平成1196日目

平成4年4月17日(金)

1992/04/17

【北朝鮮】「金正日書記が外交責任者」

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金日成主席生誕80年記念式典出席のため、平壌を訪れた自民党代表団の池田行彦団長(前防衛庁長官)は17日午後、国会内で帰国の記者会見をし、北朝鮮当局者から金主席の子息である金正日朝鮮労働党書記が内政面と、日中国交正常化交渉を含む外交面での最高責任者になっている、との説明を受けたことを明らかにした。

池田氏によると、15日に行われた祝宴で隣に座った金容淳書記(国際部長)が金正日氏の地位について「軍の最高司令官というだけでなく、内政、外交全般でも中心になっている。日朝交渉でも最高責任者だ」と語った。また池田氏は金正日氏と会った印象について「カリスマ性などの面で金主席とは随分雰囲気に違いがあるとは感じたが、それだけ地位と責任がゆだねられているわけだし、政治担当能力はきちんとしているという印象だった」と述べた。

金主席は15日付の米紙ワシントン・タイムズに掲載されたインタビューで金正日氏が「内政の全責任を持っている」ことを明らかにしているが、日朝交渉の最高責任者となっていることを北朝鮮側が明確にしたのは初めて。《共同通信》



【野球・宮國椋丞さん】誕生日

【ロッテ・河本育之投手】プロ初勝利

西武2−3ロッテ◇17日◇千葉

ロッテが引き分け寸前の十一回、初芝の適時打でサヨナラ勝ちした。

この回、一死から堀が中前打で出塁。愛甲送りバントの後、初芝が左越えに安打を放った。工藤も投球数が170球に達し、球威も落ちていたが、初芝の思い切りのいい打撃が勝利に結びついた。

七回途中からリリーフした河本の好投も見逃せない。登板直後こそ押し出し四球で1点を与えたが、走者を出しながらよく踏ん張り、プロ入り初勝利をマークした。

西武は13安打を放ちながら15残塁の拙攻で工藤を見殺しにした。《共同通信》

【竹下登元首相】環境税導入に意欲

6月の地球サミットを前に、地球環境援助の枠組みを協議するため、東京で開催されていた「地球環境賢人会議」(主催・地球サミット事務局)は17日、「東京宣言」を採択して閉幕したが、同日夕、同会議で名誉議長を務めた竹下登元首相は、環境税を念頭に「地球の利用料という感覚で検討を始めるべきだ」と、導入への強い意欲を明らかにした。

記者会見で、竹下元首相は「目的税は財政の硬直化をもたらすので避けるべきだというが、新しい付帯状況が出てきた」と地球環境問題の特殊性を強調。導入の理由を、われわれは、気がついてみると、自然の浄化能力を超えるような活動を続けてきたと説明した。

一方で、「新税は、国民の理解がなければできない」とし、はじめは任意拠出のかたちで、税制上の誘導策から考える手法を指摘。エネルギー消費で生ずる二酸化炭素の量にかける炭素税の例を挙げ、「すでに行っている国もある」とした。

同時に会見したモーリス・ストロング地球サミット事務局長も「軍事面での国際貢献には限度のある日本にとって、地球環境への貢献は合理的な選択」と、期待感を表明した。《読売新聞》

【ゴルバチョフ元ソ連大統領】原爆慰霊碑に献花

来日中のゴルバチョフ元ソ連大統領とライサ夫人は、17日午前、初めて被爆地・ヒロシマを訪れ、平和記念公園で原爆死没者慰霊碑に献花し、世界平和を祈念した。広島訪問は一年前、大統領として来日した際、希望しながらスケジュールの都合で実現できなかっただけに、今回の訪日での懸案だった。午後は、広島平和記念資料館などを見学したあと、国際会議場での「ゴルバチョフ氏を囲む市民集会」に出席し、基調講演で全世界に向けて「平和アピール」を発表する。

夫妻は、平岡市長の先導で、慰霊碑前へ進み、被爆者や市民、平和学習の修学旅行生らが見守る中、連名の花輪を献花。燃え盛る平和の灯を前に黙とうした。ゴルバチョフ氏は「最初に原爆を身に受けて亡くなった人々の霊に花をささげました。碑に書いてあるように私たちみんなが過ちを繰り返さないようにしなければ」と自分に言い聞かせるように語った。《読売新聞》

来日中のゴルバチョフ元ソ連大統領とライサ夫人は17日、広島市の国際会議場で開かれた「ゴルバチョフ氏を囲む市民集会」でノーベル平和賞受賞者として世界に向けて「広島アピール」を発表した。

集会には市民ら約800人が参加。基調講演でゴルバチョフ氏は「ヒロシマは、我々に(核戦争への)警戒心を怠るなと呼びかけ『ノーモア・ヒロシマ』の警鐘を鳴らし続けている。そして連帯することが必要だと教えている」と、世界平和についてのアピールを発表した。

パネルディスカッションで平岡敬・広島市長が独立国家共同体(CIS)の核拡散に不安を表明したのに対し、ゴルバチョフ氏は「各共和国は核軍縮をいかに進めるかを論議している。核技術者についても米国など西側の援助を得て、その才能を生かす平和的プロジェクトを開発したい」と述べた。

北方領土問題では「(日ロ)両国にこの二年間で相互協力を求める姿勢が強まっており、その中で長年の課題も解決するだろう」と答えるにとどめた。《読売新聞》

【風船おじさん】あえなく不時着

17日午後、東京・小金井市の男性が、自分で考案した風船に乗り、都内の上空で冒険パフォーマンスに挑んだ。風船での飛行は長年の夢と、周囲の心配を振り切って“空中散歩”に飛び立ったものの、予定の高度(400メートル)をはるかに超え、5000メートル以上にまで上昇したため下界は大騒ぎ。結局、離陸して約40分後、大田区内の民家の屋根に不時着したが、空からの思いがけない落下物に住民たちはびっくり。関係方面などの対応に追われた警察署はこの男性から事情聴取し、おキュウを据えるという。

あえなく不時着したのは、小金井市、ピアノ調律師鈴木嘉和さん(52)。この日午前9時前から、府中市・是政橋下の多摩川河川敷で赤、白の風船にヘリウムガスを入れ、“空中散歩”の準備を始めた。

この間、計画を知った府中署防犯課の警察官が、再三にわたって「方向も制御できないのでは危険」と中止を説得したが、鈴木さんは風船(直径5メートル)2個と予備の風船(直径2.5メートル)2個の計4個に身を任せ、それを振り切るようにして大空へ。目的地は一応、千葉県の九十九里海岸だった。

上昇間もなく、重しの砂袋(15キロ)2個が切れて落下してしまい、風船は予定の高度400メートルを超えてどんどん上昇。「所持していた高度計を見たら、五千五、六百まで上がってしまい、飛行機が下に見えたので、これ以上は無理と思った」(本人談)という。

このため鈴木さんは、上空で風船の凍りついたロープをライターの炎で焼き切って数を減らし急降下。午後1時40分ごろ、離陸地点から直線で約24キロ離れた大田区大森西七丁目の民家の屋根に不時着した。鈴木さんは左手中指に軽い擦り傷をしただけ。駆けつけた蒲田署員に「お騒がせしてすみません」と平謝りだった。《読売新聞》



4月17日のできごと