平成1936日目

平成6年4月27日(水)

1994/04/27

【中華航空140便墜落事故】9人の生存を確認、死者は262人に

名古屋空港で26日夜発生した中華航空機炎上事故の死者はさらに増え、27日午後、乗員乗客271人のうち15人の乗員全員を含む262人の死亡が確認された。残る9人は病院に収容されており、うち4人は重体。9人は日本人6人、台湾籍2人、フィリピン人1人。

一方、運輸省航空事故調査委員会と愛知県警は本格的な原因究明に向け、27日午前9時前から合同で現場検証を始めるとともに、県警は業務上過失致死傷容疑で、中華航空の名古屋空港事務所など2カ所を家宅捜索した。

また中華航空の同型機が26日朝、名古屋空港でトラブルを起こし、出発が遅れたとの情報もあり、確認を急いでいる。検証は事故機の着地点とみられる地点を中心に行われ、残がいの調査や目撃者、生存者の事情聴取なども行った。

運輸省などによると、機体は滑走路南端から約100メートル東側の誘導路E1手前の草地で炎上。機体は右主翼と垂直、水平尾翼が原形をとどめる程度で、胴体部分は粉々に壊れている。

尾翼の後方の草が数十メートルにわたってはぎ取られ、土がえぐられた跡があり、事故機は滑走路を外れ、通常、飛行機の車輪が着地する接地点手前の東側の草地に落ち、滑りながら進んだとみられる。《共同通信》



【社会党】野党宣言

連立与党を離脱した社会党は27日「野党宣言」した。手回しよく自民党と幹事長・書記長、国対委員長同士の会談を相次いで開き、「反ファッショ・議会制民主主義擁護」の共同戦線を確認した。

小沢一郎新生党代表幹事の強引な政治手法に狙いを定めた「反小沢包囲網」の形成は今後、少数与党に転落必至の連立側の国会運営を悩まし続けることになりそうだ。《共同通信》

【自民党】羽田氏に辞退要求

自民党は27日、組閣難航による「無政府状態」を理由に、羽田新首相に異例の指名辞退要求を突き付け、積極攻勢に転じた。社会党との提携を探る動きも執行部、議員グループの間で進んだ。

河野総裁は同日昼、土井衆院、原参院の両議長と会い、「首相指名した院の長として、首相返上を含め責任ある対応」を新首相に求めるよう要請した。

河野氏は同日夕、東京都荒川区で街頭演説し「責任の所在が分からない政治がいつまでも続いていいのか」と新政権の「無政府状態」を厳しく批判。さらに「第一党(自民)に続いて、第二党(社会)も野に下った。三、四、五番目の政党が一つになって政権を取るのが憲政の常道と言えるのか」と、政権移譲を迫る考えを強調した。

一方、同党の今津寛、古屋圭司両衆院議員ら若手4議員は首相官邸で羽田新首相と会い、「社会党の離脱で首相指名の基盤は崩れている」として指名辞退を迫ったが、新首相は「責任を感じる」と答えるにとどまった。

また「強権政治を憂うる会」の白川勝彦衆院議員は一社会党、「参院護憲リベラルの会」のメンバーと、河野氏や新党さきがけの武村代表に「リベラルな政治の一流れを基盤に政権をつくるべきだ」と申し入れ、両氏ともリベラル結集に理解を示した。《共同通信》

【新生党】小沢氏の手法に批判

27日開かれた新生党の議員総会で、新統一会派「改新」結成に伴って社会党が「連立離脱」を決定するという緊急事態について、寝耳に水だったとする議員の間から「基本方針を知らされていなければ一致結束などできない」といった執行部批判が相次いだ。小沢代表幹事の下に「鉄の団結」(幹部)を誇ってきた新生党内で、造反発言が出るのは極めて異例。「改新」結成を極秘に推進、結果的に羽田新政権のつまずきを招いた執行部、特に小沢氏への不満が党内にうっ積していることを裏付けた。

冒頭、渡部代表幹事代行が経過説明をした後、社会党の連立復帰に向け、個々の議員が社会党議員の説得に努めるよう指示した。これに対し、上田清司氏が情報不足にいらだつように「『改新』を白紙撤回する動きが本当にあるのか」と質問。続いて、杉山憲夫氏が「(幹部の)常任幹事は(小沢氏とも)きちんと話をし、われわれに方針を示してほしい」と注文をつけた。さらに、愛野興一郎氏も「みんなが党の作戦を知らなくてはならないのに、閣僚までが(「改新」発足を)テレビで初めて知ったということではいけない」と、小沢氏中心の党運営を厳しく批判した。

どの女と寝ようと…小沢発言に女性議員猛反発

新生党の小沢代表幹事が衆院統一会派「改新」結成をめぐり「どの女と寝ようがいいじゃないか」と発言したことに対し、社会党の岡崎トミ子女性・市民局長は27日午後、国会内で記者会見し「男性中心の視点から見た女性べっ視で、女性を性の対象としかとらえていないかのような、差別と偏見に満ちたもの」と厳しく批判する党見解を発表した。

