平成2427日目

平成7年8月31日(木)

1995/08/31

【坂本弁護士一家失踪事件】警視庁、早川被告を長野へ同行

横浜市の坂本弁護士一家事件で警視庁は31日、一家3人を殺害、遺体を山中などに埋めたと供述しているオウム真理教「建設省大臣」早川紀代秀被告(46)に任意同行を求め、長男竜彦ちゃん=当時(1つ)=の遺棄現場とされる長野県大町市に向かった。警視庁は遺体を埋めたとされる場所などの確認作業をして、来月上旬にも予定されている遺体捜索に向け詰めの捜査を急ぐ。

早川被告は同日午前、留置先の本富士署から捜査一課の捜査員に付き添われ、車で出発した。

これまでの調べで、坂本弁護士一家は、早川被告ら実行グループ6人に横浜市磯子区の自宅で殺害された後、いったん静岡県富士宮市の教団総本部に運ばれ、その後、坂本堤弁護士=当時(33)=は新潟県新井市周辺の山岳地域、妻都子さん=当時(29)=は富山県・宇奈月温泉近くの山中、竜彦ちゃんは長野県大町市内の湿地帯に埋められたとされている。

神奈川県警など捜査当局は既に、事情聴取に対し犯行を認めている元教団幹部(34)についても、任意で遺棄現場に同行を求め、ほぼ特定を済ませているが、捜査当局は早川被告の説明と併せ、詳細な遺棄現場の特定を進める方針。《共同通信》



【東京、大阪地裁】オウム真理教の口座を仮差し押さえ

松本サリン事件の犠牲者4人の遺族がオウム真理教側に約5億5000万円の損害賠償を求めた訴訟などに絡み、東京地裁と大阪地裁は31日、さくら銀行吉田支店(山梨県富士吉田市)の教団名義の預金口座を仮差し押さえした。

遺族の代理人によると、仮差し押さえは同日までの両地裁の決定に基づく措置。決定はサリン事件をめぐる初の司法判断で、訴訟で遺族らが勝訴した場合に備え、教団が支払う賠償金を確保するのが狙い。

この措置で、教団は口座から自由に資金を引き出せなくなるため、同代理人は教団の資金隠しが心配されているだけに、決定でサリンの被害者や多額のお布施を取られた被害者側に、被害救済の道が広がった」と話している。《共同通信》

【自民党】全国幹事長会議

自民党は31日午後、党本部で全国幹事長会議を開き、参院選の総括を踏まえた次期衆院選への対応や総裁選について地方からの意見を聞いた。

この中で、衆院選では政策や理念で自民党の独自色を発揮して単独政権を目指す姿勢を明確にするよう求める声が相次いだ。総裁選では公選実施を求める声が多数を占める一方で、橋本龍太郎通産相の下で早く挙党態勢を固めるべきだとの意見も出された。

冒頭、河野洋平総裁は総裁選への出馬断念について「国政で克服しなければならない課題が山積している状況を考え決意した」と説明した。総裁選に関して出席者からは「政策をはっきりさせる千載一遇のチャンスだ。党の活性化のために複数候補でやってほしい」(北海道)「党員以外も総裁選に関心を示している。ぜひやってほしい」(長崎)と公選実施を求める意見や、候補者が1人でも信任投票すべきだとの要望も出た。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・村山富市首相は31日、官邸で記者団に「夏も終わるが」と聞かれ、「そうだね。だいぶ気候も落ち着いてきたね」と、まずは一段落した暑さにほっとした様子。しかし、続けて「これで経済も落ち着いてくれたらいいんだけどな。経済が良くなればいい」と、頭の中は相次ぐ金融機関の経営破たん問題や経済対策でいっぱいのよう。「学校も始まるしな。みんな片付けて活気づいていけばいい」と、何を聞いても経済問題と結び付けた返事ばかり。「景気浮揚政権」と銘打ったように経済問題を重視している姿を印象付けたかった?

