平成1062日目

平成3年12月5日(木)

1991/12/05

【京都ホテル】高さ「60メートル」決行へ

古都の景観をめぐる論議が高まる中、高層化計画の再検討を進めていた京都ホテル(京都市中京区、高橋正士社長)は5日、臨時取締役会を開き「高さ削減の設計変更をすれば、着工が大幅に遅れ、経営の根幹にかかわる」として、当初の計画通り60メートルで建設することを決めた。

高層化に反対する京都仏教会(東伏見慈洽会長)とは、先月、再検討することで合意、仏教会はその後、50.7メートルの代案を提示していたが、これも「事実上、不可能な計画」と判断した。早ければ年内にも着工する見通しで、「再検討」の引き換えに拝観拒否を撤回した仏教会側の対応が焦点になる。

同ホテルは先月20日、設計・施工を担当する清水建設(本社・東京)に見直し作業を依頼。同建設は45メートルまで一階ずつ削った案や2.6メートルの天井高の一部を低くする案などを検討したが、いずれも設計変更届が必要で、それに伴う作業が早期にできないことが判明した。《読売新聞》



【甲子園球場】ラッキーゾーン撤去工事始まる

今季限りで外されることが決まっていた阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)のラッキーゾーン撤去工事が5日午後から始まった。

ラッキーゾーンは1947年に設置。現在のゾーンは左右両翼とも1.8メートルのネットを36枚連ねて造られていた。この日はその1枚1枚を手作業でクイから引き抜いて数枚ずつ小型のトラックで場外へ運ぶ作業が繰り返され、夕刻にはすべてが撤去された。

今後は15日のアメリカンフットボールの東西大学王座決定戦(甲子園ボウル)終了後の今月末から、ラッキーゾーン内の外野フェンスラバーの新設、ブルペンの移設など本格的な工事に入る。

完成は来年2月の予定で、3月上旬のプロ野球オープン戦から45年ぶりにラッキーゾーンがなくなり、両翼5メートル、最深部が8メートル広くなった甲子園が披露される。《共同通信》

【広島・野村謙二郎内野手】5000万円プレーヤーに

広島の野村謙二郎内野手(25)は5日、2250万円から一気に3050万円増の年俸5300万円で来季の契約を更改した。上土井球団部長との話し合いを終えた野村は「サインしてきました」と明るい表情。額についても「最低ラインと考えていた5000万円を上回りましたから」と納得顔で説明した。《共同通信》

【ヤクルト・川崎憲次郎投手】年俸82%アップで更改

ヤクルトの川崎投手が5日、東京・東新宿の球団事務所で契約更改に臨み、約82%増の年俸4000万円で契約を終えた。プロ3年目の今季はチームで西村(15勝)に続く14勝をマーク。11年ぶりにAクラス入りを果たしたヤクルトの先発の柱として活躍した。《共同通信》

【渡辺美智雄外相】中国副首相と会談

来日中の田紀雲・中国副首相は5日夜、外務省飯倉公館で渡辺美智雄外相とタ食を交え約1時間半会談した。この中で、田副首相は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑に関連して、「中国は決して北朝鮮の核兵器開発には協力しない」と述べた。中国が北朝鮮の核疑惑に関して明確に否定的見解を示したのは初めて。

中国はこれまで北朝鮮の核開発問題については、「朝鮮半島に核兵器があることは望まない」との見解にとどまっていた。

渡辺外相が「日本としては北朝鮮の核開発に重大な一関心を持っており、日朝交渉の一つの前提になっている」と述べ、中国の見解をただしたのに対して答えたものだ。

また、田副首相は、これに関連して、「中国は、核兵器の問題は厳格で責任ある態度をとってきたが、今後も継続する」として、核不拡散条約(NPT)に遅くとも来年はじめには加盟することを重ねて表明した。

渡辺外相が、日本と欧州共同体(EC)が共同で国連に提案した通常兵器移転「登録制度の創設に向け、協力を要請したのに対し、田副首相は、「日本の考え方は注意深く聞いた。積極的に検討したい」と、前向きの姿勢を示した。

田副首相は、来年が日中国交正常化20周年にあたるとして、天皇、皇后両陛下の中国ご訪問を改めて招請するとともに、渡辺外相の早期訪中に期待を表明した。《読売新聞》



12月5日のできごと