵬は旭鷲山に続くモンゴル出身2人目の関取。彩豪は1場所で、十両に復帰した。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】京都市長選「心臓に悪い」

橋本龍太郎首相は26日朝、京都市長選の結果について「心臓に悪い・前々回、前回より(共産党推薦候補の票が)増えているから、その分(住専処理策への反対が)上積みされたと思う」と住専処理策への批判が強かったことは認めたが処理案そのものについては「それは変えようがない」と述べた。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】マレーシア・マハティール首相と会談

橋本龍太郎首相は26日夜、東京・元赤坂の迎賓館でマレーシアのマハティール首相と会談し、バンコクで3月1、2両日に初めて開かれるアジア欧州首脳会議(ASEM)について、個別問題をめぐる突っ込んだ議論でアジア、欧州双方の対立点を浮き彫りにすることを避け、建設的な対話をする必要があるとの認識で一致した。

これは、同会議を継続的に開催していくことが重要との考えによるもの。マハティール首相は、日本がこれまで先進国首脳会議(サミット)などで東南アジア諸国連合(ASEAN)の意向を踏まえて対応してきたことを指摘し「ASEAN首脳と欧州首脳が直接話し合う機会は格別重要で、大切にすべきだ」と強調した。

マハティール首相は、緊張が高まっている中国と台湾の関係について「台湾海峡の調整に必要なのは、双方の当事者に自制する対応を求めることだ」と述べた。これに対し、橋本首相も「同じ認識だ」と答え、対話による平和的な解決を求める考えを示した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は26日朝、強行日程だった日米首脳会談で時差ボケが残っているのか、「眠いよ」と記者団にこぼしながら官邸に。初顔合わせのクリントン大統領を「信頼できる感じ」と、訪米成果をアピールしたが、今週末、バンコクでのアジア・欧州首脳会議で、焦点の日韓首脳会談の見通しを聞くと、途端に不機嫌になって「君たちはそれしか興味がないのかね?」。「昨日(米国から)帰ったばっかりで、そんな打ち合わせをする時間があったと思うかね?」と逆質問。竹島問題などを抱える日韓関係は、ビル−リュウ関係ほどに簡単でない様子。

○・・・この日、衆院予算委の住専処理策集中審議で一番手に立った深谷隆司氏(自民)は「野党のことだからとやかく言わないが、国会議員が国会に向けてデモをするのは何とも奇異に映る。デモは国会で発言できない市民がするものだ」と、新進党の税金投入反対デモを批判。深谷氏は「住専処理に税金を使うなのひと言で片付ける姿勢は、あまりに安易で、国民を欺く」と切り捨て、「まあ先頭に立つ人が、苦笑いをしていたから、真剣勝負ではないとの感想を持ったが…」と皮肉り、攻められ通しの住専問題で反撃の一矢。《共同通信》

【韓国・全斗煥元大統領】献金のわいろ性を否定

韓国大統領在任中に事業の許認可の見返りに各企業から2269億ウォン(約300億円)のわいろを受け取ったとして特定犯罪加重処罰法の収賄罪で起訴された元大統領、全斗煥被告らの秘密政治資金事件の初公判が26日午前、ソウル地裁(金栄一裁判長)で開かれた。

元大統領の弁護側は人定質問の後「本人の意見」として「被告が大統領だからといって受け取った金がわいろとは言えない。政治献金だ」と主張、献金のわいろ性を全面的に否定した。また「検察捜査は政治的捜査だ。政治家が政治資金捜査を、具体的立証なしに推し進めるなら国が混乱する」と主張、自らへの捜査が政治的報復によるものだとし、全面的に争う姿勢を示した。

同裁判の最大の焦点は、全元大統領の秘密資金の使途の内容がどの程度解明されるかで、4月の総選挙にも大きな影響を与えることになる。元大統領が昨年12月に逮捕されて以来、公の場に姿を見せたのは初めて。《共同通信》

【ドジャース・野茂英雄投手】紅白戦に登板

米大リーグ、ドジャースの野茂英雄投手が26日、このキャンプで初めて紅白戦に登板し、2回を0点に抑えた。

野茂はモンデシー、ピアザら主力組を相手に先発した。一回は先頭のデシールズに安打と二盗を許したものの、続くギャグニーをフォークボールで三振に取るなど、決め球も試した。

結果は9人の打者に対して33球を投げ、2安打、2三振、1四球で無失点。しかし、直球も変化球も切れ「はいまひとつで、まだ調整段階の印象を受けた。

野茂は「打者もまだ出来上がっていないし、相手が空振りしたからといって判断はできない」と言い、次の登板は未定だが「決められた試合で課題を持ちながら投げ、開幕に向かっていきたい」と話した。

野茂英雄投手 紅白戦なので、抑えたからといって、どうのこうのとは言えない。ブルペンと同じように投げ、それが試合形式になっただけ。きょうはキャッチャーのサイン通りに投げた。仕上がりは普通です。《共同通信》

【MLB・ブレーブス】ホワイトハウス訪問

米大リーグのワールドシリーズを38年ぶりに制したブレーブスのホワイトハウス訪問が約4カ月遅れの26日実現した。シリーズ直後が恒例だが、ボスニア危機などでこの日まで延期されていた。

キャンプ地のフロリダ州ウエストパームビーチから駆け付けたナインは「クリントン」の名前が入った背番号1のユニホームをプレゼントしたが、既にトレードされて晴れの場所に立てない“世界一”メンバーもいて、これを残念がる選手も。

米国チームのワールドシリーズ制覇は4年ぶり。カナダのトロントに本拠地を置くブルージェイズが連覇し、一昨年はストライキで中止だった。王座を取り戻したナインを大統領はねぎらった。《共同通信》

【大藪春彦さん】死去

日本のハードボイルドミステリーの先駆者で「蘇る金狼」などの作品で知られる作家の大藪春彦さんが26日午後6時18分、目黒区の国立東京第二病院で死去した。死因は不明。韓国ソウル出身。

香川県の高松一高を経て早稲田大学に進み、在学中の昭和33年に書いた「野獣死すべし」が江戸川乱歩賞に激賞され、大学を中退して作家活動に入った。著書は「歯には歯を」「蘇る金狼」「汚れた英雄」「傭兵たちの挽歌」など130冊を超える。《共同通信》



2月26日 その日のできごと(何の日)