1995 平成7年12月2日(土)

平成2520日目

平成7年12月2日(土)

1995/12/02

【台湾立法委員選挙】国民党、過半数確保

2日投開票が行われた台湾の立法委員(国会議員、定数164)は国民党が辛うじて過半数を確保、来年春の初の総統直接選挙での李登輝総統(国民党主席)の当選に弾みをつけた。過半数割れの可能性が指摘されながらも、勝利したことで、李総統は従来の路線に自信を深め、積極的な外交を展開するとみられる。

これにより、国民党は単独政権を維持、独立反対派の新党は議席数を3倍に伸ばし、独立を主張する野党民主進歩党も微増となり、3党ともに面目を保つ結果となった。

中央選挙管理委員会の発表によると、全体で国民党は過半数の83をわずかに2議席上回る85(改選前92)、民進党(同50)が54、国民党から2年前に分かれた新党(同7)が21、無所属などその他が4となった。政党別の得票率で国民党は46.06%と立法委員選挙では最低となった。

投票率は3年前の前回選挙時の72.02%名より若干下がり67.64%だった。

今回の選挙で国民党は「安定」を訴え、許水徳秘書長が目標を85議席に設定する背水の陣で臨み、危機感を強めて結集を図り過半数を何とか維持した。

民進党は従来の独立、統一の論争を乗り越えての「大和解」による、3党の大連立政権樹立を提起して選挙戦を展開、独立を正面に出さないソフト路線で一定の伸びを示したものの、限界もみせた。新党は国民党反主流派の現職2副主席を巻き込んだ作戦が奏功した。

許秘書長は「国民党の政権継続を有権者が望み、過半数割れを支持しないことが示された」と勝利宣言したものの、硬い表情だった。

中国が李総統批判キャンペーンを展開し、軍事演習を繰り返す中で行われた選挙で国民党が勝利、李総統は今後も積極政策を継続するのは確実だが、新党の躍進は中台関係の悪化を懸念する声も強まっていることを示した。《共同通信》



【会社員VX殺害事件】オウム幹部ら再逮捕

大阪市淀川区の会社員Hさん=当時(28)=が昨年12月、猛毒の有機リン系化合物VXで殺害された事件で、警視庁と大阪府警の合同捜査本部は2日、殺人容疑で、実行グループのオウム真理教幹部、新実智光被告(31)やVXを製造したときれる教団幹部土谷正実被告(30)ら計6人を再逮捕した。

犯行を指示したとされる教祖の麻原彰晃被告(40)と実行グループの1人の信者高橋克也容疑者(37)=地下鉄サリン事件で特別手配=の2人についても同容疑で逮捕状を取った。麻原被告は3日にも再逮捕する。

新実被告らの供述から「オウム真理教被害者の会」会長ら数人をVXで襲撃していたことも判明。捜査本部はサリンより強力で化学兵器としても使われるVXを犯罪史上初めて使用した一連の事件の全容解明を目指す。

再逮捕されたのは新実、土谷両被告のほか実行グループの幹部井上嘉浩(25)、同HS(30)、元幹部中川智正(33)、信者YA(30)の各被告。6人は容疑を認めている。

調べによると、麻原被告らは共謀して、昨年12月12日午前7時15分ごろ、大阪市淀川区宮原一丁目の路上で、YA被告がVXをHさんの後頭部に噴きかけ殺害した疑い。

これまでの調べでは、麻原被告は大阪支部の密告を基にHさんを「教団の破壊を企てる元自衛官の信者(26)を背後であやつる公安警察のスパイ」と判断し殺害を指示した。《共同通信》

【オウム真理教・麻原彰晃被告】横山弁護士を解任

地下鉄サリン事件の殺人、同未遂罪で起訴されているオウム真理教教祖麻原彰晃被告(40)は2日午前11時40分、私選弁護人の横山昭二弁護士の解任届を東京地裁に提出した。理由は「都合により」とされているという。

麻原被告は以前から私選弁護人として横山弁護士を選任、同弁護士が一人で弁護に当たっていたが、初公判が予定されていた10月26日の直前になって麻原被告が横山弁護士を解任、公判が開けなくなった。同弁護士はこの後再任されたが、先月上旬、9人の国選弁護団が結成されていた。

同被告側と地裁、検察側との協議は、国選の弁護人が引き続き行うため、公判日程の調整などに影響はないとみられる。《共同通信》

オウム真理教の教祖麻原彰晃被告(40)が2日、私選の横山昭二弁護士を解任した背景には、宗教法人法に基づく解散請求問題などについての同弁護士の対応への不満や、国選と私選の併存で弊害が出始めたことへの懸念があったことが、関係者の話で明らかになった。麻原被告の決断で弁護団は国選に一本化され、今後は初公判に向けた準備に弾みがつきそうだ。

麻原被告は10月26日に予定されていた初公判が延期された直後、裁判所で今後の方針を聞かれ「国選は希望しない。2、3週間あれば私選弁護人を選任できる」などと回答。だが裁判所側は職権で国選弁護人の選任作業に着手し、11月9日に9人の国選弁護団が結成された。 数人ずつが頻繁に接見を重ねる中で、麻原被告は次第に国選弁護団に信頼を置くようになり、一方で宗教法人法による解散請求問題で十分な対応をしなかったなどとして、横山弁護士に対する不満を募らせていたといわれる。

