平成1438日目

平成4年12月15日(火)

1992/12/15

【小泉純一郎郵政相】郵貯見直し表明

小泉純一郎郵政相は15日の閣議後の会見で、郵便貯金のあり方を根本から見直す第三者機関を設置することを明らかにした。小泉郵政相は、「郵政省はこれまで第三者機関の意見を無視する姿勢が強かった」と批判、郵政事業のあり方も検討対象にしている臨時行政改革推進審議会(第三次行革審)の鈴木永二会長と「いずれ会って、謙虚に外の声を聞いて郵政省内部の改革を進めていきたい」と強い意欲を示した。「機関の名称はこれから検討するが、官業は民業の補完である。これが基本姿勢だ」と述べた。

さらに、小泉郵政相は、「(貯金、郵便、簡易保険などの)特別会計のあり方が不透明という批判もある。民間企業にも経営情報の開示を求めているのだから、当然、国もディスクロージャーをやるべきだ」と述べた。また、大蔵、郵政両省が協議中の定額貯金の金利自由化交渉に対しては、「金利だけでなく商品性の見直しをする方向で検討するように事務当局に指示する」と述べた。《読売新聞》



【郵政省・笹川尭政務次官】小泉郵政相に反発、辞任表明

郵政省の笹川尭政務次官は15日午後、緊急記者会見し「現大臣の補佐をすることができない」として宮沢首相に辞表を提出したことを明らかにした。大臣の政策方針に従えないとして政務次官を辞任するのは極めて異例で、省内に大きな動揺を与えている。

小泉郵政相は就任早々、来年度税制改正で郵政省が最重要課題として取り組んできた高齢者などへの預貯金非課税制度(マル優)の限度額引き上げに反対。これが大きく影響し、自民党税制調査会は据え置きの方針を固めた。

笹川政務次官は小泉郵政相のこうした政策転換が、これまでの政務次官としての自身の活動に反するとして「政治家の良心に従って政務次官を続けることはできない」とした。《共同通信》

【竹下登元首相】22日にも釈明

自民党の梶山幹事長は15日午後、竹下元首相を都内の事務所に訪ねて約20分間会談、来週前半にも党役員会に竹下氏を招き、東京佐川急便事件や皇民党事件との関係について、事情を聞く考えを示した。これに対し、竹下氏は「お任せする」として、受け入れる意向を示し、22日の線で日程を調整することになった。

梶山氏は15日午前の役員会で「先の臨時国会で、宮沢首相は『党としても、真相解明に努力したい』と答弁した。首相としても何らかの真相解明を考えているようだ」としたうえ、「竹下氏も、党に対し心情を吐露したいものと推察される。その場を設定したい」と提案、了承された。

梶山氏には、①党としてのけじめをつけ、問題を年明けまで引きずらないようにしたい②竹下氏が誤解を受けた面があれば、名誉回復を図りたい—との狙いがあるとみられる。しかし、党内には「くすぶっていた離党問題などにまた火をつけるのではないか」(小渕派幹部)などと、梶山氏の真意を測りかねる声も出ている。《読売新聞》

【後藤田正晴法相】5億円献金「立憲難しい」

後藤田正晴法相は15日、都内のホテルで講演し、衆院解散、総選挙の時期について、「常識的にサミット(先進国首脳会議)前は考えられない」と述べ、来年7月の東京サミット以降になるとの見通しを示した。

また、金丸信・前自民党副総裁に対する東京佐川急便の渡辺広康・元社長からの5億円献金の使途に関する捜査について、「結果はわからないが、私の常識で考えて(立件するのは)難しい」との見方を明らかにした。その理由として法相は、①政治団体からの寄付には量的制限がかからない②政治資金収支報告書の不記載の罪は、立件が容易ではない会計責任者についてまず犯罪が成立する必要がある―など現行の政治資金規正法の不備を挙げた。

また法相は、国会の証人喚問に関連して、「議院証言法は非常に厳しい。もう少し緩やかにして、どんどん国会に出て行けるようにしたらいい」と述べ、国会の国政調査権を有効に発動できるようにするため、議証法の改正が必要との見解を示した。

さらに法相は、「皇民党事件」について、「私は当時官房長官だったが、竹下内閣の成立に右翼、暴力団が影響を与えたことは絶対にない。日本の名誉のために申し上げておく」と強調した。《読売新聞》

【宮沢喜一首相】「コメ関税化」来月中に決断

政府、自民党筋は15日、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)最終合意に向けて、宮沢首相がコメ関税化受け入れを来年1月中旬の東南アジア歴訪直後に最終決断する見通しとなったことを明らかにした。

首相周辺はジュネーブで行われている新ラウンドの事務レベル交渉の進展状況などから、年内の最終合意はほぼ不可能と判断しており、条件付き関税化受け入れに向けた国内合意形成のためにも、年明けの新ラウンド交渉ぎりぎりに最終的な方針を打ち出す方向で作業を詰めつつある。《共同通信》



12月15日のできごと