平成772日目

平成3年2月18日(月)

1991/02/18

【ソ連・ゴルバチョフ大統領】湾岸戦争終結へ新提案

ゴルバチョフ・ソ連大統領は18日午前、クレムリンでイラクのアジズ外相、ハマディ副首相と約3時間にわたり会談、湾岸戦争の政治解決を求め、無条件撤退など国連決議に沿った新提案を提示した。

アジズ外相は先の撤退の用意があるとの声明に含まれている条件は「計画であり、撤退の前提条件ではない」と明言、イラク側の先の声明は事実上無条件撤退を基礎に交渉に入りたいというのが真意だった、との姿勢を明らかにした。

アジス外相はソ連提案をフセイン・イラク大統領と協議するため、直ちにソ連の特別機でテヘラン経由、帰国の途についた。ソ連側によると、外相はできるだけ早い時期にモスクワに戻る。《共同通信》



【米・ブッシュ大統領】地上戦の構え緩めず

ブッシュ米大統領は18日午後(日本時間19日朝)、週末休暇先のメーン州ケネバンクポートの別荘からホワイトハウスに戻り、ベーカー国務長官、チェイニー国防長官、スコウクロフト補佐官(国家安全保障担当)らを集めて、ゴルバチョフ・ソ連大統領から届いた湾岸戦争の解決に向けた新提案に関する書簡について、2時間近く協議した。

フィッツウォーター大統領報道官は会議終了後に声明を発表し、ソ連側の要請を受けて新提案の内容は秘密にすることを明らかにしたうえで「われわれの作戦日程に変更はない」と強調、地上戦を開始する構えを緩めない姿勢を示した。

しかし実際は、新提案に対するイラクの態度が明らかになり、ブッシュ大統領が多国籍軍を構成する主要国首脳と最終的に協議するまでは、地上戦開始になお猶予期間が置かれるとの見方が有力だ。

声明発表後、フィッツウォーター報道官は記者団に「(書簡で)ソ連は米国に何も要請してはいない」と述べ、地上戦開始をしばらく見合わせてほしいといった要講は一切なかったことを明らかにした。また「これはソ連とイラクの問題であり、あまり内容(の是非)を性格付けしたくない」と語り、イラクの出方待ちであることを示唆した。《共同通信》

【ロンドン】駅で連続爆破テロ

ロンドン中心部ビクトリアとパティントンの2つの国鉄ターミナル駅で18日午前、連続爆弾テロがあり、ビクトリア駅では30歳代の男性1人が死亡、子供1人を含む41人が金属片や割れたガラスの直撃を受け負傷した。うち重傷は6人。パティントン駅では負傷者はなかった。

ロンドン警視庁によると両駅とも同様の強力な爆発によるもので、湾岸戦争に絡むアラブ過激派か、これに連動した北アイルランド過激派アイルランド共和国軍(IRA)の犯行との見方が強い。《共同通信》

【社会党・山花貞夫副書記長】都知事選出馬要請を固辞

東京都知事選の候補者選びを急いでいる社会党は18日、党本部で土井委員長を中心に三役懇談会を断続的に開き、改めて山花貞夫副書記長(東京11区)を擁立する方針を固め、党内調整を進めた。

しかし山花氏は、土井氏に対して重ねて固辞の意向を伝えたのをはじめ、同氏の有力な支持労組である全逓も、河須崎委員長が土井氏に対し擁立反対の意思を表明した。《共同通信》

【JR北陸線】直江津口が不通

高波の影響で新潟県青海町の親不知ー青海駅間の土砂流出が続くJR北陸線は、18日午前5時8分に同区間が全面不通になった。このため、JR西日本金沢支社は同日昼までの特急「かがやき」同「北越号」など金沢から長岡、新潟方面に向かう特急16本と普通列車2本を運保し、普通列車36本を泊ー糸魚川間で区間運休し、上下線とも折り返し運転を行っている。

同支社の調べでは、約7000人の足が乱れた。同日午後1時半現在、復旧のめどは立っておらず、上越、信越経由で関東方面へ向かうダイヤは同日夜も大きな影響が出るとみられる。

現場は、青海駅から約1キロ富山寄りの地点で、線路から約4.8メートル離れた高さ3.3メートルのコンクリートフェンスが波で流され、隣接する高さ6メートルの護岸壁の下から土砂がえぐり取られるようになっている。3カ所にわけて長さ21メートルから12メートルの侵食をうけ、最も被害が大きいところでは下り線の下0.5メートルまで土砂が流れでて線路が一部むきだしになっている。

同支社では、午後2時46分魚津発大阪行きの「雷鳥92号」など臨時列車3本を運行し、泊—糸魚川間には臨時バスを走らせるなどして対応している。波がおさまり次第、復旧作業に取りかかり、上り線から開通させることにしているものの、現場では依然4−5メートルの高波が押し寄せており、全面開通は早くても19日になるとしている。《北國新聞》

【政界メモ】「米との太いパイプ」誇示

○…竹下元首相は18日昼、都内のホテルで講演し、湾岸戦争に関連し「日本が中心になって(戦後の)復興努力をしないといけない」と訴えた。続けて同氏は「ベーカー(米国務長官)さんも湾岸復興銀行ということを言っている。別に私が電話で連絡したわけじゃないけれどもね」と、付け加え、殊更にベーカー氏とも呼吸はぴったりと言わんばかり。

日ごろは「何の力もない私ですが…」と、政治の表舞台から一歩身を引いて控えめな姿勢に終始している竹下氏だが、言葉の端々に「米国との太いパイプ」の健在ぶりを印象付けることしきり。

○…海部首相はこの日、久しぶりに終日官邸で執務をこなした。予算委員会の谷間でつかの間の官邸勤めとなったが「やはり官邸の方が落ち着くのでは」との記者団の質問に「やっぱりここが本来の私の仕事場。執務室ですからね」と“官邸の主”を満喫した様子。ところが首相は間髪を入れず「でも国会も大事ですよ。質が違うだけで両方とも大事ですよ」と、今後の審議をにらんで国会への気配りも。

90億ドルの多国籍軍追加支援にも何とか目鼻がついたものの、今後の審議でどんな爆弾が飛び出て来るか分からないだけに“国会軽視”との批判だけは避けたかった。《共同通信》



2月18日のできごと