平成1629日目

平成5年6月24日(木)

1993/06/24

【新生党・羽田孜党首】野党党首と意見交換

新生党の羽田孜党首は24日午後、山花社会、石田公明、大内民社の各党委員長と江田社民連代表を各党本部などに訪ね、新党結成のあいさつをするとともに、今後の政界再編などについて意見交換した。

一連の会談で羽田氏と各党首は総選挙で自民党を過半数割れに追い込み、政治改革推進派を結集した「非自民連立政権」の樹立を目指すこととで大筋合意した。また政治改革の青写真づくりや現政権の基本政策を継承する問題についても協議を進めていくことを確認、総選挙公示前に改革推進派の党首会談を開く方向で致した。党首レベルで「連立政権」へ大筋合意したことで、政権交代に向けた野党側の動きに弾みがつきそうだ。

会談で山花氏が「自民党の過半数割れを実現し、自民党に代わる連立政権をつくることが重要」と強調したのに対し羽田氏は「お互いが自らの主張を抑えればうまくいく」と応じ、非自民勢力が当面一致できる政治改革を軸に連立政権樹立も可能との認識を示した。

石田氏は会談の中で、改革派による連立政権づくりについて①新しい政権の軸を作る②政治改革の青写真を明確にする③前政権の政策を大枠で継承する—を条件として提示。羽田氏も「3点を中心に検討を進めたい」と述べた。羽田氏は「選挙前に(改革派による)話し合いのテーブルをつくりたい」と改革派の党首会談を提案、石田氏も参加に同意した。

大内氏は新生党との選挙協力について「ギブ・アンド・テークにこだわらない。できる所でやりたい」と表明し、連立政権づくりへ「基本政策など大枠の合意が必要」と指摘、羽田氏もこれに同調した。江田氏は協力して政権交代を目指すことを強調、「国民に安心してもらえる政権交代をやろう」と述べた。

羽田氏は野党党首との会談に先立って宮沢首相を訪ね、「先進国首脳会議(東京サミット)で首相がどんなことを決めたとしてもそれは国の代表として言っているのだからわれわれもそれを担保していく」と述べ、政権の継続性を強調した。

日本新党・細川代表「連立問題の合意は時期尚早」

日本新党の細川代表は24日、記者団と懇談し、新生党の羽田党首と野党党首との会談で総選挙後の「連立政権」に向け大筋合意したことについて「時期尚早の感じがする」と、否定的な見解を示した。その理由として代表は「このどたばたの中で、泥縄式にやるのはどうか。きっちりとした擦り合せができるのかどうか懸念している」と述べた。《共同通信》



【河野洋平官房長官】「改革すべきは新生党」

河野官房長官は24日午前の記者会見で、新生党結成について「新生党なるものは分かりやすい行動をしたというが、これまでの行動は分かりやすかったのか」と述べ、旧竹下派時代に自民党を支配して、政治腐敗の温床をつくり出したことを指摘するとともに「改革すべきものはあの人たちが持っている体質そのものではないか」と厳しく批判した。

また、社会党が新生党を中核とした非自民勢力との連立政権構想に意欲を示していることについても「長い間(自民党と)対極的位置にいた社会党が(新生党の)政策綱領を精査しないまま支持するのか。白紙委任でもなさるつもりか」と、社会党の動きを皮肉った。《共同通信》

【宮沢喜一首相】新生党を批判

宮沢首相は24日昼、河野官房長官が新生党結成について「改革すべきはあの人たちが持っている体質そのものではないか」と批判したことに関して「そう思っている人はたくさんいるんじゃないかな。世の中には」と述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○…民社党の大内委員長は24日、新党結成あいさつに訪れた新生党の羽田党首を「勇気ある行動と評価します」と大歓迎。連立政権づくりに話も弾み、政策協定の問題でも「青酸カリ以外は何でも飲み込むつもりでやりたい」と意欲満々。しかし羽田氏が「それは面白い表現ですが、大内さん、社会主義でも飲み込んじゃうんですか」と突っ込むと、「いや、それには青酸カリの範疇に入ります」と大内氏。やはり民社党にとっては、社会党の安保・防衛政策などは「劇薬」のようで、政策協議の先行きに早くも暗雲か。

○…社民連の楢崎弥之助氏はこの日、地元の福岡市で記者会見。早くも総選挙後の非自民勢力による連合政権の閣僚名簿と同勢力が結集する新党の役員名簿を披露した。総理、総裁に羽田孜氏、官房長官に細川護熙氏、副総裁に山花貞夫氏。このほか委員長、書記長クラスをずらりと並べた。検討中のためか、半分以上の閣僚が空席。「妻物語として聞いていただきたい」と言う楢崎氏だが、政界の流れは「おおむねわたしの願う方向になりつつある」と妙に自信たっぷり。《共同通信》

【カンボジア】暫定政府が発足

カンボジアの民族統一戦線のラナリット党首とプノンペン政権のフン・セン首相(人民党副議長)は24日、会談後に会見し、両党と仏教自由民主党、民族解放運動の4党連立による「カンボジア暫定国民政府」に各党が最終合意し、暫定政府が事実上発足したと発表した。暫定政府は国家元首のシアヌーク殿下と、7月1日に開催予定の制憲議会の承認を経て正式に樹立される。

暫定政府は意法制定までの移行期間の政府としているが、制定後に改めて発足する新政府にもその機構は継承される可能性がある。

暫定政府から除外されたポル・ポト派の動きや連立4党間の利害対立など、今後も曲折は予想されるが、暫定政府発足で国民和解への方向性は打ち出され、カンボジア情勢は新たな段階に入った。

暫定政府の共同議長(首相)にはラナリット党首とフン・セン首相が就任、国防相、内相も共同で兼任する。最高国民評議会(SNC)議長のシアヌーーク殿下は国家元首として軍最高司令官を兼ねる。

閣僚名簿の正式発表は議会の承認後になるが、28の閣僚ポストは、民族統一戦線と人民党に12ずつ、仏教自由民主党に3、民族解放運動に1を配分する。主要ポストのうち外相には民族統一戦線からシアヌーク殿下の異母弟のシリプット殿下、蔵相には民族統一戦線のサム・ランシ経済・国際協力局長がそれぞれ指名されるもよう。《共同通信》



6月24日のできごと