平成2477日目

平成7年10月20日(金)

1995/10/20

【衛藤征士郎防衛庁長官】沖縄訪問を延期

衛藤征士郎防衛庁長官は20日、沖縄県の大田昌秀知事が米軍用地の強制使用手続きの代理署名を拒否している問題で、事態打開のために24、25日の両日に予定していた沖縄訪問を延期することに決めた。

延期の理由については「国会日程など諸般の事情」としているものの、実際には宝珠山昇・前防衛施設庁長官が「今の論議は沖縄県民を向いている感情論」などと発言して辞任に追い込まれたことで、「沖縄県の防衛庁に対する感情が悪化し、話し合い解決に向けた状況にない」(防衛庁幹部)と判断したものだ。

防衛庁ではあらためて訪問日程について沖縄県側と再協議したい考えだが、月末にペリー米国防長官が来日するなど、衛藤長官の日程が立て込むため、訪問実現のめどは立っていない。《読売新聞》

衛藤征士郎防衛庁長官は20日の衆院安全保障委員会で、大田昌秀沖縄県知事の米軍用地強制使用の代理署名拒否について「知事がそうする理由は、政府が戦後50年沖縄に対する十分な配慮をなさず、基地整理の努力も不足しているという不満にある」と述べ、政府府のこれまでの対応に問題があったとの認識を示した。

また、沖縄の県道104号線越え射撃訓練の移転先候補として日米合同委員会が調査している北海道大演習場、矢臼別(以上北海道)、王城寺原(宮城県)、富士(山梨、静岡両県)、日出生台(大分県)の5演習場について「ここだと決まれば腹を決めてやる」と述べ、調査結果通りの実行に向け地元説得などに努力する強い意欲を示した。自民党の野田聖子、社会党の大出俊両氏の質問に答えた。

一方、宝珠山昇・前防衛施設庁長官の後任として20日就任した諸富増夫長官は同日夕、同庁で記者会見し、「基地問題は話し合いが基本」と政府方針に従うことを強調、「できるだけ早く沖縄を訪問したい」と述べた。《共同通信》



【オウム・男性信者リンチ殺人事件】麻原被告ら4人を再逮捕

平成元年初め、静岡県富士宮市のオウム真理教総本部で男性信者がリンチを受け殺害された事件で、警視庁と神奈川県警の合同捜査本部は20日、殺人容疑で犯行を指示したとされる教祖の麻原彰晃被告(40)と実行グループの「建設省大臣」早川紀代秀(46)、元教団幹部岡崎一明(35)、「自治省大臣」新実智光(31)各被告の計4人を再逮捕した。

殺害されたのは北九州市出身のTさん=当時(21)=。Tさんは昭和63年4月ごろ入信。同年6月ごろ出家し、その後行方不明になっていた。

麻原被告の逮捕は、地下鉄、松本両サリン事件、坂本弁護士一家事件などに次いで8回目。逮捕後の調べに対し、麻原被告は駅秘、ほかの3人は「間違いありません」などと容疑を認めている。

これまでの調べに対し岡崎被告は「事件前年に発生した信者の修行中の死亡事件の口封じのため殺害した」と供述している。また約10カ月後には教団犯罪の原点とされる坂本弁護士一家事件が起きていることから、捜査本部は教団が犯罪集団に変ぼうする端緒とみて全容解明を急ぐ。《共同通信》

【東京地裁】オウム4被告が無罪主張

山梨県上九一色村のオウム真理教施設「第7サティアン」内にサリン量産プラントを建設しサリン製造を企てたなどとして、殺人予備罪などに問われた教団「科学技術省」幹部TM(27)ら4被告の初公判が20日、東京地裁(若原正樹裁判長)で開かれ、検察側は冒頭陳述で教祖麻原彰晃被告(40)が「ハルマゲドン(最終戦争)」の到来など独自の教義・思想を実現するため大量殺人を計画、同被告の指示でサリン製造が組織的に進められたと指摘した。

教団のサリン製造の目的や製造経過の全体像が法廷で明らかになったのは初めて。罪状認否で4被告は殺人予備罪について「サリン製造の認識はなかった」と無罪を主張した。

初公判を迎えたのはTM被告と「科学技術省」幹部HH(40)、同TW(35)、「建設省」幹部OH(32)の4被告。

【日本テレビ、TBS】坂本事件報道で対立続く

坂本堤弁護士一家殺害事件に関して「早川紀代秀被告らがTBSで放送前の坂本弁護士のインタビューテープを見て同弁護士を標的に決めた」と日本テレビが報じ、TBSと対立している問題で、日本テレビは20日のニュースで「TBSは捜査当局に、坂本弁護士のビデオテープを任意提出し、当時のスタッフが任意聴取にも応じている」と続報の形で放送した。

これに対し、TBSの笠井青年広報部長は「テープの提出や、スタッフが聴取を受けたかどうかについては答えられないが、早川被告らにテープを見せたという事実はない」として、20日付で日本テレビに「事実確認を欠いた、的確ではない報道ではないか」との抗議文を送ったことを明らかにした。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自民党の村岡兼造国対委員長は20日の総務会で「各種委員会と本会議の出席率が悪いので、格段の努力を。執行部からもきつく言ってほしい」とクレームを付けた。これを聞いた当選14回の大ベテラン、山中貞則衆院議員が「初めての小選挙区で心ここにあらずだ」と総選挙準備で走り回る議員心理を解説すると、村岡氏が「(欠席者も)東京にいるんです。案外若いのが出ていない」と独自の調査結果を基に反論。地元回りの草取り、ではなくさぼりの実態が浮き彫りに。

○・・・新進党の鳩山邦夫衆院予算委員会理事はこの日、理事懇談会後に記者会見し、一連の沖縄問題で集中審議を要求したことを説明。「宝珠山昇・前防衛施設庁長官は首相の頭が悪いと『優れた指摘』をしている」と切り出してから、「形容詞の使い方が下手なもので…。『大胆な指摘』をして辞任までした」とわざとらしく訂正して見せた。「宝珠山発言だけでなく、根底には米軍基地の問題もあり、国政上の大テーマだ」と強調。政府内部の混乱で弱り目の村山富市首相を皮肉たっぷりに追い打ち。《共同通信》



10月20日のできごと