平成771日目

平成3年2月17日(日)

1991/02/17

【湾岸戦争】多国籍軍、イラク地上軍と交戦

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リヤドの米中央軍司令部のニール准将は17日の記者会見で、サウジアラビアとイラク、クウェート両国境地帯7か所で同日朝、多国籍軍とイラク軍の地上軍による交戦があったと発表した。戦闘は午前5時と10時に起き、米軍はイラク軍戦車3台、装甲兵員輸送車2台、ロケット砲1台などを破壊。イラク兵20人を捕虜にしたという。

しかし、イラク国境で起きた早朝の戦闘では、米軍ヘリの誤射で米兵2人が負傷、6人が負傷した。

また、多国籍軍は17日、イラク軍最新鋭・共和国防衛隊や地上軍など、イラク南部を含むクウェート戦域で800回の空爆を実施。さらにスカッド・ミサイル発射台とその関連施設に対し100回の出撃を行った。これまでにイラク軍戦車1400台の破壊が確認されている。多国籍軍側の航空機損失は16日までで29機。《読売新聞》



【米・チェイニー国防長官】撤退せねば戦闘続行

チェイニー米国防長官は17日、米ABCテレビとの会見番組で、われわれはイラク軍のクウェートからの撤退という「具体的行動」こそが先決という首尾一貫した方針を堅持しており、これがない限り戦闘中断はあり得ない、と米国の立場を改めて強調した。

チェイニー長官は、イラクのクウェート侵攻後、米国は数カ月間にわたり外交解決の努力を模索した末に開戦と、既定方針通りにこれまで歩んできたと指摘。フセイン・イラク大統領が今、撤退を決断しなければ、それを実現させる(地上攻撃など)「次の段階」へ進む用意ができているとの決意を明らかにした。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】早期終結に期待

ブッシュ米大統領は17日、米メーン州ケネバンクポートの大統領別荘で、イラク軍のクウェート占領状態を「早期に終結させることができると考える」との確信を表明し、クウェート解放を目指した地上戦開始時期は自ら決定する、と言明した。

大統領の発言は、条件付きながらクウェート撤退方針を表明した先のイラク革命評議会の発表に関する記者団の質問に答えたもので、大統領は改めて、イラク発表がクウェートをイラクの19番目の州と主張しなかったのは「初めてであり、前向きだ」と論評した。

大統領の言明が、イラク革命評議会の発表に続くアジズ・イラク外相の訪ソにより、湾岸戦争の外交的解決の道が開けるとの見通しを示唆したものか、あるいは、大規模な地上戦を近く開始して、イラク軍をクウェートから駆逐する方針を示唆したものかどうかは明らかでない。

しかし、大統領は湾岸戦争の目的と終結方法に関連してゴルバチョフ・ソ連大統領と連絡を取り続けていることを明らかにした上で、アジズ外相を迎えるソ連政府が、イラクは国連安保理諸決議を全面的に履行しなければならないとの点で米政府と完全に一致していると強調した。

また大統領は「砂漠のあらし」作戦が長期戦とはならないと強調し、地上戦開始を決断する場合、多国籍軍の決定的な勝利を目指す大規模な作戦になるとの考えを示唆した。

大統領は地上戦開始時期には全く触れなかったが、「砂漠のあらし」作戦に関する戦略ではミッテラン・フランス大統領との見解は一致していると説明した。《共同通信》

【海部俊樹首相】湾岸90億ドル支援「余れば復興に活用」

海部首相は17日午後、静岡県熱海市で開かれた自民党婦人部活動者研修会で講演した。この中で首相は90億ドルの多国籍軍追加支援について「90億ドルは(湾岸地域の)安定と平和回復のために出すのだから(早期和平により余っても)経済復興や(流出した)原油処理に全部使う」と強調。

さらに「いる時はさらに使うかもしれないから(余った分を)返してもらうということは言わない」と述べ、湾岸地域の戦後復興に対し積極的な資金協力をしていく考えを表明した。《共同通信》



2月17日のできごと