平成2324日目
1995/05/20
この日のできごと(何の日)
【天皇、皇后両陛下】広島平和記念公園で供花
第46回全国植樹祭出席などのため広島県を訪れた天皇、皇后両陛下は20日、広島市中区の平和記念公園で原爆死没者慰霊碑に供花、平和記念資料館(原爆資料館)を視察された。
同公園では平岡敬広島市長や市民ら約4000人が出迎えた。両陛下は約18万人の犠牲者の名簿が納められた慰霊碑前で一礼し、白い菊の花束を供えられた。皇太子時代から3度目の訪問となる原爆資料館では、原田浩館長の説明にうなずきながら展示品を視察。昨年開館した東館では、被爆による人体への障害のコーナーで質問されるなど熱心に見学された。
100人の被爆者が入園している同市中区の原爆養護ホーム「舟入むつみ園」では、ミュージックベルの演奏などをご見学。皇后さまは職員からベルを借りて演奏に参加されるひと幕も。両陛下は被爆者らに「お体の具合はどうですか」などと声を掛けられた。入園者の矢島春枝さん(83)は「庶民的でおやさしく、涙がこぼれました」と話していた。《共同通信》
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【大相撲夏場所】14日目
大相撲夏場所14日目(20日・両国国技館)曙、貴乃花の両横綱が13勝1敗で千秋楽に優勝を懸けて対戦することになった。曙が勝てば2場所連続、貴乃花が勝てば2場所ぶりで、いずれも9度目の優勝となる。
曙は大関若乃花を豪快に突き倒し、貴乃花は大関武蔵丸を右外掛けで退け、ともに、1敗を守った。横綱同士の千秋楽相星決戦は、2場所連続で、15日制になってからは17回目。若乃花は5敗目、武蔵丸は3敗目。大関貴ノ浪は元大関霧島の右上手投げに逆転負けし、6勝8敗と負け越した。来場所は初のかど番となる。両関脇は魁皇が8勝6敗と勝ち越し、安芸乃島は7勝7敗の五分とした。武双山は11勝目を挙げた。既に十両優勝を決めている土佐ノ海はこの日はこの日は智ノ花を下し、13勝1敗とした。《共同通信》
【オウム真理教】「教祖の命令でサリン製造」
地下鉄サリン事件の殺人容疑などで警視庁合同捜査本部に逮捕されたオウム真理教の複数の幹部が、警視庁の調べに対し「教祖の命令でサリンをつくった」「教祖を喜ばせようとした」などと、教団代表で教祖の麻原彰晃容疑者(40)=殺人容疑などで逮捕=の指示や製造の動機について供述していたことが20日、分かった。
供述によると、幹部らは麻原容疑者に気に入られようと思いサリン製造計画を具申、最終的には同容疑者の命令で製造に踏み切ったとしている。
麻原容疑者の命令が製造の直接の動機だったことが供述で明らかになったのは初めて。捜査本部は、麻原容疑者を主犯とする教団の組織的な犯行だったことがさらに裏付けられたとしている。
供述したのは、教団「化学班」責任者土谷正実(30)、「厚生省大臣」遠藤誠一(34)、「治療省大臣」林郁夫(48)の各容疑者ら。既に土谷、遠藤両容疑者はサリン製造の事実を、林容疑者は地下鉄事件での使用をぞれぞれ認めている。
調べによると、麻原容疑者を頂点とする教団組織の中で、教団の「厚生省」や「化学班」に所属する科学者らが麻原容疑者のいう「最終戦争」(ハルマゲドン)に備えるためとして、さまざまな分野で研究を重ねていたが、遠藤容疑者らのグループがサリン製造を計画、麻原容疑者に製造を勧めた、という。
容疑者の一人は調べに対し「階級制の組織の中で、少しでも教祖に気に入られようとした」と開発の動機を説明。「教祖の命令で製造に踏み切った」としている。
さらに、長野県松本市や東京の地下鉄サリン事件について「すべて教祖のためだった」とサリン使用をほのめかす幹部もおり、麻原容疑者が実行も最終的に指示したとみて裏付けを急いでいる。《共同通信》
