平成2426日目

平成7年8月30日(水)

1995/08/30

【兵庫銀行、木津信用組合】経営破綻

大蔵省、日銀と大阪府は30日、巨額の不良債権を抱えて経営危機に陥っていた第二地銀最大手の兵庫銀行(神戸市)と信用組合最大手の木津信用組合(大阪市)の事業継続は困難と判断、兵庫銀行については精算して新銀行に事業を譲渡、木津信用組合は大阪府が業務停止命令を出し最終的には整理・解散すると発表した。両金融機関の貯金は原則的に保護される。

武村蔵相はこの処理について「個別の金融機関の不良債権の処理のめどはついた」と述べ、今後の焦点は巨額の不良債権を抱えている住宅金融専門会社(住専)の処理に移る。しかし、金融機関の経営破たんが第二地銀と信組のトップにまで波及したことで、円相場は一時1ドル=99円台まで下落、日本の金融システム危機は一段と深刻化した。《共同通信》

村山富市首相は30日夕、木津信用組合の業務停止命令と、兵庫銀行の処理策が出たことについて「何よりも預金者の保護、金融機関の信用と秩序を維持することが大切だ。それなりのスキーム(枠組み)を決めて対応したい」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》



【自民党総裁選】森氏、出馬論浮上で見解

自民党総裁選で「第3の候補」として名前が挙がっている森喜朗建設相は30日、米国・カナダ訪問に先立ち、成田空港で、「来月6日の帰国時点での党内外の情勢や党員の声をよく聞かなければならない」と述べ、出馬を前向きに考えていく姿勢を示した。

森氏の擁立論は、河野洋平総裁(副総理・外相)の出馬断念を受け、29日開かれた出身派閥の旧三塚派の会合で浮上した。森氏は30日朝も同派の小泉純一郎元郵政相らが「場合によっては決断しなければならないこともある」と電話をかけてきたことを明らかにした。

こうした擁立論の高まりに対し、森氏は「今、党内は興奮状態にあり、冷静に状況を見る必要がある。ただ、党再生は道半ばであり、党内の空気を見た上で考えたい」と述べた。

また、出馬に際しての課題として、「党内には河野氏が出馬辞退を決断したように、出馬しにくい雰囲気ができている。出馬するにはこうした包囲網を破らなくてはならない。旧三塚派だけ盛り上がっていてもだめだ」と語り、出馬するには同派以外の協力が不可欠との考えを示した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・村山富市首相は30日、首相官邸でテレビ局が企画した子供リポーターの取材を受けた。小学校高学年が中心だったが、事前の準備は万端で「自民党総裁選をどう見るか」と政局絡みの質問も。「困った質問だね。(他の)党が独自でやることは干渉しないことも大事…」と苦しい答えで乗り切ったものの、フランスの核実験問題やエイズ問題などでは、カンニングペーパーを取り出す場面も。揚げ句には「首相になって困ったことは自由がないこと」と本音も吐露。孫とほぼ同年代の子供たちとあって「素直だね」と表情は緩んでいたが、ストレートの質問には参った様子。

○・・・海部俊樹新進党党首はこの日、東京都内で開かれた公明「全国県本部長会」であいさつ。河野洋平総裁の出馬断念で橋本龍太郎通産相の勝利が確実になった自民党総裁選について「両氏の立ち会い演説会を期待していた」と苦言。さらに「連立政権をつくった人と、その人に対抗していこうとする人が、それぞれ連立政権の現状をどう理解しているのか、聞きたかったが、残念ながらあのような結果だ」と批判した。だが、当の新進党では党首公選制導入論議が緒に就いたばかりであり「物言えば寒し」になりかねないのでは?《共同通信》

【山口瞳さん】死去

「江分利満(えぶりまん)」もののサラリーマン小説や連載エッセー「男性自身」などで知られる作家山口瞳氏が30日午前9時55分、肺がんのため東京都小金井市の聖ヨハネ総合病院桜町病院で死去した。68歳。東京都出身。

38年、体験を基に戦中派サラリーマンの哀感を描いた「江分利満氏の優雅な生活」で直木賞受賞。この年12月から「週刊新潮」で始まった「男性自身」は“江戸っ子”的な潔癖さと都会人の恥じらいを併せ持ったエッセーと評価されて人気を集め、30年を超える長期連載となった。《共同通信》

8月30日のできごと