平成2134日目

平成6年11月11日(金)

1994/11/11

【社会党・山花貞夫前委員長】会派離脱し閣外協力も

社会党中間・右派の政策集団「新民主連合」の山花貞夫会長は11日午前、都内の事務所で開いた連合加盟主要労組との会合で、民主・リべラル新党結成への手順について「今後の行動のテンポは速くなる」とした上で「新民連は完全な野党になるのでも、村山政権と心中するのでもない」と述べた。これは、新党結成促進へ向け、新民連が衆院の社会党派を離脱、閣外協力に転じることも選択肢の一つとの考えを示したものだ。

山花氏は新党結成の時期について、12月の今国会閉幕から来年1月の通常国国会期召集までの間との見解を重ねて表明した。

また新党構想具体化への党内論議との関連で、山花氏は「党機関と遊離した形で行動を起こすと決めたわけではない」と述べ、「解党大会」を年明け早々に開けるよう環境整備に努める考えを強調。その上で「党を割るのでも、全員参加でもない」との表現で、村山首相支持派が求めている社会党が丸ごと新党に移行するとの考え方を否定した。《共同通信》

村山首相「全党的な論議推進を」

村山首相は11日午前、山口総務庁長官、野坂建設相、五十風官房長官ら社会党の5閣僚と国内で会談し、同党内の新民主連合の動きなど路線対立が鮮明になっている党内情勢について協議、全党的な機関で新たな理念・政策を議論していくことが好ましいとの認織を確認した。また、社民リベラル勢力の結集を図っていくことで一致した。

これに関連して五十嵐長官は同日の閣議後の記者会見で「社会党が大きな政界再編成の流れの中で、結党50年の来年、大きく生まれ変わっていくことは全党が考えている。足並みをそろえて流れを変えることが歴史を変える起爆剤になる」と強調、新民連側が慎重な行動を取るよう促した。《共同通信》

村山首相は11日昼、首相官邸で久保社会党書記長と党内情勢などについて約1時間会談した。首相は久保氏が提唱した新党構想をめぐり党内対立が鮮明になっていることを念頭に「党をまとめて与党として頑張ってもらいたい」と述べ、派閥的行動を抑えて挙党態勢を確立するよう要請。

久保氏は「首相として政務に専念してほしい。党の方は任せてもらえれば全力を尽くしたい」と強調、新党構想は書記長主導で進めていく考えを表明した。《共同通信》



【税制改革法案】衆院通過

国会は11日、与野党最大の対立法案である税制改革法案が衆院を通過したことで、大きなヤマ場を越えた。今後の焦点は、衆院小選挙区区割りなど政治改革法の成立時期をめぐる与野党攻防や、税制改革法案の参院審議に移る。

税制法案は今後、参院で政治改革法案との並行審議が行われるが、12月3日までの会期内に成立する公算が強まっている。このため、与党は基本的に会期延長の必要はないとの判断に傾いており、国会終了後の平成七年度予算案編成に全力を挙げる方針。一方、改革は12月10日の新・新党結成に向け、党首らの役員人事、綱領づくりなどに専念することになろう。

政治改革法案は14日に委員会で本格審議入りすることが決まったが、与党側が21日の本会議で可決、成立させる方針を固めつつあるのに対し、野党側は委員会採決が予定される18日中の成立を求める方針で、与野党の駆け引きが続く。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は11日朝、公邸から国会に向かう車に乗り込む際、見送りに出た孫の頭をなでようとして「あっ、頭をなでてはいけなかった」と急に手を引っ込めた。母親の中原由利さん(首相の次女)が「練習ね」と声を掛けると、首相はにっこり笑って孫と握手。インドネシア訪問に備えて外務省が首相に渡した資料に「子どもの頭をなでてはいけない」とあり、どうやらこの勉強の成果らしい。首相は記者団から「準備で頭がいっぱいなわけか」と聞かれ、照れくさかったのか「ははは、そんなことはない」とかわしていた。

○…社会党の久保書記長はこの日、村山首相と会談後に記者会見し「委員長と書記長が会うのは珍しくないでしょう」と努めて淡々と会談内容を報告した。ところが、首相が先に梶山元自民党幹事長と会い「いつ辞めてもいい」と発言したことについて聞かれると「首相たる者が、長く地位にあろうとか考えてやるべきものではない」と断言。一瞬静まり返った雰囲気を察してか、すぐ「まあ、倒れて後やむということではないか。意欲を持って宰相の任務に取り組んでいる」と言い直したものの、党内対立の激化を予感させる一幕だった。《共同通信》

【プロ野球・阪神】グレン・デービス内野手の入団を発表

阪神は11日、大阪市内のホテル阪神で新外国人選手、グレン・デービス内野手(33)=米大リーグ、ロイヤルズ3Aオマハ=の入団を発表した。同日、年俸150万ドル(約1億4700万円)で契約を結んだ。2年契約で背番号は「28」。

大リーグ歴10年で190本塁打。契約後の入団会見で縦じまのユニホームにそでを通したデービスは「春季キャンプには初日から合流する。阪神を優勝に導きたい」と早くも意欲満々。(金額は推定)《共同通信》

【大相撲九州場所】6日目

大相撲九州場所6日目(11日・福岡国際センター)大関若乃花が平幕の琴の若に敗れる波乱があった。若乃花は琴の若の上手投げからの攻めをかわせず、寄り倒されて2敗目。大関貴乃花は浜ノ島を落ち着いて寄り切って無傷の6連勝。大関貴ノ浪は大善を力強い取り口で下し1敗をキープ。横綱曙は琴稲妻を、大関武蔵丸は関脇貴闘力を退けともに4勝2敗とした。関脇武双山は小結琴錦を押し出して初白星。1敗力士が相次いで敗れ、全勝の貴乃花を1差で追うのは貴ノ浪だけとなった。十両は起利錦が5勝1敗で単独トップに立った。《共同通信》

【皇太子ご夫妻】カタール入り

中東訪問中の皇太子ご夫妻は11日午後(日本時間同日夜)、オマーンのマスカット空港をたち、3番目の訪問国カタールの首都ドーハに着かれた。ドーハの空港にはハマド皇太子夫妻が出迎え、皇太子さまはハマド皇太子とともに歓迎式典に臨まれた。

これに先立ち、ご夫妻は同日午前(日本時間同日午後)、オマーン王室専用のクルーザーでオマーン湾を遊覧、約1時間にわたって景色を楽しみ、くつろがれた。《共同通信》

カタールに到着した皇太子ご夫妻は11日夕(日本時間12日未明)、ドーハ市内のラヤーン首長宮殿にハリファ首長を表敬、皇太子さまに首長から勲章が贈られた。この後、お二人そろって晩さん会に出席された。今回の中東訪問中、ご夫妻一緒の公式晩さん会出席は初めて。外務省によると、カタール側の計らいで、極めてまれという。

首長主催の晩さん会には約80人が出席、女性は雅子さまと女性随員、通訳の計4人で、カタール側は出席しなかった。首長をはさんで皇太子さまと座った雅子さまは、カタール側閣僚らと通訳抜きで会話されていたという。

これに先立ち、ご夫妻の表敬を受けた首長は「両国の協力関係は進み、とりわけ天然ガスの面で大きく発展しています」などと説明。皇太子さまからは天皇、皇后両陛下からの「首長によろしく」とのメッセージが伝えられた。贈られた勲章は元首に次ぐ賓客に授与されているという。《共同通信》



11月11日のできごと