【地下鉄サリン事件】実行犯、前夜に下見
地下鉄サリン事件で、被害が発生した車両にサリン入り容器を仕掛けた実行犯とされる約10人のうち教団「治療省大臣」林郁夫容疑者(48)=殺人、同未遂容疑で逮捕=ら5人が、事件前日の3月19日夜、実際に地下鉄に乗って下見していたことが警視庁合同捜査本部の20日までの調べで分かった。
逮捕された教団幹部の供述で判明した。実行グループは下見後、いったん山梨県上九一色村の教団施設に戻ってサリンを受け取り、サポート役の「自治省大臣」新実智光容疑者(31)=犯人隠蔽容疑などで逮捕=らの車で都内のアジトに集まり、事件を指揮した事実上の「諜報省大臣」井上嘉浩容疑者(25)=殺人、同未遂で逮捕=らと合流、犯行現場へ向かったという。周到な計画に基づいた行動で、警視庁は計画、準備段階から麻原彰晃容疑者(40)=同=が事件を指示していたとみて調べている。
調べによると、サリンを仕掛けた実行犯とされるのは、林容疑者のほか、いずれも「科学技術省」幹部の林泰男(37)=殺人、同未遂容疑で指名手配、豊田亨(27)=同容疑で逮捕、広瀬健一(30)=同、横山真人(31)同=の4容疑者。
3月19日夜、都内の地下鉄駅に集結し、千代田、日比谷、丸ノ内の各路線の下見をした。その後、教団施設へ引き揚げ「科技省大臣」だった故村井秀夫氏=当時(36)=からサリンの入った容器を受け取った。
当日は、渋谷区のアジトで井上容疑者と合流、計画していた各路線の地下鉄駅に向かったという。《共同通信》
【オウム真理教・麻原彰晃容疑者】「果物みんな好き」
地下鉄サリン事件の殺人などの容疑で逮捕された麻原容疑者は、メロンが好物だと報道されたことを気に掛けている様子で、警視庁合同捜査本部の調べに対し「私はメロンだけでなく、果物はみんな好きなんですよ」などと雑談に応じていることが20日、分かった。
また身体の調子について「(逮捕以来)よく体を休ませていただいているので体調はいい」などと話している。しかし、事件の核心部分について聞かれると「肝臓が痛い」「黙秘します」などと依然、供述を拒んでいるという。麻原容疑者は健康診断の結果、肝臓の機能低下は見られず、捜査本部は拘置に耐え得ると判断、引き続き警視庁本部で取り調べを続ける。
捜査本部によると、麻原容疑者は留置場では穏やかで、食生活は断食する日と食事を取る日を繰り返しており「断食した日は肝臓の具合がいい」などと話しているという。
捜査員が幹部信者の「正大師」の人数を問うと「言えません。幹部みんな逮捕するつもりでしょう」と笑いながら答えた。《共同通信》
【村山富市首相】岩下秘書官を更迭
村山首相は20日、大蔵省から出向している岩下正首相秘書官を事実上更迭し、後任に同省の乾文男理財局総務課長を充てる人事を内定した。26日付で発令する。
岩下秘書官は、乱脈経営が明るみに出た高橋治則・元東京協和信用組理事長と関係の深い経営コンサルタントから、京都旅行の接待を受けていたことが国会などで取り上げられ、大蔵官僚の過剰交際問題として批判を受けていた。首相は表向き「公務員としての節度は超えていない」としているが、事務次官の交代など大蔵省幹部の人事異動と合わせて、岩下秘書官を更迭することで、政権イメージの悪化を避ける狙いがあるとみられる。
官邸には、大蔵、外務、通産、警察の4省庁から秘書官が出向しており、大蔵省出身の秘書官は筆頭格として、官邸と霞が関との総合調整役を果たす。2年程度務めるのが通例だが、岩下氏の場合は一年余りでの異例の交代となる。
後任の乾氏は、岩下氏と同期の昭和45年入省で、財政投融資計画の取りまとめを担当している。岩下氏は大蔵省に戻り、副財務官として国際金融問題を担当する。《共同通信》