平成1451日目

1992/12/28

【共産党】野坂参三氏を除名

共産党は28日付の党機関紙「赤旗」で、先に党同志をスパイ容疑で告発したとして名誉議長職を解任した野坂参三氏(100)を除名処分したことを発表した。これは27日午後、党本部で緊急に開いた常任幹部会と第8回中央委員会総会(8中総)での処分決定を受けたもの。

共産党としては社会主義や共産主義への終えんムードの中で、さらに同党のイメージダウンを招きかねない野坂氏問題に決着をつけたことになる。

野坂氏は米国に亡命していた1939年、コミンテルン(各国共産主義者の国際組織)のディミトロフ書記長(当時)あてに手紙を書き、同党幹部だった山本懸蔵氏をスパイの疑いがあると告発。山本氏は野坂氏の告発などをきっかけに銃殺されたという。

共産党はことし夏、週刊誌などで野坂氏の問題が明らかになった後、9月の第7回中央委員会総会(7中総)で野坂氏の名誉議長職解任を決定。その後、ロシアに3人の調査団を送り調査を続けてきた。

調査団は24日帰国。8中総でその調査結果を検討した結果、野坂氏の行為は「党員の義務を怠り、決定に背き、著しく党と人民の利益に反するものであり、明白かつ重大な党規律違反で、共産党員であることと到底両立しない」と、常任幹部会が決定した除名処分を確認した。

赤旗によると、処分決定に先立ち野坂氏に弁明の機会を与えたが、野坂氏は「残念ながら事実なので処分を認めざるを得ない」と述べたという。《共同通信》




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【社会党・山花書記長】委員長選出馬に意欲

社会党の山花書記長は28日、NHK番組の録画撮りの中で、辞任を表明した田辺委員長の後任人事問題に関し、「大事なことは党の姿を全体として新しくすることだ。抜本的な党の自己改革を進めることが必要であり、私もその一翼を担いたい」と述べ、委員長公選への出馬に強い意欲を示した。

また、今後の党の路線については「これまで(政府・自民党との)対決路線だけが目立ってきたが、今後は大胆な協調路線もあり得る。政権政党をめざしてまっしぐらにばく進したい」と表明。さらに、日米安保・自衛隊問題といった基本政策の見直しについては「転換というより今日の時代に即した新政策を打ち出すべきで、違憲か合憲かといった古い形の議論は必要ない」と指摘。そのうえで、「憲法理念を現実にどう生かしていくかを、タブーを排して議論し、思い切って変えていかなければならない」」と強調、自衛隊と憲法との論議に積極的に踏み込んで現実路線への転換を模索する考えを明らかにした。《読売新聞》

【公明党・石田委員長】総選挙後に連立も

公明党の石田委員長は28日、NHKテレビ番組の録画撮りの中で、政界再編について「最初から新党と決めつける必要はなく、(次の)衆院選が終わると連立政権という発想も生まれるだろうし、その先に新党という考え方も議論されるかもしれない」と述べた。これは、次の総選挙で自民党が過半数を割った場合、羽田・小沢派が自民党を飛び出すことも視野に入れ、日本新党などの新たな政治勢力などと連立政権を樹立する可能性を示唆したものと見られる。

これに関連して、石田氏は「基本的な政策面で、新しい政治勢力を目指そうという方々と考え方に違いはない」と述べ、新たな政治勢力を結集していくうえで政策面に障害はないとの認識を示した。さらに石田氏は、「衆院解散をめぐって、その前後に(新政治勢力との)活発な議論が展開されると見ている」としたうえで、衆院解散・総選挙の時期については「宮澤首相の立場などを考えると、(7月の)先進国首脳会議(サミット)後の可能性が一番大きく、夏から秋口にかけてではないか」との見通しを示した。《読売新聞》

【ヤクルト・広沢克己内野手】1億2500万円で更改

ヤクルトの広沢克己内野手(30)は28日、東京・東新橋の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3250万円アップの年俸1億2500万円で一発サインした。

今季は同僚の古田が1億1500万円、池山が1億2000万円で更改。チームリーダーの広沢克が日本人で球団最高給取りの座をキープできるかが注目されていたが、辛うじてトップを守った。

古田、池山の金額を十分に意識して交渉に臨んだ広沢克は「高い希望を持っていなかったけど、2人の額を聞いて希望額を上積みした。予想以上に上げていただいて(球団に)感謝している」と笑顔で話した。《共同通信》

【ペルー・リマ】連続爆発

ペルーのリマにある日本大使館近くで28日午前9時半(日本時間同日午後11時半)ごろ、車に仕掛けられた爆弾が爆発、通行人など2人が死亡、約40人が負傷。日本大使館はガラスなどが損傷したが、同大使館によると、館員に負傷者は出ていない。車爆弾は日本大使館から約30メートル離れた所に仕掛けられており、日本大使館を狙った可能性が強い。近くには日系人協会が入っている「日秘文化会館」もある。

犯行声明は出ていないが、リマでは26日に中国、コスタリカ、オーストリア各大使館が、反政府ゲリラ「センデロ・ルミノソ(輝く道)」によると見られる爆弾テロに遭っている。

日本大使館近くで起きた爆発の直後、中国大使館近くでも爆発が起きた。ペルーでは30日に、「民主主義憲法議会」の開会式が予定されており、この議会の妨害を狙ったテロの可能性もある。《読売新聞》



12月28日 その日のできごと(何の日)