平成773日目

平成3年2月19日(火)

1991/02/19

【米・ブッシュ大統領】湾岸戦争「ソ連提案は不十分」

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ブッシュ米大統領は19日朝、ホワイトハウスで開かれた米議会指導者との会談の冒頭、記者団に対し、ソ連の湾岸戦争解決に向けた新提案について「提案は(停戦)に必要な条件を全く満たしていない」と述べ、この立場を既にソ連側に伝えたことを明らかにした。

ソ連提案について米大統領が言及したのはこれが初めて。

ブッシュ大統領はソ連側に対し、新提案への米政府の考え方を伝えたことを明らかにし、この中でゴルバチョフ・ソ連大統領に「一切の交渉も譲歩も受け入れない」との立場を明確にした。《共同通信》



【イラク・アジズ外相】撤退声明は真剣

モスクワから帰国途中テヘランに立ち寄ったアジズ・イラク外相は19日午前(日本時間同日午後)、ラフサンジャニ・イラン大統領と会談し、イラクは国連安保理決議660(即時、無条件撤退)の受諾と撤退交渉開始表明を「真剣な措置」だと強調した。アジズ外相はソ連提案報告のためバグダッドへの帰途に就いたが、ソ連側が「二日以内」とするフセイン・イラク大統領の決断は、日本時間の20日にも下されるとみられ、政治解決か、地上戦突入か、湾岸戦争は重大な転換点に直面している。

国営イラン放送によると、アジズ外相は、イラク革命評議会の撤退声明について「われわれは今でもこのことを強く主張する」と述べた。これは声明が戦争継続のための“戦術”であるとの見方を否定するとともに、イラク側の撤退交渉に対する強い意思を改めて明確にした上で、多国籍軍側に対し撤退開始に先立ち交渉に応ずるよう求める立場を示したものとみられる。また外相はイランに戦争終結のため、さらに政治解決への協力を求めた。

これに対しラフサンジャニ大統領「湾岸危機解決の見通しが開かれたこと」について満足感を表明し「イランは終戦につながる前向きな結果が出るよう努力を続ける」とさらに努力を継続することを約束した。《共同通信》

【ボリス・エリツィン氏】ゴルバチョフ大統領の辞任要求

ゴルバチョフ・ソ連大統領の最大の政治的ライバルであるエリツィン・ロシア共和国最高会議議長は19日夜、ソ連国営テレビのインタビューで、ゴルバチョフ大統領を「独裁者」と批判、辞任を要求した。

エリツィン氏が、最近のゴルバチョフ氏の右傾化が指摘される中で、明確に辞任を要求したことで両者の対立は決定的となった。ソ連の政治は、両者が協力する可能性がほとんどなくなり、いずれが勝利を収めるかの極めて危険な対立の時代に突入した。《共同通信》

【民社党・大内委員長】生活重視勢力を結集

民社党の第36回全国大会が19日午前から東京・九段会館で二日間の日程で始まった。冒頭、あいさつに立った大内委員長は「自民、社会両党では政治は動かず、停滞している」と指摘した上で「われわれが次の国政選挙で躍進すれば、国際的に通用する生活重視の政治勢力の結集、そして政権交代体制へ進む」と述べ、既存の枠組みを超えた新たな政治体制づくりを訴えた。

焦点の湾岸戦争への対応については「われわれは傍観者であってはならず、世界の秩序回復のため応分の努力をしなければならない」と強調。多国籍軍への追加支援について、国民への負担増を求める前に行政経費を思い切って節減することを条件に賛成する方針を説明するとともに、自衛隊輸送機派遣についても賛成の意向を表明した。

東京都知事選で、従来の鈴木現知事から元NHK特別主幹の磯村尚徳氏に党の推薦を転換した背景については①都知事選は一地方選にとどまらない。政党間の協力の組み合わせを間違うと全国に悪影響を与える②民社党と友愛会議が一体となって推進できる③国際国家日本の役割と責任を果たすみ治状況づくりに逆行しないーなどの点を重視した、と指摘、国政レベルでの“自公民路線”の枠組みを優先させた判断であることを示唆した。

大会はこのあと執行部から米沢書記長が党務報告、「民主社会主義」の表現を削除した新綱領草案、運動方針案などを提案、質疑に入る。《共同通信》

東京・九段会館で19日午前から民社党の第36回全国大会が始まった。執行部が91年度運動方針案の提案、党の再生を目指す新綱領草案の報告をし、討議に入った。

この中で大内委員長は、湾岸問題や東京都知事選での候補者擁立問題をめぐる「自公民路線」について「はじめに自公民ありきではない。問題ごとの判断、結果がたまたま自公民になっているにすぎない」と説明、「国民と国家の利益を守るための行動」であることを強調した。

その上で大内委員長は減税、年金問題などを具体的に指摘しながら問題によっては野党共闘の道も探る考えを示した。質疑の結果、新綱領草案を了承、向こう一年間の討議を経て最終決定することになった。《共同通信》

【政界メモ】進まぬ調整にグチばかり

◯…左藤法相は19日の記者会見で、協議では湾岸戦争について中山外相から「特にニュースはない」との発言があったことを紹介し、「便りがないのは良い便りというが、こういうのは“頼り”ない」と、駄じゃれを交えて外務省の情報不足を皮肉った。

しかし、この後、法相が閣議で北方領土が返還された場合の在住ソ連人の法的地位について言及したことが他の閣僚の会見で明らかになり、記者団から追及されると「オフレコのつもりで言った。他の人から漏れるとは」と、思わぬ“悪い便り”に憤然。

○…自民党の小沢幹事長はこの日の記者会見で、党四役会議のテーマは何だったのかを聞かれ、「ないな。北海道(知事選の話題)ばっかり。“だれか(候補者は)いないか”、“うーん”。なんて言って…」と一向に候補者が決まらないことに頭が痛そう。

そのうち北海道と対照的に保守分裂の東京、福岡知事選を思い出したのか、「いるところはごちゃごちゃいるし、いないところはいない。世の中ままならないよ」と、日ごろ強気でなる小沢氏も、このところの候補者調整のもたつきに、出るのはグチばかり。《共同通信》

【天皇陛下】勅使発遣の儀

天皇陛下が23日に皇太子さまの「立太子の礼」を挙げられることを、伊勢神宮などに報告するための使いを送り出す「勅使発遣(ちょくしはっけん)の儀」が19日午後、皇居の宮殿・竹の間で行われた。

装束姿の天皇陛下が、立三太子の礼当日に神宮のほか神武、昭和両天皇陵に供える織物などを確かめ、勅使役の掌典に祭文とともに託された。《共同通信》



2月19日のできごと