一方、自民党の石井道子女性総局長と森山真弓元官房長官も記者会見で、小沢氏が国民の前で謝罪するよう要求。無所属の紀平梯子参院議員らも「国際的にも恥ずべきこと」とする「意見」を発表するなど、小沢氏の不用意な発言に対する女性国会議員の反発が広がった。

社会党の見解は小沢氏の発言を「人間としての品性に欠ける」とし①男女共同参画型社会を目指す連立政権の理念に反する②男性と同等の自立したパートナーであろうとする全女性を愚弄した言葉ーと非難。「相互尊重とルールが欠落した新会派結成の動きにも相通じる」としている。《共同通信》

【南アフリカ】新国旗掲揚

「これで私もアフリカ人になれる」―。南アフリカ各地で27日午前0時(日本時間同日午前7時)を期し全人種融和を象徴する新国旗が初めて掲揚された。

ヨハネスブルクでは新国旗掲揚式典の会場となった市役所前に白人、黒人、インド人など1000人以上が集まり、歓声を上げて新生南アの誕生を祝った。国旗掲揚とともに、これまで黒人解放諸組織が歌い続け、全人種選挙直前に新生南アの国歌に決まった「神よ、アフリカに祝福を」が演奏され、人々は「すべての憎しみと苦しみを終わらせたまえ…」と唱和した。

若い黒人女性は新国旗を見上げながら「私たちの時代が来た」とこぶしを上げ、感動を体全体で表現。晴れやかな表情で新国歌を歌った30歳代の白人男性は「人種によって分断された南アが普通の国家に生まれ変わる。私も今日からアフリカ人だ」と胸を張った。

新国旗掲揚に先立ち、26日午後11時59分、英国、オランダなど南アの旧宗主国の国旗をあしらった旧南ア国旗が白人兵士の手で降ろされた。旧国旗が降ろされたことにより、アパルトヘイト(人種隔離)の法的根拠となってきた旧憲法が廃止され、全人種平等をつたった暫定憲法が発効。黒人を閉じ込めてきたホームランド(黒人部族別居住区)も消滅し、三世紀半続いた白人少数支配の象徴が消えた。《共同通信》

有権者の投票本格化

南アフリカの全人種選挙は27日、投票2日目を迎え、一般有権者による本格投票が始まった。暫定憲法が同日発効、新国旗が掲揚されるなど新生南アフリカの装いが整ったが、ヨハネスブルク国際空港では爆弾テロが発生、緊迫した雰囲気の中で、黒人有権者が参政権を行使した。

白人少数政権のアパルトヘイト(人種隔離)政策と闘ってきたアフリカ民族会議(ANC)のマンデラ議長は、南東部のダーバンで、目に涙を浮かべながら生まれて初めての一票を投じた。また、議長と昨年のノーベル平和賞を分けあったデクラーク大統領は首都プレトリアで、夫人とともに投票。1984年のノーベル平和賞受賞者、ツツ大主教はケープタウン郊外で投票した。

投票初日の26日は平穏だったが、27日朝にはヨハネスブルク国際空港で自動車に仕掛けられた爆弾が爆発、18人が重軽傷を負った。南ア警察は同日午後、一連の爆弾テロの容疑者として白人極右活動家ら31人を逮捕したと発表した。

この日は休日に指定され、一般有権者が早朝から全国約1万カ所の投票所を訪れた。黒人の有権者が長蛇の列をつくり、ついに勝ち取った権利行使への意気込みを示した。投票は全般的には順調に進んだが、中には投票用紙不足となった投票所もあり、投票できなかった有権者も多かった。インカタ自由党や民主党は、選挙運営の不手際を非難している。《共同通信》

【川崎磯信さん】国税局前で「どぶろく」作る

食料管理法違反と酒税法違反の罪に問われて公判中の富山婦中町、農機具販売業川崎磯信社長(58)が27日、金沢市広坂2丁目の合同庁舎前でどぶろく作りを実演し、酒税法の違憲性を訴えた。

川崎社長ら3人は午前11時過ぎ、「食糧庁段、私はヤミ米屋です」「タイ米使ってどぶろく作ろう」などと大書した2トントラックで金沢中署を訪れ、道路使用許可を受け取った。

「どぶろくの作り方の講習会を開きます」など街頭宣伝しながら金沢広坂合同庁舎、県庁、金沢市役所など同市中心部を回ったあと、金沢国税局近くの公園に陣取り、タイ米、米コウジなどを使ってどぶろくを作り、川崎社長は「酒税法は役人本位で(酒作りをするという)人権を無視した法だ」などと訴えた。続いてどぶろくを金沢国税局酒税課に持ち込んだ。

川崎社長の行動に対し国税局広報室の越田隆法広報室長は「法治国家において法をたびたび犯すような態度は遺憾だ。酒類の製造は目的のいかんにかかわらず免許が必要である。法に照らして厳正に対応していく」としている。《北國新聞》



4月27日のできごと