こうした中、仕切り直しの初公判に向けて11月28日、国選選任後初の裁判所、検察、弁護団の三者協議が行われた。国選側が十分な接見時間の保証や証拠開示を求めたのに対し、地検側は「私選と国選で足並みをそろえ、主任を決めるなど態勢を整えてくれないことには対応できない」と渋り、併存の弊害が表面化することになった。

麻原被告が国選弁護団に今後の公判を任せる決断を固めたことで、懸案となっていた主任弁護人問題も解決、初公判の準備に拍車が掛かることになる。しかし、地下鉄サリン事件などの膨大な事件記録は、現在謄写作業中で、弁護団が弁護方針を立てるまでにはかなりの時間を要することから、初公判は早くても来年2月ごろになる見通し。《共同通信》

【武村正義蔵相】住専処理公費導入に前向き

武村正義蔵相は2日午後、札幌市内のホテルで講演し、8兆円を超える多額の不良債権を抱える住宅金融専門会社(住専)の処理策づくりで、受け皿機関の設立と公的資金の導入を公式に表明した。

蔵相は「受け皿機関をつくらせていただく。そこに住専の債権をシフトし、回収の努力をする」として債権回収機能を備えた受け皿機関の設立を表明。公的資金についても「国として公的なかかわりを考えなくてはいけない。日銀も政府も一定の支えをしていく決断をしなくてはいけない」と導入に前向きな姿勢を明らかにした。《共同通信》

【韓国・全斗煥元大統領】出頭を拒否

韓国の全斗煥元大統領は2日、ソウルの自宅前で国民に向けた談話を発表し、1979年の粛軍クーデターや80年の光州事件の再捜査のため検察が同日午後三時(日本時間同)に求めている出頭要請を「政治的捜査」として拒否することを明らかにする一方、金泳三政権を強く批判した。

ソウル地検特捜本部はこのため、粛軍クーデターの主要関係者である盧泰愚前大統領=秘密政治資金事件で逮捕=から同日、拘置所内で事情聴取、崔圭夏元大統領にも出頭を打診した。

検察側は全元大統領に対しては、強制捜査に踏み切るかどうかを検討しているという。全元大統領側は徹底抗戦するとみられ、開始されたばかりの再捜査は当初から難航することになった。

全元大統領は「捜査再開は真相究明のためでなく、政治的必要によるものと思われる」とし「召喚要求など、どのようなことにも協力しない」と言明。「検察が(私を)司法処理しようとすれば、既に提出した資料で行ってほしい。それによるどのような処分も受ける」と述べた。《共同通信》

【スリランカ軍】タミル人拠点を制圧

コロンボからの報道によると、スリランカ政府軍スポークスマンは2日、同国からの分離独立を目指し反政府闘争を続けてきた少数派タミル人のゲリラ組織「タミル・イーラム解放のトラ」(LTTE)の本拠地ジャフナ市の中心部を同日、制圧したと述べた。

2方面から別々に進撃していた政府軍部隊が、同日午前10時(日本時間同日午後1時半)すぎ、ジャフナ市中心部で合流、市内の残留ゲリラ部隊を孤立させたという。

スポークスマンは、残存ゲリラ兵を掃討するのにさらに2、3日はかかるとしながらも「(ゲリラ側を)完全に封じ込めた」と述べた。

LTTEがジャフナ市の支配を失うのは、1990年の駐留インド軍撤退以来、5年ぶり。LTTEの主要部隊は既にジャフナ半島東部などの密林に逃れ、抗戦の構えだが、長年確保してきた闘争の牙城を失う軍事的痛手は極めて大きく、12年に及ぶ民族紛争は大きな転機を迎えた。《共同通信》

【スピードスケートW杯ヘーレンフェイン大会】第1日

共同通信に入った連絡によると、スピードスケートのワールドカップ(W杯)ヘーレンフェイン大会第1日は2日、オランダのヘーレンフェインで行われ、男子500メートルで堀井学(新王子製紙)が36秒51で優勝した。堀井はこの種目でW杯通算6度目の優勝。

日本勢はまた、男子1500メートルで白幡圭史(専大)が1分53秒82で優勝した。

このほか、男子500メートルでは井上純一(西武鉄道)が3位、清水宏保(日大)が5位、黒岩敏幸(ミサワホーム)が6位、宮部保範(新王子製紙)が7位と上位を占めた。

女子500メートルでは島崎京子(三協精機)が40秒41で3位に入った。岡崎朋美(富士急)は5位、楠瀬志保(佐田建設)は5位。女子3000メートルはグンダ・ニーマン(ドイツ)が4分18秒22で優勝し、上原三枝(JNF)が4分24秒17で3位に入った。根本奈美(富士急)は8位、田畑真紀(富士急)が10位となった。《共同通信》



12月2日のできごと