平成1382日目

平成4年10月20日(火)

1992/10/20

【プロ野球・巨人】星稜高校にあいさつ

超高校級スラッガーとして全国の注目を集め、プロ球団のアプローチが続く松井秀喜選手(星稜高)に対し、20日は巨人のスカウト2人が同校を訪れ、松田外男校長、山下智茂野球部監督と約40分にわたって懇談した。

訪れたのは加藤克巳スカウト部長、関東孝雄北陸地区担当スカウトで、関東スカウトによると、同球団としての正式な接触初日であるこの日は、退部届け受理、本人のプロ入り希望を再確認したほかは突っ込んだ話はせず、あいさつと雑談程度の会話に終始したという。ただ、長嶋新監督が就任記者会見の際に漏らした松井選手へのラブコールについては、松田校長、山下監督ともに「名指しでほめてもらった彼(松井選手)は幸せ者だ」と喜んでいる様子だったという。

学校側との接触をおえた関東スカウトは「1年生当時からスケールの大きなものを感じていた。野手としても順調に伸びてきており、個人的な見解として10年に1人の逸材だと思っている」と強調した。

両スカウトはこの後、石川県根上町山口の松井選手の実家に赴き、父昌雄さん(50)母さえ子さん(42)に「ドラフトが近付いたのでその節はよろしくお願いします。はっきりとは言えないが、確率の高い1位候補ではないか」と語った。昌雄さんは「球界を代表するチームから来ていただき、また長嶋さんのコメントもうれしかったので話が弾みました」とにこやかに話していた。

松井選手はこの日も同校の野球部グラウンドで黙々とランニングやキャッチボールなどの自主トレーニングに汗を流し、マイペースの調整に励んでいた。《北國新聞》



【皇后陛下】58歳に

皇后さまは20日、58歳の誕生日を迎えられた。少しかぜ気味だがお元気で、中国訪問を控え、準備に忙しい毎日を過ごされているという。

誕生日にあたっての宮内記者会の文書での質問に、この一年間の印象深かったことしては「緒方貞子さんの難民高等弁務官のお仕事、オリンピックの競技と、閉会式での『鳥の歌』、スペースシャトルと地上班の間で交わされた会話」をげられた。

皇太子、紀宮さまの結婚については「どのような形ででも子供たちの役に立てることがあれば、うれしく思います」と気掛かりなご様子。山形国体開会式で発炎筒が投げられた際、陛下をかばうように右手を差し出した件には「とっさのことで、反射的に手が出ただけ」と話されているという。

皇后さまは、昨年夏から運転免許証取得を目指して練習中、また先月末には児童詩を英訳した詩集を日米同時出版された。《読売新聞》

【WBCフライ級タイトル戦】ユーリ海老原選手、判定で初防衛

世界ボクシング評議会(WBC)フライ級チャンピオンのユーリ海老原(協栄=ロシア)に同級4位の陳潤彦(韓国)が挑戦したタイトルマッチ12回戦は20日、東京・後楽園ホールに約3,300人の観客を集めて行われ、ことし6月に旧ソ連選手として初の世界王者となったユーリが3−0で判定勝ちし、初防衛に成功した。ユーリは90年2月に日本でプロデビューし、これで14戦全勝。

ユーリは接近戦を好む陳に対して軽快なフットワークを使って距離をとりながら出はなにカウンターを的確にヒット。2回は右フックでカウントを奪うと、4回にも左のショートフックから右ストレートで2度目のダウン。7回にも右ストレートを打ち下ろして計3度キャンバスにはわせた。

挑戦者の底知れぬスタミナに加え、バッティングで左目がはれ上がるアクシデントもあってKO勝ちはできなかったが、終盤も危なげない試合展開で3人のジャッジから9ポイントから2ポイントの差をつけて陳を圧倒した。《共同通信》

【自民党竹下派】「小渕会長」固まる

金丸信・前副総裁の議員辞職を受けて抗争が続く自民党竹下派の後継会長問題は20日、反小沢グループが推す小渕恵三・前幹事長(同派副会長)の新会長就任がほぼ固まった。

新会長候補として同日の最高幹部会では小渕氏のほか、小沢一郎・元幹事長(会長代行)、羽田孜蔵相の名前が挙がったが、小沢氏は、派閥運営への派内の批判を受けて辞退する意向を示し、また、小沢氏が推した羽田氏には反小沢グループが強く反発、参院側も小渕氏支持に問まってきたためだ。しかし、小沢グループが、改めて小沢氏を推す動きを見せたことなどから、決着を持ち越した。

同グループはなお「小渕会長」に抵抗、巻き返す構えを見せている。会長選出のめどとしている21日にかけて、大詰めの攻防が展開されるが、最終決着が22日以降にずれ込む事も予想される。《読売新聞》

【日本人留学生射殺事件】追悼式に500人

アメリカ・バトンルージュ市で、日本人留学生服部剛丈君(16)(愛知県立旭丘高二年)が、ハロウィンパーティーの訪問先を間違え、射殺された事件で、服部君の追悼式が、20日午後7時半(日本時間21日午前9時半)からバトンルージュ市のユニタリアン教会で開かれ、服部君の両親をはじめリンダ・アイムス同市長や服部君が通っていたマッキンリー高校の同級生、付近の住民ら約500人が参列、同事件がこの南部の田舎の町に大きな衝撃を与えていることを裏付けた。

式の冒頭、同級生や学校の先生らが「いつも笑顔を絶やさなかった」「日本語で『こんにちは』と話しかけられ、驚いた」などと、服部君の思い出をつぎつぎに語ると、会場のあちこちからすすり泣きの声が漏れた。

父親の政一さん(45)と母親の美恵子さん(44)は、集まった人たちを前に「剛丈を地域の一員として考え、集まっていただいて感謝しています。これまで息子がはぐくんだ友情を、この不幸な出来事のために終わりにすることはできません」と英語であいさつすると、目頭を押さえる人の姿も見られた。

また、この中で加害者の心情にも触れ、「加害者の男性が、この不幸な出来事で苦しんでいるのを知り、気の毒に思います。何でこの社会では、短銃がこんなに簡単に手に入るのでしょ。うか。それがなければ彼が今のような立場におかれることはなかったのに、と思います」と訴えた。

式のあと参列者たちは、政一さんらのもとに集まり、肩を抱きあって慰める光景が続いた。政一さんは「こんなに多くの人たちが集まってくれて本当にうれしい。息子も喜んでいるでしょう」と言葉少なに語った。

追悼式に先立ち、ニューオーリンズ総領事館の浜田泰弘総領事は、20日午前、ルイジアナ州のエドウィン・エドワーズ州知事と、事件を管轄するバトンルージュ地検のダグ・モロー検事正に対し、「事件を法的に適正に処理してもらい、日米関係が傷つかないことを希望する」と申し入れた。

これに対し、同知事は「裁判終了後のしかるべき時期までに、事件の全容を説明する意向だ」と答えた。

この事件に関しては、来月4日に予備審問が開かれれ、その日のうちに起訴するかどうか決定される予定で、起訴が決まると、加害者の男性(30)は逮捕されることになる、としている。《読売新聞》



10月20日のできごと