平成1197日目

平成4年4月18日(土)

1992/04/18

【渡部恒三通産相】中国副首相と会談

中国を訪れている渡部通産相は18日午前、北京・釣魚台(迎賓館)で・副首相兼国家計画委員会主任と会談し、環境、人権問題などについて意見を交わした。席上、鄒副首相が日本に環境対策での資金援助を求めたのに対し、渡部通産相は現行の円借款とは別枠の資金供与ができるよう努力することを約束した。

環境問題では通産相は「ことし6月には国連環境開発会議(地球サミット)が開かれる。中国も積極的に対応してほしい」と、地球規模の視点で取り組むよう求め(1)エネルギー・環境分野での調査、人材の育成(2)発電所の脱硫技術の実証実験――などでの協力を表明した。

これに対し鄒副首相は中国の発電所などが排出する二酸化炭素などが日本の酸性雨を引き起こしていることを認めながら「環境保護は世界の課題だ。発電所の脱硫装置は重要だと思うが、値段が高すぎる」と日本の資金協力の重要性を指摘した。

一方、渡部通産相は「人権は一国だけの問題ではないというのが世界のすう勢になっている」と、人権問題での中国の積極的な対応を要請。特に1997年に中国に返還される香港に対しても、人権での配慮を求めた。

鄒副首相は「人権は国により事情、政策が異なる」と述べる一方「友好国とこの問題で話し合ってもよい」と柔軟な姿勢も示した。《共同通信》



【紀宮さま】23歳に

紀宮さまは18日、23歳の誕生日を迎えられた。赤坂御所では、恩師らを招いて茶会が開かれるほか、職員などからも祝賀を受けられる。

紀宮さまは、先月20日に学習院大文学部国文学科を卒業。今月には初めて新任外国大使のお茶会に出席するなど、成年皇族として公務中心の生活に入られた。そのかたわら、山階鳥類研究所に週二日通い、資料整理を手伝われている。《読売新聞》

【自民党・綿貫民輔幹事長】PKO成立「自公民協力で」

自民党の綿貫幹事長は18日、党東海・北信越ブロック懇談会出席などのため訪れた名古屋市内のホテルで記者会見し、国連平和維持活動(PKO)協力法案について、「自公民の形でスタートした問題だ。国際的にも重要な課題なので、小異を捨てて大同につけば、できる問題だ」と述べ、自民、公明、民社三党の協力で今国会成立を目指すと、ともに、そのために自民党として法案修正に弾力的に対応する考えを表明した。

また同法案の処理をめぐる幹事長・書記長会談の開催については、参院の審議入り後にも開く意向を明らかにした。衆参同日選の可能性について、綿貫氏は「大義名分、争点がなければならない。ただ有利だからやるというものではない(参院)選挙の時点で争点が出るかどうか、政界は一寸先はヤミだからわからない」と述べた。《読売新聞》

【海部俊樹前首相】政治改革の断行

海部前首相は18日、名古屋市内で開かれた自民党愛知県青年議員連盟結成大会で講演し、政治改革について「政治改革をやります、と言ってできていない事実に対し、国民から批判を受けている。一番大きな責任は私にあるが、海部内閣が説得力がなかったからできなかった、で終わっては申し訳ない。時代が党に与えた宿題だ」と述べ、あくまで抜本改革を断行すべきだとの考えを強調した。《読売新聞》

【公明党・市川書記長】数合わせの連立拒否

公明党の市川書記長は18日、茨城県結城市で講演し、参院選後の政界再編問題について、「参院の与野党逆転現象で、自民党が数が足りないから貸してくれと言ってきても、公明党は聞けない。何が国民のためになるかという政治判断でやっている」と述べ、政策抜きの単なる数合わせのための連立、連合には応じられないとの考えを示した。《読売新聞》

【渡辺美智雄外相】北方領土「段階返還も容認」

渡辺美智雄外相は18日午前、栃木県大田原市の同県立大田原高校創立記念式典で講演し、北方領土問題について、ロシアが日本の四島への主権を認めれば、平和条約締結後も国後、択捉両島に関しては暫定的にロシアの施政権を認めても良いとの考えを示した。

政府はこれまで、ロシアが日本の北方四島に対する主権を認めることを前提に具体的返還方法については柔軟に対応しても良いとの方針を取ってきたが、渡辺外相の発言はさらに一歩踏み込み、一時的とはいえロシアの施政権容認の意向を示したもので、29日から予定される同外相のロシア訪問の際、ロシア側がどういった対応を取るか注目される。

外相は講演で「ロシアが北方領土を日本のものであると認めれば、一時的に施政権を(ロシアに)認めてやっても良い。沖縄は日本のものだったが、アメリカが施政権を一時持っていた。そういうやり方があるなら話に乗っても良い」と述べた。

外相は講演後記者団に対し、発言の真意について、日ソ共同宣言に従い、平和条約締結時に歯舞諸島と色丹島は直ちに返還させたうえ、残る国後、択捉両島に関してはロシアの施政権を転定的に認めても良いとの見解を表明したものだ、と説明した。

外相発言は、四島への日本の主権の存在を認めるとの前提条件つきながら、具体的な段階的返還の方法に言及したものだ。外相は3月、ロシアのコズイレフ外相との会談で返還の方途について具体的な条件を示したことを示唆しており、施政権容認の考え方もすでにロシア側には伝えられているものと見られる。

また、外相は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国交正常化交渉に関連し、「北朝鮮が賠償問題を提起している。韓国とは賠償金は支払わないが、請求権にこたえる形で経済協力を実施した」と述べ、北朝鮮との間でも、韓国と同様、経済協力方式で賠償・請求権問題に決着をつけたいとの考えを明らかにした。《読売新聞》

【福岡税務署】署員が申告書をねつ造

福岡税務署(井土芳邦署長)の職員が、福岡市の整体師(45)の所得を上乗せする修正申告書を偽造、このため整体師が同税務署から追徴加算税納税を求められていたことが18日、分かった。整体師側の抗議で、税務署は事実関係を認め、追加課税を取り消したが、調査した福岡民主商工会は「整体師に税知識がなければ納税していた。私文書偽造、同行使の罪は明らか」として職員の処分を求めている。

民主商工会によると、加算税納税を求める通知が来たのは先月28日。整体師は修正申告や税務調査を受けた覚えがないため、不審に思い調べたところ、2月14日に、昭和63年から3年分の修正申告書が本人の知らない間に提出されていたことが分かった。この申告書には、これまで本人が出した申告書の筆跡に似せた署名や、三文判らしい印鑑が押してあったという。

この修正申告に基づけば、過少申告したとして約38万円の加算税のほか、延滞金を含めた所得税約359万円を新たに納税しなければならない計算になっていた。

整体師は諫山博参院議員(共産)に相談、同議員が4月15日に税務署長に調査を申し入れると、その日のうちに税務署員が署長名の取り消し通知を持って自宅に謝罪に訪れたという。

議員と民主商工会は18日、修正申告を処理したとして印鑑を押している調査官自身が申告書を偽造したのではないかとして抗議。税務署は部内で偽造された事実を認め、再び謝罪したが、偽造の動機などについては「担当した調査官が入院しており、調査が済んでいない」と答えたという。《読売新聞》



4月18日のできごと