○・・・この日、自民党本部で開かれた同党全国幹事長会議では、参院選を総括して各地方から「連立政権下で自民党の政策が埋没した。衆院選では単独政権を目指すべきだ」と勇ましい意見が続出した。しかし小渕恵三副総裁は「正直言って連立政権下での国政選挙は最初の体験で、自社さの選挙協力もあった。社会党が大きく(議席を)減らすことが予想される中で協力を求められ、無下にできなかった」と及び腰で弁明。さらに小選挙区に対応した支部がまだ半分以下の145しかできていない実態を明らかにして、血気盛んな地方をなだめすかすのに懸命だった。《共同通信》

【国連世界女性会議・NGOフォーラム】全体会議

国連世界女性会議・非政府組織(NGO)フォーラムの実質的な皮切りとなる全体会議が31日午前、北京郊外の懐柔県で開かれ、本格的な論議が始まった。

全体会議は、会場内の集会所で午前9時半(日本時間10時半)に開始。NGOフォーラム議長のスパトラ・マスディットさん(タイ下院議員)の開会の辞に続いて、ミャンマーの民主化指導者アウン・サン・スー・チーさんのメッセージ・ビデオが「基調講演」として公開された。この中でス・チーさんは「人権と民主化のために、他者を理解する寛容さが必要だ」と訴えた。

このほか、フォーラム敷地内の大型テントでは、暴力、貧困、エイズ、核廃絶など女性を取り巻く課題について、この日だけで350を超えるワークショップ(小集会)、パネル展示などが行われる。日本のNGOは、日本婦人会議が従軍慰安婦問題を取り上げるほか、大阪府堺市のグループが「ミスコンテスト反対運動」の発表を行う。茨城県土浦市、神奈川県藤沢市、津市、広島市、香川県などの女性グループもワークショップを予定している。

過去3回の世界女性会議に参加した経験を持つ「あごら」(東京)の斉藤千代さんは「女性差別と戦争は根元でつながっていて、人権無視こそが戦争の原因になることを訴えていきたい」とフォーラムでの討議に期待している。《共同通信》

【ドジャース・野茂英雄投手】今季200奪三振

連敗していた米大リーグ、ドジャースの野茂が31日のメッツ戦で見違えるような力投を見せた。右手中指のつめを割って八回途中降板したが、その時点で5−0とドジャースがリード。11勝目は確実と思われたが、救援陣が九回に打ち込まれて同点とされ、3試合ぶりの白星は逃げていった。

中五日での登板となった野茂は三回にジョンソン(マリナーズ)に次ぐ今季大リーグ2人目の通算200奪三振を記録。八回途中まで許した安打はわずか2本で三塁を許さず、8試合の登板で10度目の二けたと一なる11三振を奪い、リーグトップを走る奪三振数も205まで積み上げた。

同点とされたドジャースは九回無死満塁の好機にカロスが中飛。この処理を相手中堅手がもたつく間にパートラーが生還しサヨナラ勝ち。再びナ・リーグ西地区の単独トップに立った。《共同通信》

【秩父宮妃勢津子さま】斂葬の儀

25日に亡くなられた秩父宮妃勢津子さまの本舞「斂葬の儀が31日午前、東京都文京区の豊島岡墓地でしめやかに営まれ、喪主の三笠宮崇仁さまをはじめ皇太子ご夫妻、村山富市首相ら670人が参列した。

天皇、皇后両陛下は皇室のしきたりに従い参列せず、皇居で、黙とうをささげられ、葬儀ではお使いの山本悟侍従長らが拝礼した。喪儀委員長は角谷清・宮内庁式部会長、葬儀を取り仕切る司祭長は勢津子さまが長年、総裁として尽力された結核予防会の島尾忠男会長が務めた。

午前11時半すぎからは、一般の拝礼が始まり、故秩父宮さまの葬儀でも流れたチャイコフスキーの「アンダンテカンタービレ」などが演奏される中、告別の列が続いた。

勢津子さまのご遺体は新宿区上落合の落合斎場で火葬に付され、午後4時すぎからの「墓所の儀」で秩父宮さまが眠る石室に遺骨が納められる。《共同通信》

8月31日のできごと