平成1636日目

平成5年7月1日(木)

1993/07/01

【にっかつ】倒産

映画会社のしにせ「にっかつ」は1日、子会社6社とともに東京地裁に会社更生法の適用申請手続きを取り、事実上倒産した。負債総額は約497億円。 東京証券取引所第一部上場企業の倒産は、昭和61年8月の三光汽船以来ほぼ8年ぶり。大手映画会社の倒産は、昭和46年の大映以来22年ぶり。

同社の若松正雄社長らは、同日午後、東京証券取引所で記者会見し「現在のような厳しい経済情勢の到来を読み切れなかった責任を痛感している。従業員や家族らすべてにおわびしたい」と陳謝したが「当面の資金不足を解決すれば、事業継桃再建は可能」(若松社長)と強調した。

ピーク時の昭和33年に11億2745万人に達した映画館入場者数が平成4年には約9分の1の1億2560万人に減少するなど映画産業が斜陽化する中、約5年前から通信衛星事業に50億円、撮影所移転35億円、ゴルフ場開発に80億円など多額の投資を行い事業多角化に活路を求めた。

しかし、バブル崩壊で、これらの投資が裏目となり、取得不動産価格の下落や借入金の金利負担などで資金繰りが悪化。三和、富士など取引先金融機関に元本償還期限の延長を求めるなどしたが、結局、不動産処分が計画通り進まず、6月30日に計4億3800万円の不渡りを出し、行き詰まった。

東京証券取引所は1日、同所一部上場のにっかつが会社更生法の適用を申請したのを受け、2日からにっかつ株を整理ポストに割り当てると発表した。にっかつは3カ月間、整理ポストで売買された後、10月2日付で上場廃止になる。大阪、名古屋など他の7証券取引所も同様の措置を取る。《共同通信》



【TUBE】シングル「だって夏じゃない」発売

【新生党】旧竹下派時代を反省

新生党は1日、総選挙へ向けた「日本の政治の再生のために」と題する基本政策(公約)を発表した。それによると、総選挙の目標として「自民党に代わる政権づくり」を目指し、選挙後の速やかな政治改革実現を「最優先課題」と強調。また、小沢一郎代表幹事のけじめ問題など同党に対する批判を踏まえて「反省」という異例の項目を設け、「自己改革の努力を重ねることで中傷にこたえたい」としている。

「反省」の中では、日旧竹下派時代のことについて「これまで自民党一党支配や派閥政治の弊害に手を貸す結果となっていた」と陳謝。その上で、自民党を離党、新党結成したことが「利権構造も含めて一切の古い政治システムとの絶縁を意味し、過去への最も分かりやすいけじめと信じる」としている。

さらに、「反省が足りない」との批判に対して「あなたたちはどんな反省、けじめをつけたのか、と反問したい」と反発。反省すべき過去の具体的活動を明確にすべきだとの指摘に対しても「かつての自民党の仲間たち、それと関係のあった野党の政治家についてもスキャンダル的に暴露しろと言うに等しい」と反論している。

主要政策では、政治改革について、小選挙区制と比例制の進み合わせによる選挙制度の実現、個人への企業・団体献金を選挙制度改革と同時に廃止することなどを提唱した。コメ市場開放問題に関しては「国内産で自給したいという基本的立場を訴え、稲作の継続、発展に全力を尽くす」としている。このほか、「地方分権確立法」(仮称)の制定、国連に「地球環境理事会」を創設することなどを打ち出している。《共同通信》

【政界談話室】

○…1日、自民党本部の総裁室では総選挙の第二次公認者への公認証渡しが行われた。これに先立ち、梶山幹事長はこの日支持者から届いた千羽づるを「これは山形の女性から送ってきたものです」と言って宮沢首相に手渡し、首相もうれしそうに壁に飾りつけた。この後の記者会見で梶山氏は千羽づるに添えてあった手紙の一部「自民党は不滅です」と書かれていたことを紹介。自民党が支持者からの手紙の内容などを公表するのは異例。「結党以来の危機」とあって、わらにもすがりたいとの思いがありあり。

○…社会党の上田哲前衆院議員がこの日、国会内で記者会見。解散前の先月、衆院に提出した国政の重要問題で国民投票を実施できるようにする「国民投票法案」が「国会対策委員会の手続きを経ていない」のを理由に受理されなかったと訴えた。「政治不信を打開する決め手になる」として提出したものだが「法律上の権能を有しない国対の判がないと駄目だというのはおかしい」と怒り心頭の様子。ただ「逆風で(国会に)帰ってこられなかったら(法案を)出す機会もなくなる」と愚痴をこぼすことしきり。《共同通信》

【カンボジア】暫定政府が正式に発足

カンボジア制憲議会は1日午前、総選挙で第一党となった民族統一戦線と、プノンペン政権の人民党を軸とする4党連立の「カンボジア暫定国民政府」の閣僚名簿と政治綱領を承認、新憲法採択後の新政権樹立までの移行期間を担う暫定政府が正式に発足した。2日には旧王宮でシアヌーク殿下による閣僚認証式が行われる。《共同通信》

カンボジア総選挙を拒否したポル・ポト派は1日、キュー・サムファン議長の特使としてプノンペン入りした同派幹部のチャン・ユラン元中国大使らが、国家元首のシアヌーク殿下らと会談するなど、同日のカンボジア暫定政府の正式発足に合わせ、憲法制定後の新政府下での政治参加に向け活発な動きを見せ始めた。

チャン・ユラン氏はこの日、旧王宮でシアヌーク殿下と会談し、サムファン議長の書簡を手渡した。同氏はさらに、4月13日以来、閉鎖されてきたプノンペン事務所の再開についても殿下と話し合ったとみられる。

チャン・ユラン氏はこの後、暫定政府の共同議長(首相)のラナリット殿下(民族統一戦線党首)、ソン・サン制憲議会議長、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)軍事部門のサンダーソン司令官らと会談した。司令官とは、ポト派軍の新国軍参加問題を話し合ったとされ、会談後、同氏は「カンボジアの安全と平和について話し合い、結果に満足している」と述べ、新国軍参加問題については今後協議していきたいとしている。

ラナリット殿下によると、サムファン議長は、シアヌーク殿下が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌に出発する今月11日までにプノンペン入りするという。サムファン議長のプノンペン入りは、同派の政治参加をめぐる協議が目的とみられる。政治参加をめぐっては、ラナリット殿下が「国民和解の上で必要なことは各派とも認識している」と述べるなど、前向きの姿勢を示している。

ポト派側は、暫定政府や新政府には入閣しないとしながらも、サムファン議長がシアヌーク殿下の顧問になると明らかにしたが、殿下は否定した。しかし、同派としては、顧問などの役割をシアヌーク殿下に改めて求めたい意向ともいわれる。《共同通信》



7月1日のできごと